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野中一二の議会質疑応答の記録

平成18年9月21日(火)

 質問予稿を掲載済みです。テーマは1.下水道事業について 2.仮称「花の都構想」について の2点でした。以下の議事録編集では再質問以後の部分は公式議事録から改行などを修正して読みやすくしてあります。
野中一二(登壇)
宮島雅展 市長
矢崎俊秀 都市建設部長
松本博邦 下水道部長
野中一二(再質問)
矢崎俊秀 都市建設部長
松本博邦 下水道部長
野中一二(質問終了)

正式議事録の全体は甲府市議会 会議録の閲覧と検索で質問者、答弁者別に表示できます。

○野中一二君

 新政クラブ3人目となります一般質問をさせていただきます。
 この壇上に上がるのも1年ちょっとぶりでございますと、若干の緊張をしておりまして、何とも心地よい風が吹いております。
 早速質問させていただきます。

 最初は、下水道事業についてでございます。

 甲府市における下水道の終着地点は大津浄化センターであることは、多くの市民が知るところです。しかし、その浄化センターで使用している電力が甲府市内の総電力供給量の2%近くあるということを知っている市民は、非常に少ないんではないでしょうか。電力使用量が多いというばかりでなく、ここでは毎日、焼却によって50トンもの汚泥が処理されていることも知られていない事実の一つであります。この例だけでなく下水道事業はほとんどが地下にあるため、市民の目には、現実のありがたみというものがどうも薄れがちでございます。また、さきに発表された甲府市の実質公債費比率が、平成17年度においては21.602%となり、今後の公債発行については、県の同意が必要ということになってしまったことの一つの要因として、下水道事業の多額の先行投資があるということも憂うべき事実であることは言うまでもありません。

 市民が日常暮らしていくのに清潔な環境を提供するということは、非常に重要なことであり、その生活環境維持のため公共下水の果たす役割は重大であるという認識は人一倍持っている私ではありますが、費用対効果という原則から大幅に逸脱してしまうことはあってはならないという意識も、同時に持ち合わせております。

 これらのことを総合的に勘案し、同時に甲府市が定めている都市計画マスタープランなどのほかの政策とも整合性を持った下水道整備が必要かと思いますが、現実はどうも下水道敷設計画がひとり歩きしているような気がしてなりません。例えば都市計画税の投入については、都市計画区域における目的税とするのが当然であるとするならば、区域外への管渠延伸に対して投入できないということになります。また、別に市街化区域にならなくても、下水が入るなら余分な負担はしなくてよいという考えの方もどうやら多くいるようでございます。

 そのような中で、都市計画において線引きを実施するメリットとして考えられることの中に、「道路、公園、下水道などインフラ整備が計画的に行えるので、良好な生活環境のまちづくりが可能」という一文が入っておりますが、現在の計画策定の折、これら都市計画との整合性はどのように図ったのか。実際の平成16年4月30日付「市街化区域編入についての地権者意向調査結果」から見た住民の考えと、現在の下水道敷設計画ではかなりの乖離が見られています。以上のことを踏まえた上で、今後の下水道はいかにあるべきかというビジョンをお示しください。

 一方、最近の国土交通省によるコメントにもあるとおり、下水道最終処分場はこれからの都市エネルギーの調達場所として重要な場所となってくるということです。この下水道、当然メンテナンスはかかるものの、そこに人が住んでいる限り汚水を流し続けなければならない宿命にあります。しかも現在の生活様式では、一般廃棄物、つまり、ごみのように分別して回収することは事実上不可能だと言わざるを得ません。逆に、キッチンディスポーザーを取り付けた場合のように、ますますその価値が再認識されようとしているのではないでしょうか。そこで、下水汚泥の減容化とバイオガスの抽出事業を提言いたします。

 この事業については、私ども新政クラブの視察で、平成16年5月に行った新潟県信濃川下流流域下水道長岡浄化センターと、平成17年2月に行った神戸市建設局下水道河川部東灘処理場での視察を合わせたもので、現在、国土交通省で推進しているコストダウンを最大の目標にした「下水汚泥資源化・先端技術誘導プロジェクト」との整合性もとれる事業ではないかと考える次第です。

