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野中一二の議会質問

平成18年9月定例会一般質問(予稿)

登壇して行う質問については事前通告制です。以下の内容については、すでに質問した事があるものをまとめている部分もありますので、変更する場合があります。
また、読者の方々から「ここの言い回しはこうだよ」などと言っていただけるとありがたいです。通告の締切は13日午前10時となっていますので、それまでに大幅に変更する場合があります。

9月6日現在の質問原稿としては以下の通りです。
1.下水道事業について
2.仮称「花の都構想」について

下水道事業について

甲府市における下水道の終着地点は「大津浄化センター」である事は、多くの市民が知るところでもあります。しかし、その浄化センターで使用している電力が甲府市内の総電力供給量の2パーセント近くあると言うこことを知る市民は非常に少ないでしょう。

電力使用料が多いと言うばかりでなく、ここでは毎日焼却によって50トンもの汚泥が処理されている事も知られていない事実の一つであります。この例だけでなく下水道事業はほとんどが地下にあるため、市民の目には現実のありがたみというものがどうも薄れがちです。また先に発表された甲府市の実質公債費比率が平成17年度においては21.602パーセントとなり、今後の公債発行については県の同意が必要と言う事となってしまった事の一つの要因として、下水道事業の多額の先行投資があるという事も愁うべき事実である事は言うまでもありません。

市民が日常暮らしてゆくのに清潔な環境を提供するという事は、非常に重要な事であり、その生活環境維持のため公共下水の果たす役割は重大であるという認識は、人一倍持っている私ではありますが、費用対効果という原則から大幅に逸脱してしまう事はあってはならないと言う意識も同時に持ち合わせております。

これらの事を総合的に勘案し、同時に甲府市が定めている都市計画マスタープランなどの、他の政策とも整合性を持った下水道整備が必要かと思いますが、現実はどうも下水道敷設計画が一人歩きしているような気がしてなりません。

例えば都市計画税の投入については、都市計画区域における目的税とするのが当然であるとするならば、区域外への管渠延伸に対して投入できない事となります。また「別に市街化区域にならなくても下水が入るなら余分な負担はしなくて良い」と言う考えの方も多くいるようです。その様な中で都市計画において、「線引き」を実施するメリットとして考えられる事の中に道路、公園、下水道等インフラ整備が計画的に行えるので良好な生活環境の街づくりが可能と言う一文が入っていますが、現在の計画策定の折、これら都市計画との整合性はどのように図ったのか。実際の平成16年4月30日付け「市街化区域編入についての地権者意向調査結果」から見た住民の考えと、現在の下水道敷設計画では、かなりの乖離が見られます。

以上の事を踏まえた上で、「今後の下水道は如何にあるべきか」と言うビジョンをお示しください。

一方、最近の国土交通省によるコメントにもある通り「下水道最終処分場はこれからの都市エネルギーの調達場所として重要な場所となってくる」のです。この下水道、当然メンテナンスはかかるものの、そこに人が住んでいる限り汚水を流しつづけなければならない宿命にあります。しかも現在の生活様式では、一般廃棄物、つまりゴミのように分別して回収する事は事実上不可能だといわざるを得ません。逆にキッチンディスポーザーを取り付けた場合のように、益々その価値が再認識され様としているのではないでしょうか。そこで「下水汚泥の減容化とバイオガスの抽出事業」を提言を致します。

この事業については私共新政クラブの視察で、平成16年5月に行った新潟県信濃川下流流域下水道長岡浄化センターと、平成17年2月に行った神戸市建設局下水道河川部東灘処理場での視察を合わせたもので、現在国土交通省で推進しているコストダウンを最大の目標にした「下水汚泥資源化・先端技術誘導プロジェクト(Lead to Outstanding Technology for Utilization of Sludge Project)」との整合性も取れる事業ではないかと考える次第です。

その内容は、大津浄化センターで発生する下水汚泥を全て既存のタンクを使い醗酵させ、発生したバイオガスを精製し、自動車用として天然ガス代替燃料で使用する。もしくはガスエンジンを使って発電し、浄化センター内の使用電力をカバーする。あるいはそれぞれを組み合わせ、利用するというものです。

