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野中一二の議会質問

平成16年12月定例会一般質問(予稿)
野中一二は12月7日(火)午後1時開始の本会議、1時45分頃に一般質問で登壇する予定です。質問内容は以下の通りです。
1.「地方の時代」について
2.荒川の活用策について

「地方の時代」について

昭和22年5月に開会された山梨県議会臨時議会の席で戦後初の総選挙による知事となった「吉江勝保」知事は、その議会における議案説明書の中で次のように語っています。「地方公共團體と其の議會はこの新憲法の精神を充分に體して其の職責を完全に果たすことが何より第一に我々が心掛けなければならない」、「我々は常に他の都道府縣に後れをとらない丈けの聰明な識見を養つて縣政の運営の上にこれを反映せしめなければならない」、「政治も行政も常に妥當なる合理性の上に行はれなければ國民も縣民もこれを納得することが出来ない」と其の心境を披露しているのです。

昭和54年4月、長洲神奈川県知事が「地方の時代」を提唱し、一躍流行語になりました。地方分権、市民自治、地方文化を重視する新時代創造のキャッチフレーズは、地方意識を向上させ、56年神戸市「ポートピア’81」を皮切りにした地方博覧会ブーム、58年「長崎オランダ村」から始まった地方のテーマパーク建設など地方経済の活性化を推進してゆきました。この背景には道路や鉄道など交通基盤の整備が大きく寄与していると言えます。

平成12年地方分権一括法案が国会で採択されると、意欲溢れる地方の首長たちはこぞって数々の改革の狼煙を上げ始め、「均衡ある国土の発展」を自ら棄てて特色ある地方の構築に向けて走り始めているのです。

しかしここで忘れてはならないのが、この「地方分権一括法案」は予算と言う点では何の裏づけもなく、その審議過程でも「細部については後日」とはっきり示していたのです。つまり「そのうちこうなる」と言う前提のみの議論でしかなく、実行に移す段階では必ず「財源移譲」と言う大きな問題が出ることを予測していたのです。そしてここに来て「三位一体の改革」と言われている初めて財源を伴った改革案が登場してきたのだと理解しています。当然この背景には公表700兆円、実質1千兆円という国が抱える借金があり、「国にはもう金がない」と言うことがあるでしょう。しかし、わが市も国同様に厳しい財政運営を強いられているので、これ以上市民の皆様に対して何も出来ませんというわけには行かないのです。国の支援がないので事業が出来ません、と言う事は市民税を払っている市民としては納得出来ないことだと理解していますし、このことのためにたとえば教育費が減額されても、教育水準を維持しようとするなら、たとえほかの予算を削ってでも教育費は捻出せざるを得ないことはあきらかです。

この点について宮島市長はいかがお考えでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。

過日私は「清渓セミナー」と言う研修会に参加し、北川前三重県知事、穂坂埼玉県志木市長、田中長野県知事など、地方から日本を変えようという熱い志を持った首長さん達の講演を聞く機会を得ました。その中で一様に我々に訴えつづけている事に、地方主権と言う事はすなわち住民主権である。同時にすでに一定の満足度を持ち、不安を感じつつも日々の生活を送っている市民に対して、一つ一つが目に見える形で示してゆく事が必要としていました。私が特に感じたのは「改革派」と言われているこれらの方々は、実はいつも視線が市民に向いている、もっと極端に表現するといつも市民の視線で行政を冷静に見ているのだなと言うことでした。

これからまもなく訪れる2007年と言う年、この年を境に日本の人口が1億2千8百万人と言う天井から、一気に下り坂となって行きます。同時にこの年は戦後のベビーブームに生れた人たちの大量定年時代の幕開けとなり、わが市でも退職給与の大幅増加が見込まれる年でもあります。この事はそれから続く超高齢化社会の幕開けを意味するものでもあり、現役勤労世代に対する負担が一段と増加する事も意味しています。

この様な時代に対応するため、「小さな市役所大きな仕事」を目指し根本から市役所としての姿も変えるべきと考えます。かの松下幸之助翁は「5パーセント削減なんてのは窓際の電気を消す程度の小手先で出来ることだ、本当の改革とは今ある姿をがらりと変えることだ」と言っていました。宮島市政が誕生してすでに2年が経過し様としている今、例えば款、項、目、節に代表されるような予算書決算書を民間企業で使われている損益計算書、貸借対照表に置き換えてしまい、市役所としての人件費はいくらと言う事が一目瞭然とわかるような仕組みにしてしまうとか。介護を受けている方に対して、顔をタオルでふいてあげるのがやさしい介護ではなく、自分の力で顔を洗えるようにサポートしてあげるのが親切な介護だと言う様に、自助努力に対して補助する事を目的とするのが甲府の介護だと言い切ってしまうなど。