 その内容は、大津浄化センターで発生する下水汚泥をすべて既存のタンクを使い醗酵させ、発生したバイオガスを精製し、自動車用として天然ガス代替燃料で使用する。もしくはガスエンジンを使って発電し、浄化センター内の使用電力をカバーする。あるいはそれぞれを組み合わせ利用するというものです。推定するに、この設備を導入すれば、年間100万立方メートルほどの天然ガスと同一水準のバイオガスが発生し、天然ガス自動車が300台以上走れる燃料が供給できます。これ、毎日ということです。また、発生する汚泥の量はほぼ現在のコンポスト、これは甲州有機です。これを生産している量の範囲にとどまり、汚泥の焼却設備も不要となります。これらのことから、年間約1万トンもの二酸化炭素発生量を減らすことも可能となり、京都議定書の数値に対して大きく前進することとなるでしょう。まさに環境首都甲府を高らかに宣伝できる事業だと思います。

 ちなみに、この事業にかかる費用は、およそ25億円となることが予想されますが、現在の汚泥焼却に伴うさまざまな費用や、発生ガスの販売による収益を換算すると、おおむね3.7年で回収できる数字です。この費用対効果、環境学習効果、そして先進地への行政視察による副次的効果などを加算すると、それ以上に価値のある事業となります。
 同時に、この事業を行うについては、平成13年3月にまとめられた甲府市地球温暖化対策推進計画で、「下水処理によって発生するメタンガスの有効利用を検討する」という項目に準拠していること、翌平成14年3月にまとめられている甲府市地域新エネルギービジョンにも合致している事業であること、また最近では、こうふ集中改革プランにもこの事業について取り上げていることから、既に当局においては一定の検討がなされていると思います。以上を踏まえて、この提言に対して、市長はどのようにお考えになっているでしょうか。

 次に、(仮称)花の都構想について質問させていただきます。

 我が市を訪れる多くの方々は、甲府市は緑が少ないと感じているようです。また、市民も、特に中心部に緑が少ないという話をよく耳にいたします。市域全体を見ますと、南北には山間部があり、中心部においても愛宕山という自然があるため、実質緑地面積は一定数が確保されていると認識しているところです。しかし、一たび中心部へ入ると、確かに緑地面積は少ないと感じますし、狭隘な道路のせいか、残念ながら、そぞろ歩きをしたくなるような場所はほとんどありません。特に炎熱の夏場に至っては、建物の陰が唯一の日よけという寂しい実態が我が市であります。私は、中心市街地活性化ということは、中心部に郊外型大型店を誘致して商業の活性化を図るということではなく、この山梨県内では最も商業集積がなされている中心市街地を面としてとらえ、そこを回遊できるような楽しさを創造するということが活性化ではないかと考えているところであります。
 しかし、そのためには数々の問題があります。駐車可能台数としては十分に確保されてはいるが、郊外の店舗のように無料ではない駐車場問題。回遊する楽しさより、とまり木のようなベンチなどがなく、お年寄りや子供たちにとっては歩き疲れてしまうまちの構造。色彩も調和もなくただ歩行者を守るためと言わんばかりに緑に塗られた路側帯。歩道を盛り上げてしまうためとあたかもサボテンのように剪定されてしまう街路樹。おしゃれなハイヒールはお断りと言わんばかりに、つくって以来放置されている歩道のインターロッキング。まるで歩いているおまえらが悪いと言わんばかりに幅をきかしてなびいている無粋なのぼり旗など、ふだんこれで当たり前と感じていれば見過ごしてしまうような感性のないまちになってしまうのです。これでいいというわけにはまいりません。来年はNHK大河ドラマで『風林火山』も放映されます。となれば、きっと多くの方々がこの市街地を歩くことにもなろうと期待したいものです。そしてそのことが、今後の甲府市への交流人口の増加につながるように、それ以上に、多くの市民に「中心街はやっぱり楽しいね」と言っていただけるようなまちに変えるまたとないチャンスのときではないかと考えます。そこで次のような提言をいたします。

 1番目の提言です。豊かな里山と清流づくりについて。

 甲府市は今回の合併で南北に大きな山を抱えたまちとなりました。この雄大な自然をしっかりと守り、次の世代につながるまちづくりこそ、今を生きる人々が行わなければならない重要な責務と考えます。それらの山々は、北にあっては渓谷美日本一と言われた昇仙峡をつくり、南にあっては東日本最大級の前方後円墳である銚子塚古墳を筆頭に、縄文時代から人々の暮らしを支えてきました。幸いにも北部地域は秩父多摩甲斐国立公園、あるいは市街化調整区域として、豊かな自然と人々の暮らしの共存が見られ、南部地域ではゆったりとしたスロープのような大地から、豊富な農作物に恵まれた人々の日常が営々と営まれてきました。しかし、このわずか100年余りの時代の流れは余りにも急激で、人類がつくり上げたものであるにもかかわらず、その流れに翻弄されているのが現実の姿ではないでしょうか。