推定するに、この設備を導入すれば、年間100万立方メートルほどの天然ガスと同一水準のバイオガスが発生し、天然ガス自動車が300台以上走れる燃料が供給できます。また発生する汚泥の量はほぼ現在のコンポスト(甲州有機)を生産している量の範囲に留まり、汚泥の焼却設備が不要となります。

これらの事から年間約1万トンもの二酸化炭素発生量を減らす事が可能となり、京都議定書の数値に対して大きく前進する事となるでしょう。まさに環境首都甲府を高らかに宣伝できる事業だと思います。ちなみにこの事業にかかる費用はおよそ25億円となる事が予想されますが、現在の汚泥焼却に伴う様々な費用や、発生ガスの販売による収益を換算するとおおむね3.7年で回収できる数字です。この費用対効果、環境学習効果、そして、先進地への行政視察による副次効果などを加算するとそれ以上の価値ある事業です。

同時にこの事業を行うについては、平成13年3月にまとめられた甲府市地球温暖化対策推進計画で、「下水処理によって発生するメタンガスの有効利用を検討する」と言う項目に準拠している事。翌平成14年3月にまとめられている甲府市地域新エネルギービジョンにも合致している事業である事、また最近では甲府集中改革プランにもこの事業について取り上げている事から、すでに当局においては一定の検討がなされていると思います。

以上を踏まえて。この提言に対して市長はどのようにお考えでしょうか。

仮称「花の都構想」について

わが市を訪れる多くの方々は、「甲府市は緑が少ない」と感じているようです。また市民も特に中心部に緑が少ないという話を良く耳にいたします。市域全体をみますと、南北には山間部があり、中心部においても愛宕山という自然があるため、実質緑地面積は一定数が確保されていると認識しているところです。しかし、ひとたび中心部へ入ると確かに緑地面積は少ないと感じますし、狭隘な街路のせいか、残念ながらそぞろ歩きをしたくなるような場所は殆どありません。特に炎熱の夏場に至っては、建物の蔭が唯一の日よけ場所という寂しい実態がわが市であります。

中心市街地活性化と言うことは、中心部に郊外型大型店を誘致して商業の活性化を図るという事ではなく、この山梨県内ではもっとも商業集積がなされている中心市街地を面として捉え、そこを回遊できるような楽しさを創造するという事が活性化ではないかと考えます。

しかしそのためには数々の問題があります。駐車可能台数としては十分に確保されてはいるが、郊外の店舗のように無料ではない駐車場問題。回遊する楽しさより止まり木のようなベンチ等が無く、お年寄りや子供達にとっては歩き疲れてしまう町の構造。色彩も調和も無く、ただ歩行者を守るためといわんばかりに緑に塗られた路側帯。歩道を盛り上げてしまうためと、あたかもサボテンのように剪定されてしまう街路樹。おしゃれなハイヒールはお断りと言わんばかりに作って以来放置されている歩道のインターロッキング。まるで歩いているお前らが悪いとばかりに幅をきかしてなびいている無粋なのぼりはた等、普段これで当たり前と感じていれば見過ごしてしまうような感性のない町になってしまっています。

これでいい、と言うわけにはまいりません。来年はNHK大河ドラマで「風林火山」も放映されます、となればきっと多くの方々がこの市街地を歩く事にもなろうと期待したいものです。そして、その事が今後の甲府市への交流人口の増加につながるように。それ以上に多くの市民に「中心街はやっぱり楽しいね」、と言っていただけるような街に変えるまたとないチャンスのときではないかと考えます。

そこで次のような提言をいたします。

1−豊かな里山と清流作りについて

甲府市は今回の合併で南北に大きな山を抱えた町となりました。この雄大な自然をしっかりと守り、次の世代につながる街づくりこそ、今を生きる人々が行わなければならない重要な責務と考えます。

