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野中一二の議会質疑応答の記録

平成21年12月3日(木)

質問予稿を掲載済みです。テーマは以下の通りで一問一答式で行ないました。中見出などは議事録本文にはありません。

1.国の事業仕分がわが市に及ぼす影響について
2.政府が変わった事による甲府市の交付税配分状況について
3.教育委員会の在り方について
質問登壇後に教育委員会から提供された「甲府市の現状と課題について(甲府市教育委員会)」を別に掲載しました
51 : ◯議長(桜井正富君)
◯議長(桜井正富君) 次に、新政クラブの代表質問を行います。
 野中一二君。
                (野中一二君 登壇)
52 : ◯野中一二君
◯野中一二君 上田英文議員の一日も早い回復を祈りながら、新政クラブを代表しての代表質問をさせていただきます。

1.国の事業仕分がわが市に及ぼす影響について

 初めに、国の事業仕分けが我が市に及ぼす影響についてという質問でございます。

 11月27日をもって、国による初めての事業仕分け作業が終了したところです。この過程を見ていると、このまま仕分けされていく予算の中には随分と甲府市に関係したものが含まれているのだろうなと心配になってきます。山梨県では、140事業が仕分けの対象になっているといいますが、甲府市では、この事業仕分けの影響を受ける事業はどのくらいの項目がどのくらいの影響を受けるのか、お示しください。

 私は、この事業仕分けについて及び新しい政権政党のマニフェストを見て、宮島市長の政策と実によく似ていると感じた次第です。つまり、市長の言う教育とか福祉とか医療とか、そういう身の回りを取り巻く一番大切なことで、しかも社会の弱い立場の方々に手を差し伸べること、幾つかのことを一番先に考えたいという宮島市長の持論が、この現在の政権政党のマニフェストに非常によく似ていて、色濃くあらわれているなと感じたからです。

 しかし、身の回りを取り巻く一番大切なものは現実ですが、政治家として、あるいはその都市の首長として、都市について将来にわたる夢や希望があふれているとならなければ、市民は不安になり、この甲府市から流出してしまうのではないか、こんなふうにも感じるところでございます。

 ここで市長の描く甲府市の未来についてのビジョンをお示しください。

54 : ◯市長(宮島雅展君)

◯市長(宮島雅展君) 野中議員の御質問にお答えをします。辛口の議員さんが何をおっしゃるのかと思っていましたけどね、やっぱり何かあったなと思っています。

 甲府市の将来像についてであります。

 今回、政権政党となった民主党のマニフェストでは、子ども手当の創出、公立高校授業料の実質無償化、生活保護母子加算の復活など、安心して子育てと教育ができる幾多の政策を打ち出しており、公約の中でも大きな比重を占めていると思います。これは子育ての経済的負担を軽減をし、安心して出産をし、子供が育てられる環境づくりを国が社会全体で支援していこうとする考え方が示されたものであるのかな、こんなふうに思っています。

 本市におきましては、「子供は市民の宝である」との考えのもと、小学生までの医療費の窓口無料化や、市立の小中学校及び高等学校の施設の耐震化などを他に優先をして進めてまいったところでございます。今後におきましても、市民、地域社会全体で子供たちを温かく見守り、住んでよかったと思えるまち、また、笑顔あふれる活力あるまちを皆様とともにつくり上げていくことで、将来の甲府市の発展につなげていきたい、そんなふうに思っています。都市像でも示しましたように、人が集い笑顔があふれ心が通うまちというものを具体化するような施策を皆さんと一緒に考えて実行していきたい、そんなふうに思っています。御理解を賜りたいと存じます。

 他の御質問につきましては、関係部長からお答えをさせます。

56 : ◯企画部長(武川 裕君)

◯企画部長(武川 裕君) 国の事業仕分けによる本市への影響についてお答えをいたします。

 国の行政刷新会議により初めて行われた事業仕分けの結果につきましては、来年度の国の予算編成にどのように反映されるのか、現時点では不透明な状況であります。この仕分け結果を検証したところ、本市におきましては、廃止や削減などをあわせ、甲府駅周辺土地区画整理事業など37事業に影響が生じる可能性があると考えております。