 今日にあっては、人々は「自然の恩恵」という言葉に非常に鈍感になり、みずからが排出する廃棄物の処理をみずからできないという現実は、これらの山々や、そこを流れる川にさえ如実にあらわれていると感じています。4,000万人の人口がある首都圏からわずかに100キロメートル足らずの我が甲府市は、今こそ、その人々のオアシスとして、交流者人口を一気に増加することができるチャンスだと思います。

 確かに盆地独特の激しい気候は人々の足をとめる要因の一つとなるでしょうが、これらの山すそは若干その厳しさを和らげてくれる場所でもあると感じています。ことしの春に板垣山で行った植樹祭も実に有意義でありますが、できるならば、ここでも花の咲く木があれば、人々の目にもさぞ和むことでしょう。また、一帯の下草刈りなどを体験していただき、最後にミツバツツジを植えるといったように、山すそを整備し、歩いて楽しい散策コースを設定し、ついでに府中五山との連携を考える。あるいは、荒川などの河川敷に今以上のさまざまな花の群生をつくったり、低木で花の咲く木を植えるなどで飾っておき、山すそから途中で流れる河川を利用して、市内までの散策ができるようなコースを設定するなどが考えられます。また、南部にあっては、右左口宿から県立考古博物館へと歩く縄文の旅などが思いついてきます。

 そのような中で、今回の補正予算で荒川緑地利用者の利便性に供するためのトイレ設置経費として720万円が盛り込まれたところですが、ここでもう一つ、トイレのない南部の河川敷にあると一層喜ばれると思います。トイレなどの施設整備は行政の出番ですが、毎年行われている河川の一斉清掃にとどまらず、日常的な美化活動の啓蒙こそ肝要だと感じるところです。これらのプランについて、御所見をお示しください。

 2番目です。街路樹の花木化について。花の木ですね。

 甲府市の木はカシの木であることは市民の多くが知ることですし、街路樹についても、この木が多く使われていることは周知の事実です。しかし、本来、ブナ科のカシの木は野山に生え、樹高が20から25メートルにもなる高木で、公園樹として用いられることが多く、街路樹にする場合は周囲の歩道を十分に取るか、一定年数経過した場合は改めての植え替えが必要になるのです。再植樹をしない場合は強剪定によって根の張りを減らす必要があり、それが「カシのサボテン化」あるいは「街路樹の電柱化」という冷やかしの言葉を市民から浴びせられることとなるのです。当然、街路樹とはいえ植物ですから一定の手入れも必要です。そうして手を入れることで夏の日差しを遮ってくれるオアシスになりますし、秋の紅葉も身近で楽しめます。公害に弱いと言われる木があれば、それを目安にアイドリングストップ運動やエコ運転に心がけていただくなど、市民との連携を図る目安にもなるでしょう。

 我が甲府市の場合には、それにもう一つ加えて、花木による街路樹のまちというのを推進してはいかがでしょうか。既に市内では街路樹によって商店街を飾っている地域もあります。その地域では、花が咲くころに合わせてまつりを開催し、大勢の市民とその美しさをともに楽しんでいると聞いております。ここで一例として挙げますと、ヤマボウシやハンカチの木などといった和種、つまり古くからこの甲府市にあった木を選択することをお勧めいたします。その木からきっと歴史がひもとけるでしょうから。そして、この甲府を今以上に知っていただくことができるからです。

 ちなみに、岩窪にある武田信玄公墓には、当時植えられたであろうしだれ桜の子孫があります。となれば、県道ですが武田神社線にある桜並木は、ソメイヨシノだけではなくしだれ桜があってもよいと思いますし、できることなら、南から北へとその種類を変えて桜を植えていくなどの工夫で、随分現在と違った楽しい桜並木ができることも考えられます。そしてとどめに、私も話でしか聞いたことがないのですが、太白さくらを神社両脇に植えるなどすれば、それだけで物語ができますし、車でスイーッと通り過ぎてしまうだけではもったいないような景観形成もできてくることでしょう。