それらの山々は、北にあっては渓谷美日本一と言われた昇仙峡を作り、南にあっては東日本最大級の前方後円墳である「銚子塚古墳」を筆頭に、縄文時代から人々の暮らしを支えてきました。幸いにも北部地域は秩父多摩甲斐国立公園、あるいは市街化調整区域として豊かな自然と人々の暮らしの共存が見られ、南部地域ではゆったりとしたスロープのような大地から、豊富な農作物に恵まれた人々の日常が営々と営まれてきました。

しかし、このわずか100年あまりの時代の流れはあまりにも急激で、人類が作り上げたものであるにもかかわらず、その流れに翻弄されているのが現実の姿ではないでしょうか。今日にあっては、人々は自然の恩恵という言葉に非常に鈍感になり、自らが排出する廃棄物の処理を自ら出来ないという現実は、これらの山々やそこを流れる川にさえ如実に現れていると感じています。

4千万人の人口がある首都圏からわずかに100キロメートル足らずのわが甲府市は、今こそ、その人々のオアシスとして交流者人口を一気に増加する事が出来るチャンスだと思います。確かに盆地独特の激しい気候は、人々の足を止める要因の一つとなるでしょうが、これらの山すそは若干その厳しさを和らげてくれる場所でもあると感じています。

今年の春に板垣山で行った植樹祭も実に有意義でありますが、出来るならばここでも花の咲く木があれば人々の目もさぞ和む事でしょう。また一帯の下草狩り等を体験していただき、最後にミツバツツジを植えると言ったように山すそを整備し、歩いて楽しい散策コースを決定し、ついでに府中五山との連携を考える。

あるいは、荒川などの河川敷に今以上の様々な花の群生を作ったり、低木で花の咲く木を植えるなどで飾っておき、途中で流れる河川を利用して市内までの散策が出来るようなコースを設定するなどが考えられます。また南部にあっては、右左口宿から県立考古博物館へと歩く縄文の旅などが思いついてきます。

そのような中で、今回の補正予算で、荒川緑地利用者の利便性に供するためのトイレ設置経費として720万円が盛り込まれたところですが、ここでもう一つトイレの無い南部の河川敷にあると一層喜ばれると思います。トイレなどの施設整備は行政の出番ですが、毎年行われている河川の一斉清掃に留まらず、日常的な美化活動の啓蒙こそ肝要だと感じるところです。

これらについての御所見ををお示しください。

2−街路樹の花木化について

甲府市の木は「カシの木」である事は市民の多くが知ることですし、街路樹についてもこの木が多く使われている事は周知の事実です。

しかし本来ブナ科のカシの木は野山に生え、樹高が20〜25メートルにもなる高木で、公園樹として用いられる事が多く、街路樹にする場合は周囲の歩道を十分に取るか、一定年数経過した場合は改めての植え替えが必要になるのです。再植樹をしない場合は強剪定によって根のはりを減らす必要があり、それが「カシのサボテン化」、あるいは「街路樹の電柱化」という冷やかしの言葉を市民から浴びせられる事となるのです。

当然街路樹とはいえ植物ですから一定の手入れも必要です、そうして手を入れることで、夏の日差しをさえぎってくれるオアシスになりますし、秋の紅葉も身近で楽しめます。公害に弱いと言われる木があれば、それを目安にアイドリングストップ運動や、エコ運転に心掛けていただくなど市民との連携を図る目安にもなるでしょう。

わが甲府市の場合にはそれにもう一つ加えて「花木による街路樹の街」と言うのを推進しては如何でしょうか。すでに市内では街路樹によって商店街を飾っている地域もあります、その地域では、花が咲く頃にあわせて祭りを開催し、大勢の市民とその美しさを共に楽しんでいると聞いております。

ここで一例としてあげますと、「やまぼうし」や「ハンカチの木」などと言った和種、つまり古くからこの甲府市にあった木を選択する事をお勧めいたします、その木からきっと歴史が紐解けるでしょうから、そしてこの甲府を今以上に知っていただく事ができるからです。

ちなみに岩窪にある武田信玄公墓には、当時に植えられたであろうしだれ桜の子孫があります、となれば、県道ですが武田神社線にある桜並木は、ソメイヨシノだけでなく、しだれ桜があっても良いと思いますし、できる事なら南から北へとその種類を変えて桜を植えてゆくなどの工夫で、ずい分現在と違った楽しいさくら並木ができる事も考えられます。