58 : ◯野中一二君

◯野中一二君 甲府市が影響を受ける事業は37、その中で甲府紅梅地区市街地再開発事業あるいは甲府駅周辺土地区画整理事業、拠点形成事業ですね、そういった事業が該当すると。いわゆるまちづくり交付金でしょうか。そういう部分が甲府市にあっても影響を受けるんだなということで、これは確かにまだ未確定な部分がたくさんあるとは思いますけれども、この今回の政権政党の民主党が行ったマニフェストで、地方、民間へ移管という部分が随分多く見受けられるものがあります。私はそれが一番心配だなと。地方へ渡す、民間へ渡す、事業を渡しちゃうわけですね。そのときに民主党の方々は喜んでいまして、マニフェストによって1兆7,000億円削れたとかなんとか言ってますけれども、地方、民間へ事業を渡しておきながら予算的には削れたということは、この事業はないってことですよね。そうすると、地方はこの事業を今後推進できなくなるという可能性が非常に高くなってくるわけです。市長が言うような、人が集い笑顔あふれるまちをつくる。やはり金がないと、このまちづくりも若干ブレーキがかかることはやむを得ない事実だと思います。そのときに、前回9月議会の市長答弁を見ますと、選択と集中ということで、やけに、選択を余りし過ぎると真っ白になっちゃいますから適当にしてくださいと私が言った覚えがあるんですけれども、そういったことの中で選択と集中を仕掛けていかなくちゃならない。むしろ、今回の事業仕分けの前に本当はもっと甲府市が選択と集中をするべきだったのかなというふうなことも反省として出てくるんじゃないかな、そんなふうに思っております。

 そこで、今、企画部長が挙げられた事業、幾つかあって、そのうちのすべてで37事業ということでございますけれども、37事業のうちどのような部分を選択し、どのような部分を集中していくのか。あるいは、これから先、予算が削られても何としてもやり遂げなければならない事業とは一体何ぞやというのを教えていただければありがたいということです。

60 : ◯市長(宮島雅展君)

◯市長(宮島雅展君) 今まで、民主党政権になって国の予算がつけられませんと言って我々のところに連絡が来たのは子育て応援特別手当だけでございまして、その後はまだ、予算をつけないからだめですよという連絡はないんですね。だから、今の時点でこれとこれとこれがこうなってこういうふうになるということを明確に言えと要求されても、答えとしては、様子を見、また県等と事前に打ち合わせをしという程度の答えしかできないということですね。

 それから、選択と集中をもっとしておくべきだというふうにおっしゃったけど、例えばの話が、さっきの議員さんの質問にお答えをしたように、例えば例の8路線9工区のこととか、結構選択と集中をしているはずですよ。我々が今、37の影響をする項目の中に、いろいろまた出てくると思うけど、我々としては、おざなりの気持ちでそういう事業を執行しているわけでないから、だから影響があるようになっては大変だなと、そんなふうに思っていますが、気持ちとして言えば、仕分けをする場合には、現場の状況も調べた上で仕分けをしてもらいたいものだなということは、地方自治体の首長であれば、影響が出てくればだれだって感ずることではないんでしょうかね。

62 : ◯野中一二君

◯野中一二君 私は、この事業仕分けということについて、決して否定的な見方はしていなかったんですね。3年ほど前でしょうか、事業仕分けを甲府市も行うべきだという質問をしたことがあります。その中で、今回の国の事業仕分けを見ていて一番危険だなと思ったのは、例えば先端技術開発の予算で、なぜ一番じゃなきゃいけないんだという委員からの質問が出た。全く事の根源がわかってない方が、一番でも二番でもいいじゃん、同じじゃないかというふうな質問が全国のテレビを見ている人、あるいは新聞を読んだ人がわかるような形で出ちゃうというのは、こりゃあいかがなものかと。私は非常にそこに危機感を感じたのは事実です。やはり科学技術というのは、常に最先端を目指して研究者は技術開発をしていって努力をしているわけですね。それが、あんた、一番じゃなくて二番でいいよっていうのは、実は二番をとる方がもっと難しくなっちゃうというふうに私は考えるわけですね。その中でも、最先端の一番を常に見据えて進んでいくものについて、二番でもいいじゃないかっていう切り込み方っていうのは、これはどうなのかなと、私はそんなふうに考えているわけです。