 平成16年6月議会で、市長が私の自席での質問に答えていただいた中に、「自分のところの木を決めて、その木を一軒の家庭に植えよう」というくだりがありました。このことを推進する意味でも、この街路樹の変更によって、甲府市内で各地区の方々が、「みずからの地区はこの木の種類で」ということにでもなれば、そこには自然とまちづくりに対する協働意識も生まれてきてくれるのではないかと思います。自然といつも隣り合わせでいることが、きっと人の心のとげを和らげてくれるのだという理念を持って、このまちをつくり上げていきたいと考えておりますが、このことに対していかがお考えでしょうか。

 3番目がポケットパークのさらなる活用ということです。

 これも市長の答弁どおり実現したまちなかの公園ですが、平成16年6月議会で、市長は、「ポケットパークにつきましては、市街地再開発事業や建築基準法に基づく公開空地などの活用や、一定期間利用計画のない宅地を、まちの杜と同様、固定資産税の減免などにより活用することも有効な手法でありますので、地元の自治会や商店街の協力をいただき、土地所有者の御理解を得てまいりたい」と発言し、そして、10月15日に銀座通りに実現したことは、私のみならず市民の方々の共感を呼んだ出来事であったと理解しております。

 しかしその後、この公園の整備は悲惨なものがあります。相変わらずかいじ国体時代のプランターに囲まれた、これまた相変わらずのナデシコ。一部では品種が混じってしまったのではないでしょうか、ネコジャラシナデシコが植えてあるだけで、とてもくつろげるという空間があるとは思えません。当初提言したとおり、このような場所にはやはり木を植える必要があります。そんなにたくさんではなく、真ん中に一本で十分でしょう。それと、周囲のトタン板を覆うような木製の棚があれば十分だと思います。そして、最近のガーデニングブームですから、植木鉢を少し提供してあげれば、地域の皆さんで工夫なさって、きれいな庭にしつらえることができると思います。せっかくの固定資産税減免措置をとって行っているのですから、それ以上の経済効果が出るようなきっかけをつくることも行政のなすべきことだと考えます。そして、地域の方々に「あとはよろしくお願いします」と言ってきちんと引き継ぐことで、それからは継続してますます磨きがかかったポケットパークになるのではないでしょうか。

 現在、私のところへ中心街に土地を持っていらっしゃる方が相談に来ています。そこで、このポケットパークとしての活用についてはというお話をさせていただいたところ、当初の設置まで費用負担に応じていただけるという御回答をいただきました。当然、すべてをということにはならないでしょうが、例えば公園緑地課がその中心となる樹木の手配をし、周囲の化粧まわしについてはその地主さんに御負担いただき、その後の管理については、市民生活部に地域の方々との交渉を行っていただく。こんな甲府市としての総合力が試されている気がしてなりません。このことについては、当然、市長の御決断を仰がないと、私が勝手にポケットパークの受け入れをするわけにはいかないのですが、今後のこの事業に対する御意見をお聞かせください。

 以上申し上げました3点が今回の(仮称)花の都構想における当初の個別事業となるわけですが、これらの事業を推進し、甲府のまちをリメイクしていくにあたり、私どもの会派代表質問で金丸議員がお尋ねした景観条例の策定も、その側面からの事業支援となると認識しております。我が市ではボランティア団体の方々が、市街地に花を植えるという活動を行ってきてくださっています。これらの活動をより多くの市民の方々に一緒になって推進していただくためにも、このようなきっかけをつくり、まちを美しく飾ることが重要かと思います。また、植物の大家としての宮島市長は、これについて忌憚のない御所見を賜れば幸いでございます。

 第一弾の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

◯市長(宮島雅展君)
 野中議員の御質問にお答えをします。

 豊かな里山づくりについてであります。

 本市では、市民との協働による都市近郊林の整備を図るため、森林ボランティア活動等を実施し、市民が樹木に触れ合う里山づくりを行い、魅力あるまちづくりを目指しています。本年6月3日には、国より借り受けした善光寺町の板垣山国有林内において、市民との協働により、保水能力の高い広葉樹であります桜、カエデ等の植樹を行い、四季折々に楽しめる里山づくりを実施いたしました。今後におきましても、花木や樹木を植樹することにより、多くの市民が散策でき、いやされるような里山づくりを目指していきたいと考えています。御理解を賜りたいと存じます。