あるいは長野県の道直しと言われている事業のように道が国庫補助の対象になるには道路を2車線以上にするなどの条件がありますが、限られただけの集落内の生活道路は機械除雪が行える幅(3.5m)さえ確保できれば良く、国庫補助の対象に合わせた規格にするとかえって高くつくため補助事業では行っていないと言います。
もう少し詳しくこの部分を説明すると、長野県栄村の道直しは整備距離1m当り約1万9000円。それに対し国の道路構造令・補助基準に従った場合は、建設会社へのヒアリングによると約11万1000円かかります。簡易な道路整備であれば、この栄村は通常の1/6のコストで行っていることになります。補助事業で行うと50%の国庫補助がつきますが、それでも栄村独自で道路整備を行う方が負担額は1/3になるのです。
補助事業の場合、国が一律に決めることで「どんな地域、状況でも問題ない」よう基準が決められ、多くの場合過剰な仕様になり高くなってしまいます。栄村の道直しは、国が決めた基準(道路構造令)に従わなくて良いため、国や県への報告するための設計や測量にかかる費用が不要になったり、原材料費が安くすむことが大きな原因です。特に原材料費は、道路構造令や補助基準に従った場合に比べて、栄村の道直しの方が1/14にも削減されています。

この様にいままで画一的な行政サービスを繰り返しつづけてきた事で何かが麻痺してしまったような感じさえするこの仕組みを変えるべきだと考えます。

これらについて市長はどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。

次は少し違った視点から地方の時代を捉えてゆきたいと思います。

ひたひたと忍び寄る未だ経験のない数々の厳しい試練に対し、私も一地方議員として益々の努力が必要であると痛切に感じている次第です。これからも甲府の市民力を高めるための努力を重ねて行く所存です。そこで今回で10回目となります質問に際し、多くの市民に付託された議会人として、我田引水ではなく広く市民の代表足り得たかどうか。また正しく行政に対してチェックをする事が出来たかどうか。信念を持ち市民の福利のために切磋琢磨することが出来たかどうかなどについて、質問内容とその答弁から検証してみました。

その結果として過去9回の質問すべてにおいて甲府の顔と言うべき駅周辺の事業について、提案を含め問いかけをさせていただいておりました。現在にいたっては、合同庁舎の構想も一定の方向性が見えるなど、駅周辺整備事業は当初予定とはかなり違った形ですが、着実に進捗しているものと評価できると感じています。もちろん計画当初の方向性が甘かったと言う指摘をすれば出来ると思いますが、時代の変化に伴い、計画変更をすると言う事は民間企業であれば当然の事ですし、何がなんでも当初計画のまま進行すると言う力づくではなく、関係地域住民の意向を踏まえたその都度の検証の結果であるとするならば、こちらが正解と言うべきものでしょう。

過去の質問事項で2番目に多かったものは環境部に関する事項でした。そこでは焼却灰の溶融と言う質問の中で「PFI」と言う技法に関する答弁を戴いたものの、国の支援が得られないと言う事でこの計画が中止となってしまっていました。この時こそ市独自での事業としてチャレンジすることで、その後の方向性がもっと明確にみえてきたのではないかと言う気がしています。
生ごみを使って発電事業をしたらいかがと言う提言については、その研究過程で産・学・官の連携を図りつつ推進するべしと言う事も含めて今後の調査研究課題としながら、実際にはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の補助による「甲府市地域新エネルギービジョン」と言うすばらしい冊子を発行しただけで終わってしまい、中央部市民センターへのソーラーパネルの取り付けによる発電事業と言う一定ならぬ一個の事業で終わってしまいそうな気配です。
また環境問題に対する教育委員会の取り組みについては、「授業の工夫を行っているところ」と言うすばらしい答弁をいただき、楽しみにしていたのですが未だに工夫の最中のようです。
このことに関連しながら市立病院にガスコージェネ発電を導入してはと言う質問については、きっぱりとその経済効果が見込めないと言う事から断られてしまった事もありましたが、病院サイドでもかなり研究を繰り返し、費用対効果についての数字的裏づけを取ってあったことと推察いたすところです。

総務・財政についても折に触れて質問しながら市民に対して情報公開をするよう求めてまいりました。バランスシートの作成については常に県・国と言った上を見つつの作業であったなと反省はあるものの、一定の完成した姿を見る事が出来ました。
公有財産管理システムについては、おそらく出来上がってはいるでしょうが未だ私はそれを目にしておりません。平成15年3月に発行している「甲府市公営住宅ストック総合活用計画」などはこのシステムのほんの一部でしょうが、ここでは将来の公営住宅のあり方に対する一定の方向性まで垣間見る事が出来ます。その他の市有財産についても当然この財産管理がなされていないと、甲府市が幾多の先人たちの力によって整備してきた既存のインフラについて、何処からそれらに手をいれて大切に使うのかと言った事が出来ませんから、これから先の厳しい時代に非常に重宝なものになってくる事は必定と考えています。