 その中で、今、市長がおっしゃったように、確かに甲府市で今、計画している事業、予定している事業はすべて市民のために必要な事業だと、これはもう事実であります。ですから、私ども議会人もそれに対してすべて可決してきて、現在に至ってきているわけですが、やはりそういう中でも、部分的には、今後は今以上に厳しい立場に立って、厳しい見方をして選択をし、集中していかなきゃならないことも出てくるのかなと。

 例えば、先ほど市長の例え話がありました8路線9工区の問題にしても、都市計画道路をつくったときには、ほかの道路よりも優先順位をつけたというのが都市計画道路だと私は認識してるんですね。それをこの段階に来て、またそれをなおかつ凝縮した部分の8路線9工区に絞ったというのは、確かに選択と集中なんですけれども、それでも都市計画道路ということの当初における重大性というのは、果たしてそこに本当にあったんだろうかという見方が一部ではあることも事実だと思います。実際、50年たってたった30メートルしかあかなかったなんていう都市計画道路もあるくらいで、やはりその辺を甲府市としてはもっともっと厳しい目で、自己に対して厳しい目で見ていかなきゃいかんのかなというふうなことを思った次第であります。

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2.政府が変わった事による甲府市の交付税配分状況について

 次の質問へいきます。また続けて、非常に似たり寄ったりなんですけれども、ちょっと今度は視点を変えています。

 政府がかわったことによって甲府市の交付税配分状況については若干変わってくると思います。それにつきまして、今回の衆議院選挙の結果、50年ほども続いた自民党政権から民主党政権へと我が国の国民多数はそのかじを切ったということだと私は感じております。当然の結果、政権がかわったんだから、未執行の補正予算などについて執行を停止するのが現実的であったと私は非常に理解をしているところでありますし、新たな政策を民主党が打ち出してくるのも十分予想しておりました。その新しい政府によって国の補正予算執行停止に伴う減額予算が、先ほど市長の説明に一言ありましたが、当12月議会にも提出されておりますが、甲府市に交付する、地方にあって格差なく国民ひとしく便益を享受できる、そういった事業に対する国からの地方交付税の流れと動向はどのようになるんだろうかなと、私も非常に心配しているところでございますが、市当局はどのようにお考えになっておりますか。お答えください。

64 : ◯企画部長(武川 裕君)

◯企画部長(武川 裕君) 地方交付税の見直しによる影響についてお答えをいたします。

 地方交付税につきましては、国の事業仕分けにおいて見直しの判断がなされております。地方交付税は、事業に対する補助金や交付金と違い、地方自治体間における財政力の格差の解消と、行政の計画的な運営を可能とするため、必要な財源を保障することを目的としております。しかし、三位一体の改革により、地方交付税が大幅に削減され、非常に厳しい財政運営を強いられております。地方自治体にとりましては、地方交付税の有する財源調整・財源保障の両機能を復元することにより、財政基盤を強化し、自治体の自主・自立を図っていくことが必要であると考えております。

 現政権におきましても、地域主権の確立を方針として掲げておりますことから、今後さらに地方重視の政策が行われていくものと期待をするものであります。

66 : ◯野中一二君

◯野中一二君 確かに、今政権が地方重視ということを前面に打ち出しているということも十分理解できるところでありますけれども、私はここで、例えば国の政権の中で見ていますと、八ッ場ダムの工事中止というふうなところがございました。こんなのも非常に大きな新しい政権の流れの中ではないかなと思ってはいるんですが、当然それは予想できたことで、マニフェストに書いてあったことなんですね。それを選んだ国民が、選んだ政権が言ったことを、それは条件が、約束が違うよと言うことはあり得ない話だと。それを承知で選んだんじゃないか、私はそう思っているところです。