 ほかの御質問につきましては、関係部長からお答えをさせます。

 以上です。

◯都市建設部長(矢崎俊秀君)
 都市建設部所管の花のあるまちづくりについてお答えを申し上げます。

 現在、本市におきましては、市民に安らぎ空間を提供するとともに、美しいまちづくりを目指し、花いっぱい運動を展開しております。今後も公園や緑地などを活用して、花のあるまちづくりを推進してまいります。

 また、今回のトイレ設置につきましては、緑地利用者の利便性を確保する一環として、荒川橋近くに設置するものであります。御提案の下流域への設置につきましても、利用状況等を調査し、研究してまいります。

 次に、街路樹の花木化についてでありますが、街路樹にはカシやカエデ、アメリカハナミズキなど多様な樹木を植栽してきたところであります。御指摘の花木化につきましては、今後の研究課題とさせていただきます。

 また、ポケットパークにつきましては、歩行者の憩いや交流の場を提供し、あわせて潤いのある都市景観の向上など、都市環境の改善に大いに役立つものであり、さらに中心市街地の活性化にも寄与することから、今後もポケットパークの改善と新たな創出を図ってまいります。

 以上でございます。

◯下水道部長(松本博邦君)
 下水道部にかかわります2点についてお答えいたします。

 まず、今後の下水道事業についてでありますが、本市の下水道事業は昭和29年12月に着手し、昭和37年の供用開始以来、着実に処理区域を拡大し、平成17年度末の人口普及率が90.35%となりました。現在は平成13年度に市街化区域の整備がおおむね完了し、平成14年度より市街化区域への拡大を想定する中で、公共用水域の水質保全を目的に、特定環境保全公共下水道事業として、市街化調整区域581ヘクタールへの整備を平成22年度を目途に推進しているところでございます。

 今後の下水道事業につきましては、国土交通省が示した「下水道ビジョン 2100」において、持続可能な循環型社会を構築するため、これまでの普及拡大中心の20世紀型の下水道から、健全な水循環と資源循環を創出する21世紀型下水道への転換を目指すべきと言われております。本市におきましても、処理区域の拡大に伴い、水処理量は年々増加し、発生する汚泥も増加している状況から、汚泥などの下水道資源について、より効率的な有効利用が必要であります。現在は、コンポスト化及び焼却灰のセメント原料化により、100%の汚泥リサイクル率を達成しておりますが、地球温暖化防止及び下水道事業の健全経営のためには、省エネルギー対策の推進や、時代に即した下水道資源の有効活用に努めなければならないと考えております。

 また、平成17年度末の汚水管路のストック延長は約809キロメートルに達し、これら施設の維持管理の範囲も拡大している状況から、今までに投資した下水道資産を健全に持続し、次世代へ引き継ぐためには、適切な維持管理と計画的な構築を合理的に行ういわゆるアセットマネジメント(合理的な資産管理・運用)が重要となってまいります。このように今後の下水道事業につきましては、持続可能な循環型社会の構築及び地球環境の保全など、建設から維持管理・持続の時代に即した的確な対応を行っていかなければならないと考えております。

 次に、下水汚泥の有効利用についてでありますが、大津町にあります甲府市浄化センターでは、旧甲府市内の処理区域から流入する一日11万トンを超える汚水を、標準活性汚泥法と呼ばれる微生物処理によって一括浄化処理を行っております。処理過程で発生する汚泥は年間2万1,000トン、一日に直しますと57トンとなります。この汚泥の約28%はコンポスト化され有機質肥料に、残りは焼却処理をされ、残灰がセメント化の原料となり、100%のリサイクルを達成しております。

 一方、国においては、バイオマス・ニッポン総合戦略や京都議定書目標達成計画を踏まえ、下水汚泥の資源化・エネルギー利用をより一層推進していくため、国土交通省において、下水汚泥を安いコストでリサイクル、またはバイオマスエネルギーとして有効に利用する技術の研究開発が「ロータス(LOTUS)プロジェクト」として、現在、進行しております。本市でも庁内におきまして、市民生活より発生する廃棄物を効率的に処理する方法について検討しているところでございます。今年度、これらを踏まえて、バイオガスの利用を含めた、新たな再資源化の方向性を見出すべく、下水汚泥処理基本構想・基本計画の策定に向け、業務委託をしたところでございます。

 今後、この下水汚泥処理基本構想・基本計画をもとに、国や県内外の動向、将来性や経済性等を勘案する中で、新技術への取り組みの方向性を見きわめてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