もちろんここで触れただけの問題ではなく、街中にワンコインバスをと言う提言については企画部による充分言葉を吟味した発言の後、本年実行に移した事については、これからのコンパクトシティーたる甲府市の未来に対して、大きな足跡を残した事として評価出来るものです。また街中の公園についても、迅速な決断の結果でしょう、本年秋には第一号が誕生するなど、着実に実行していただいた事に感謝する次第です。

実際これらの質問すべてに共通していたのが、いかにして現状の費用を削減してゆくか。甲府市がランニングコストのかからない町として「持続可能な都市」を作り上げてゆけるのか。今後発生してくる都市間競争に勝ち残り、同じ山梨で暮らすなら甲府市で暮らしたいと言って戴く事が出来るか。熾烈化してくる市民の奪い合いに対して、甲府市は最後まで戦いつづける体力をつけることが出来るのか。私はこのように非常に切迫した問題が次から次へと発生してくるのだろうと言う意識が根底にあったから、今までのような提言を繰り返し繰り返し行ってきたのでした。

冒頭から申し上げている通り、すでに日本は日常の努力を越え非日常、非連続の世界が来ています。簡単に野球界で言えば古田よ出よ、ナベツネさんさようならです、改革なんていう甘っちょろいものではなく、革命がやってくるのです。

これらを踏まえ宮島市長には是非とも「市民を満足させる」のではなく、「市民が満足できる」行政を推進し、従来型の下からの積み上げ式による総合計画を止め、目的を決定してから総合計画を立てるなど、甲府市を新たに誕生させてほしいと願うものですが、市長はどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。

荒川の活用策について

甲府市内を悠然と流れる荒川は、甲府市民にとっては命の水を運んでくれる大切な川であり、その水面には古来より幾多の人々の生活を見つめつづけてきた優しさと、そして厳しさを併せ持った風格が漂っている甲府の顔です。去る11月22日にはこの荒川の活用策として、民間団体が市長当てに提言書を提出したところです。

荒川の河川敷は特に上流の甲府市山宮町と甲斐市敷島とを結ぶ「金石橋」から、下流笛吹川合流地点より800メートル上流の西下条町地内の「二川橋」までの間が12.4キロメートル、その平均川幅85メートルその間の面積1,054ha、およそ市街地面積の7.8%となっています。この部分をサイクリングロードとして使用すると往復30キロメートルになり、ここを仮に花壇とすると全国一の花壇になるとこの提言では述べています。またこの活動の趣旨を「川の再生」は人を、町を変えると位置付け、参加を呼びかける団体を山梨県、甲府市、地域住民、学生(小中学校を含む)、企業団体の5つに分類しています。またこの団体では2つの行政と3つの民間がそれぞれお互いの立場で提言すると同時に、公の川、と民の川を両輪として「公共事業」から「公協事業」への発想の転換を行い、荒川をよりよく再生する事に取り組む事をコンセプトとしています。

その第一段階として河川敷駐車場をNPOで運営する事としています。当然ここには現行の河川法などの障害がありますが、それらはこの河川の管理者である山梨県の裁量で十分出来ることと考えます。万が一出来ない場合には、甲府市はこの事業に対して特区申請などを行う事で協力する事は可能なのでしょうか、お答えください。

またこの事業の収益が日本一の花壇維持管理費に使われる事となりますが、それが出来ないとしたら例えば土日だけの開放条件などで、北西中学及び城南中学のグラウンドを臨時駐車場として開放するなどの協力体制は取れるでしょうか。

第二段階では、広く市民からこの運動に参加していただくよう、例えば個人の場合には5平方メートルを1区画として参加していただく、企業団体については100平方メートルを1区画として参加していただくとしています。またここではすべての資材機材については参加者負担とし、自らの手で自ら花壇を作ってゆく事としているのが大きな特徴です。その上で年に一度コンクールを開き、最優秀賞に対して名誉を与える事としていますが、甲府市としてその名誉を与えるような協力は出来るのでしょうか。

第三段階としてこの団体ではレンタルサイクル事業を提案しています。先ほど申し上げた河川敷駐車場の管理主体が行う事となるでしょうが、例えば環境部でリサイクルしている「放置自転車」の再生車両を提供するなどの協力は出来るのでしょうか。

また、河川敷にあるサイクリングロードについては山梨県の管理であると認識していますが、県、市という垣根を取り、例えばトイレの設置やここでの自転車タクシーの許可などについて、甲府市は協力する事が出来るのでしょうか。

以上の事についてお答えください。

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