そしてとどめに、私も話でしか聞いた事がないのですが「太白さくら」を神社両側に植えるなどすれば、それだけで物語が出来ますし、車でスイーと通り過ぎてしまうだけではもったいないような景観形成もできてくる事でしょう。

平成16年6月議会で市長が私の自席での質問に答えていただいた中に、「自分のところの木を決めて、その木を一軒の家庭に植えよう」と言う下りがありました。その事を推進する意味でも、この街路樹の変更によって、甲府市内で各地区の方々が「自らの地区はこの木の種類で」と言うことにでもなれば、そこには自然と街づくりに対する協働意識も生れてきてくれるのではないかと思います。

自然といつも隣り合わせでいる事が、きっと人の心のとげを和らげてくれるのだと言う理念を持って、この街を作り上げて行きたいと考えておりますが、このことに対して如何お考えでしょうか。

3−ポケットパークの更なる活用について

これも市長の答弁どおり実現した「街なかの公園」ですが、平成16年6月議会で市長は「ポケットパークにつきましては、市街地再開発事業や建築基準法に基づく公開空地等の活用や、一定期間利用計画のない宅地を街の杜と同様、固定資産税の減免などにより活用することも有効な手法でありますので、地元の自治会や商店街の協力をいただき、土地所有者の御理解を得てまいりたい」と発言し、そして10月15日に銀座通り沿いに実現した事は、私のみならず市民の方々の共感を呼んだ出来事であったと理解しています。

しかしその後のこの公園の整備は、悲惨なものがあります。相変わらずかいじ国体時代のプランターにこれまた相変わらずのナデシコ、一部では品種が変わってしまったのでしょうかネコジャラシナデシコが植えてあるだけで、とてもくつろげると言う空間があるとは思えません。

当初提言した通り、このような場所にはやはり木を植える必要があります。そんなに沢山ではなく、真中に一本で十分でしょう。それと、周囲のとたん板を覆うような木製の棚があれば、十分だと思います。そして、最近のガーデニングブームですから、植木鉢を少々提供してあげれば、地域の皆さんで工夫なさって綺麗な庭にしつらえる事ができると思います。

せっかくの固定資産税減免措置を行っているのですから、それ以上の経済効果が出るようなきっかけを作る事も行政のなすべきことだと考えます。そして地域の方々に「後は宜しく御願いいたします」と言ってきちんと引き継ぐ事で、それからは継続して益々磨きがかかったポケットパークになると考えます。

現在私のところへ中心街に土地を持っていらっしゃる方が相談に来ています、そこでこの「ポケットパーク」としての活用についてはと言うお話をさせていただいたところ、当初の設置までの費用負担にも応じていただけると言うご回答を戴きました。当然全てをと言う事にはならないでしょうが、例えば公園緑地課がその中心となる樹木の手配をし、周囲の化粧回しについてはその地主さんにご負担いただき、その後の管理については市民生活部さんに地域の方々との交渉を行っていただく。こんな甲府市としての総合力が試されている気がしてなりません。

このことについては市長のご決断を仰がないと、私が勝手にポケットパークの受け入れを決めるわけにはゆかないのですが、今後のこの事業に対するご見解をお聞かせください。

以上申し上げた3点が今回の仮称「花の都構想」における当初の個別事業となるわけですが、これら事業を推進し、甲府の街をリメイクしてゆくにあたり、私共の会派代表質問で金丸議員がお尋ねした「景観条例」の策定も、その側面からの事業支援となると認識しております。

歴代の市長さんは、以前から「心豊かな甲府市」と言う言葉を使い、行政を推進してきています。また、わが市ではボランティア団体の方々が、市街地に花を植えると言う活動を行ってきて下さっています。これらの活動をより多くの市民の方々に一緒になって推進していただくためにも、このようなきっかけを作り、街を美しく飾る事が重要と考えます。これらにつきまして忌憚のない御所見をお聞かせください。

Copyright 2006 by NONAKA Ichini
野中一二事務所
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