再質問

◯野中一二君
 再質問ですけども、各部の再質問は後でさせていただきますけども、全体で実はこの定例会で私が議員職をいただいてから30回目の定例会になるんですね。早いもんだなと思います。大体一回の定例会で10人の方が質問するとなると、300回の質問と答弁をずっと聞いていまして、きょうもそうなんですけども、きょうというか、この9月議会もそうなんですけど、一番私が感じているのが、公務員ってやっぱりこういうふうな資質を持っているんだろうなということをすごく感じております。

それは別に特定のだれということではないんですけども、要は、例えば、何かの仕事に対して本気で取り組んでやろうという意思が見えれば、必ずだれか協力者というのは出てくるんですね。それがなかなか本気で取り組むという機会がないがゆえに、協力者にも恵まれない。つまり、チームで仕事するということがすごく不得手だなと、そんな感じがしています。

本気になってやろうとすると、必ず一歩、二歩先へ進めるんですね。ところがやっぱりそういうふうなので、「検討・研究」とか「今後の調査研究」とか、すぐそういう言葉が出てくるんですけど、そういうふうな形で後向きな発想の中でやっていることというのは、必ず大成しないんですね。言われた範囲内のことしかできてこない。しかも、その中でも時々ミステイクを犯すことがあって、そのミスを犯したことが、今度は逆に自分を責めるんじゃなくて自分を慰めちゃって、自己弁護しちゃって、それでそのまま引き渡しちゃうような時間的なものが来ちゃう。

そうすると、その仕事を受け継いだ人は、次に今度、前任者の不始末までいかないかもしれないけど、そういうふうな、何ていうんですか、やり残したことを自分なりに解決するまでに消化して、それから今度やっと自分のやりたいことができるということで、特に異動のサイクルがおよそ2年ということになると、ほとんど自分のやりたいことが出てこないし、わからないというのが、どうも私が見た、この30回の定例会で感じたいわゆる職員の姿というのじゃないかなと。日ごろも感じているわけですけども、そんなこともきょうちょっと感じました。

また、きょうも、きょうというか、この9月議会の中でもまたそれも感じたもので、これを言わせてもらっているんですけど、やっぱりそうじゃなくて、何かをやるときに、市長もよく「職員の意識改革」という言葉を出すんですけど、やっぱり本気になって突っ込んでいかないとだめな部分って民間でもどこでもおんなじだと思うんですね、条件は。

そのときに、やっぱりタスクフォースみたいなのをつくって、チームつくって、専従でそいつに1年なり時間を与えてやらせてみるというそこをやらないと、いわゆる市長のおっしゃっている「意識改革」というところまでいかないんじゃないかなという気がしてなりません。そんな中でやっていかなければいけないつらさというのも当然あるでしょうし、また、楽しさも出てくると思うんですね。

 そうなってくると、今、市の組織論になって恐縮なんですけども、組織の中では、企画部というのはある部分まで僕は解体した方がいいのかなということをこの9月議会でも感じましたし、きょうの答弁の中でも、ちょっとそれも感じました。

というのは、何かと言うと全部企画が調整するからいいよということで企画へ上げちゃうとなると、現場の職員というのは、自分たちでこういうアイデアを持ってこういう仕事をやりたいといったときに、その企画を組み立てることができなくなっちゃうんですね。それが30年間人間って続くと、その人間って、絶対にそれ以上のことはできなくなりますよ。

やっぱりそれを防ぐには、例えば、きょう答弁いただいた都市建設部企画課とか、そこでは都市計画マスタープランつくっちゃえということをやったり、下水道部企画課は、下水道の今後のその方針も、さっきちらっと「外部委託へ出したところです」なんて言っていましたね。そんなことをしないで、自分たちで本当はつくらなきゃ一番いけない部分なんですよ、あれ。だって、だれが考えたって、甲府のこれからの下水道の根幹の部分を、そうやっていとも簡単に外部へ委託でポンと出しちゃうというのに、その一つの姿があらわれているような私は気がするんですね。

それって甲府の市役所の職員で、しかも下水道部で現業に携わってなければわからない部分の仕事なんですよ。それも平気で出しちゃうから、大体、都市計画マスタープランにしても、何とか計画って甲府市の計画だけで僕がこの7年間にもらったので約1.5メートルぐらいあるんですね、横に並べて、本を縦にこうやって。それ全部大体こんなに厚いブックでできているのは、そうやって外部へ委託へ出して、外部の方が、全国津々浦々同じような状況の中で、その都市名だけを変えれば通ずるような形のものを持ってくるから、こんなに厚いブックになってしまうんですね。そんなこともちょっと今感じた部分です。