 それから、例えば補正予算に対しても、緊急経済対策などで前の政権が決めたものを中止するのは行政の継続上問題だとして、子育て応援特別手当の執行停止などに反対したというのも、これはおかしいんじゃないかなと言う人が中にはいるかもしれないけれども、政権がかわったということは、このくらい変わったんだから、また、これを国民の多数が望んだということであるならばしようがないと。しかし、地方はそうはいかない。地方もそれにつられて、じゃあ変わりますと言って簡単に変えるわけにはいかないというのが現実あると思います。

 その中で、今後、市政はどういうふうに転換していくのかなという答弁をお願いしようかなと思っていたところが、12月1日付の新聞、地方紙に、市民本位の行政推進という非常にいい記事が甲府版に書いてございました。これこそまさに私が今回のこの質問でお答えしてほしかった部分で、またここに導いていきたかった部分があるわけですけれども、この質問の回答をいち早くマスコミで全市民に伝えたというふうにしか、私としてはとらえることができなかったのが残念です。このような市民本位の行政推進ということで、この中に、地域力を生かす行政への転換、成果を重視し変化に敏感に対応できる行政運営の確立、それの基本目標に沿って、大綱に位置づける20から30事業を選定する、こう書いて新聞発表なさっておりました。

 さてさて、私が欲しかった回答はまさにこのとおりなんですが、その中の、ここでいう地域力を生かす行政への転換とは一体何でしょうか。そして続けて次に、成果を重視し変化に敏感に対応できる行政運営の確立とは一体何でしょうか、お答えください。

68 : ◯市長(宮島雅展君)

◯市長(宮島雅展君) まず、その地域力というのは、地域の皆さんが事あるごとに手を携え合って、笑顔で豊かに、また、たくましく生きていけるということですね。例えば、何かの事が起こったときに、おのずとみんなが集まって、そこで痛みを分かち合ったり、痛みを受けた人を慰めたり手を差し伸べたりすることができる強力な関係を持っている、その地域、それが地域力があるというふうに言ってもよいかと思います。それはあらゆる面で発揮されることであって、例えばみんなで何かやろうやというようなときに、みんなが協力をして、私は嫌だよといってこっちにいるんじゃなくて、みんなで頑張っていくということですわね。例えば、私どもの地域で言えば、河川清掃をしたり、運動会をみんなでやったりしますけれども、そのときに出る人たちが、手がすいている人たちはみんな出ていって一緒に仕事をしようやという気持ちになれるということじゃないですかね、簡単に言いますと。

 あと一つは、そういう地域がまとまって行政と対等の関係を営みながら、いろいろなことをコラボレーションしていくというんですかね、協働してこしらえ上げていく力を持っている、そういうことになるのではないかな、そんなふうに思いますね。

 それから、先ほど、地域主権とか地方分権とかそういうことをおっしゃったけど、まさしくそのとおりで、地域が決めていくためには、地域なりに責任を持って、自分たちで決めたことだからやり遂げる、成し遂げる、そういう気持ちを強く持ってやっていくと。それに対してやはり国は、自分たちでやるところには、一生懸命やっているところには金をつけるとか、そういうようなことをしないと、全部が全部地方でやれといってもやり切れるものではないから、そこら辺は、やはり国と地方だってコラボレーションをしていかなければ、地域力の強い地方はこしらえ上げることはできない、私はそう思っていますけどね。