 具体的には、じゃあ、本当はもっとそれを言いたいんですけど、余り言っていると怒られますからやめますけども、下水道部で再質問したいのは、ここで私、前の答弁を全部調べましたら、平成16年6月に、当時の下水道部長が私の質問に答えて、「バイオマス化については関係する部と将来的なことを見据えた検討を行いながら、できるだけ早く庁内議論ができるようにしていきたい」と言っているんですね。

平成16年6月から本年に至るまで2年間、これは下水道部にとっては「できるだけ早い時間」じゃないのかと僕は思っちゃうんですね。きょうの答弁を聞いていると、あの事業、バイオマス化の事業をするのかしないのかという結論が、まだ見えてくるようなそういう答弁ではないわけですね。この段階でも同じことを言っていて、あれから2年がたちました、大変な時間だと思うんですけども、その間にまだはっきりと方向が決まらないというのは、やっぱりさっき言ったように、その下水道部に企画がないからだと思うんですね。そんなことを考えながら、それというのはどうなんだろうかと。方向性というのは、本当にバイオマス化へいくのかいかないのかというところを、ぜひ、もう一度御答弁いただきたい。

 それから、都市整備の関係でちょっと幾つかあるんですけれども、今、平成15年1月1日から斜線規制にかわって天空率というのが出てきましたよね。

この天空率というのを建物の建築基準法の中で取り入れて、斜線規制でもいい、天空率でもいいよということでやっちゃうと、この天空率を採用されると、甲府のまちに合わないんですよね、どう考えても。甲府のまちって、どこにいても、冬になれば、上を見たら、きれいな星空が、ある一定数、360度とは言わないけれども、きれいに見えるのが甲府のまちだと思っていますし、それを妨げるようなこの天空率の考え方というのは、法律では決まっているかもしれぬけども、甲府じゃあ余りなじまないというふうに考えるんですけど、その辺は、要するに景観条例か何かでやっていかないと、規制へ入れない部分だと思うんですけども、それはどうなるんでしょうかということと、花木については今後の研究課題だといったんですけれども、当然、公園緑地課を抱えている都市建設部としては、いろんな、街路樹にはこういう木がいいとか、ああいう木が悪いとかいうこともお考えだと思います。

 ちなみに、私がさっき、武田通りの桜の種類を変えてくれというふうな話をしたんですけども、ああいうふうに、しだれ桜があるとか、私は2種類花木の名前を出したんですけれども、ヤマボウシとハンカチの木と出したんですけど、甲府の場合はどんな木が本当は合うのかなというのが、もしお考えがあったら、その木の種類も教えていただけるとありがたいと思います。よろしくお願いします。

◯都市建設部長(矢崎俊秀君)
 まず天空率についてお答えをいたします。

 御指摘のように、天空率につきましては、平成14年の建築基準法の改正、56条の第7項に規定をされたところでございます。高さに関することは、昭和25年に建築基準法が制定をされまして、その時点で斜線制限。皆さん御承知のように、斜線制限というのは道路と敷地、それから用途地域で決まってきますから、一定の勾配で高さを制限する。そうなりますと、町並みが統一されて高さが統一されるという、そういう利点がございます。

 しかし平成14年の天空率の改正は、これは中心市街地の活性化を意図しておりまして、つまり、容積率・斜線制限を緩和することによって、中心域に床面積、高さもそうですが、高くつくれることによって、居住空間をたくさんつくる。したがって、定住人口の拡大につながる。そして商業業務関係にいきますと、床面積がたくさん取れますから、店舗面積及び、それから、業務関係のオフィスがつくれる。産業の振興に資するというような、こんな観点から創設をされたところでございます。

 しかし、本市でも既に十数軒この制度を適用して建築物がつくられております。従来の斜線制限よりも最も高いものは35メートル高くつくれておりますから、10階ほどが従来の規制よりも上乗せになっている実態がございます。そうなりますと、でこぼこが出ますから、景観上やはり問題があるかなというふうにとらえております。ですから、そういう点では、景観条例を早く制定するということが必要であるなというふうには思いますが、この規定の趣旨が、先ほど申し上げたように、中心市街地の活性化を意図したものでございますから、その観点からの検討も加えないと、なかなかそういう高さということで、あるいは高いからがゆえ景観ということにはならない。多方面の今後の協議を踏まえて、一定の方向を出していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

 それから、2点目の花木につきましては、本市は、御指摘のように、緑を主体とした木を植えてまいりました。しかし昨今、彩り、それで特色のあるまちをということは、全国でもその考え方が浸透しつつある状況にあります。冒頭答弁で申し上げたように、「研究課題とさせていただきたい」というふうに申し上げたのは、本市に古来からある木については幾つか承知はしておりますが、そういうものが街路樹として、既存の緑、葉を主体としたものとどうやっていくのがいいのか、それから、本市の特色づくりでどのような表現をしていったらいいのかという点を今後の研究課題にしたいなと思っております。山梨、それから、日本古来の木を植えていくということは、まちの表情を、いわゆる日本とか甲府とか、山梨らしさをつくる基本になると思いますので、外来種についてはできるだけ避けていく方がいいというふうに考えております。これについても、以上のような答弁にかえさせていただきますが、十分花の種類等については承知をしているところでございます。

 以上でございます。

◯下水道部長(松本博邦君)
 バイオマスの関係について答えさせていただきます。

 平成15年に廃棄物の処理に関する検討委員会を設置をしたところでございます。これは下水道部、それから環境部の職員で設置したわけでございますが、平成16年になりまして、下水道部、それから環境部に由来いたします新エネルギーとしまして、有効利用が可能な厨芥類、し尿、浄化漕汚泥、下水道汚泥を活用し、バイオガスを利用した発電を主に幅広く活用を目指すというような中間報告を得たところでございまして、また17年度も引き続きまして、各家庭において発生する生ごみ等のいわゆる有効利用、こういった部分もやっぱり廃棄物の活用について、費用対効果ということで検討をしてきたところでございます。

こういった結果を踏まえながら、本年度はさらに専門的な見地から検討を加え、バイオマスエネルギーの活用を含めた新技術導入等、再資源化の方向性を見出すべく下水汚泥の基本構想・基本計画の策定を行っているところでございますので、御理解よろしくお願いいたします。

質問3回目

○野中一二君

 まあ大体その辺までしか言えないんだろうなと、本会議の中では、ということで了解しておきますが、一点だけ、景観条例の件について、私、調べていったらすごくおもしろいものが出てきまして、世界で初めて景観条例を制定したのが1267年、イタリアのシエナというまちのカンポ広場というのが世界で一番美しい広場と言われているらしいんですけれども、ここの広場をつくるのに景観形成条例というふうな形のものが採用されて、それが今も脈々と流れていって、今、世界で一番美しい広場と言われているらしいんですね。

この間何と約800年ですかね。だから、日本の時代ですと鎌倉時代の中期、文永4年のころということなんでしょうけど、やっぱり800年先のことまで見据えて当時の人はつくったんじゃないと思うんですけども、それを脈々と受け継いでいる。これはすばらしいことだなと。

そのまちはたった800年ですけれども、実は京都のまちって1,200年同じ場所にあるんですよね。そんなふうに、やっぱり何かの一つの決め事によっては、その子々孫々、本当にすばらしいものを残してくれてありがとうと、先代の人たちに感謝するということが当然出ると思う。

そういうことのためにも、僕は景観で、確かに、高さ制限をするということは財産の制限をするということですから、すごく大変なことになるとは思うんですが、財産というのは、何も上に高いばっかりが財産じゃないよと。そこだけじゃなくて、その周辺にあるものをみんな生かして、みんなが生きたときにはもっとすごい財産になるのかなというような気がしますから、そんな意味で私は景観条例というのは、ある部分必要なんじゃないかなという気がしてなりません。

 また、ぜひ市長におかれましては、「子どもは未来の宝、それからお年寄りは…」と、よくその言葉、再三使いますけれども、「宮島雅展というのは、おれのひいじいさんずら。あの人のおかげでよかったね、甲府市は」と言われるぐらいのまちにしてほしいなと、私は思います。

確かに福祉・教育というのも非常に大事だし、市長が力を入れているのもよくわかりますけども、そこへいくまでの財源はやはり市民の税金から来るわけですよね。その税負担を少しでも軽くするために、私、今回、バイオガスというものを上手に利用した費用の削減効果を言っていて、何と3年7か月でもとが取れるんじゃあ、あとは丸もうけじゃねえかと、そこからでも遅くはねえかなと思うぐらいの気持ちがありますので、そんなことを踏まえて、ぜひ2期目の市政を推進していっていただきたいということで、終わらせていただきます。

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