70 : ◯野中一二君

◯野中一二君 やっぱり、市長は説明するとうまいですね。やっぱり日ごろそれに本当に入り込んじゃっているんですね。地域力って、確かにそういうことかなと、今ふと思ったんですけれども、もう一つ、その辺ですごく大事なことというのは、地域って一体何だろうというのが、今すごく問題になってきているんじゃないかと思います。例えば、昔でいうと神社があったりして、神社の周りに鎮守の森が開けてて、そこに大勢の人たちが集まるような広場がちょっとあって、そこで例えば夏祭りをやるとか、そういうような形の、一つの地区の中心というか、核があった。それを今、だんだんそういうものが少なくなってきて、地域のお祭りをやろうとかいうときに、自治会、甲府市でいうならば学校地区の連合自治会単位でもってお祭りをやらないと、そういうところへ集まってくれないみたいな、だんだんそうなってきちゃって、若干、本来昔からある風習、風土、習慣、そういうものがちょっとないがしろにされてきているのかなと、そんなふうに感じるところがございます。

 まあそういう中でも、確かに市長の説明にもあったように、河川清掃をするとか、そういうふうなことでもって自分たちのまちを自分たちの力できれいにしていくとか、そういうふうな運動、動きが徐々に盛り上がってくるといいなと思いますけれども、私どもの地域では、市長の手を煩わせずそういうことができるようにということで、例えば富士川をきれいにして、そこへホタルの幼虫を放し、数か月後に、1か月45日後ぐらいですか、ホタルを見る会を催した。その結果、今までほとんど外との交流がなかった近所の大型マンションの住民がこぞって参加するようになったとか、そういうふうなことは、恐らく市長が言う地域力がだんだんついてきたということじゃないかなと、ふと思っておりますけれども、そういうことについてこれからは、甲府市のぜひ皆さん方もどしどし発信してほしい、そんな心でいっぱいでございます。

 例えば、甲府市の職員800人がいて、甲府市の職員、最近やけに元気がいいなというふうに、市民からそういう目で見られたと、その800人が見られたとすると、恐らく1人当たり5人ぐらいの市民が見てないと元気がいいか悪いかというのは出てこないわけですね。給料が下がった、ボーナスも下がっちゃうらしいけれども、それでも何となく最近元気があるよと。市長さんは以前から元気があって、甲州弁でよくしゃべってるけれども、職員が最近は非常に元気になったということがもし伝われば、この800掛ける恐らく5人ぐらいの人に影響すると思うんですね。そうすると、八百掛ける五で四千ですよ。そうすると、その4,000人の感じた人たちが、そういえばそうだねとお互いに相づちを打つようになると、その5倍、2万人の甲府市民が、そういえば最近元気だねというふうになって、それが甲府の元気につながるんじゃないか、そんなふうなことを私も考えております。

 ですから、地域力をつくるという、地域の皆さんにお願いする前に、市長さん、ぜひ市役所の職員の方に元気を出すようにというふうな、そういう指示を出していただけると、一層元気が出るのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。

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3.教育委員会の在り方について

 三番目の質問いきます。変わりまして、教育委員会のあり方について質問させていただきます。

 私は大きい声が出しにくいので、マスクを取って質問しておりますので、濃厚接触者と言われる約2メートル周囲の方は、後で十分手洗い、うがいをしてください。  現在の教育委員会は、戦後、アメリカ軍によって統治されていた時代、アメリカの各都市で行っている制度に基づき制定されたものと理解しております。しかし、この制度そのものが、日本においては十分機能しておらず、60年という歳月を経て次のような問題が生じてきております。1、教育委員会には予算編成権や条例制定権がなく、独立した行政委員会としての期待とは裏腹に、主体的・積極的な教育施策の展開が行えないこと。二つ目が、昨今の学校における問題事象の多発など憂慮すべき事態が続発している中、現在の教育委員会の所管は余りにも広範であり、密度の高い学校教育行政を遂行できる状況にないということがあります。三つ目が、日本の教育における最も大きな影響力を持つ国においては、議院内閣制のもと、与党の代表たる文部科学大臣が中央で教育を司っており、地方における住民代表であり予算編成権や条例制定権を有している知事や市長が、教育行政に直接関与できないという現行制度は極めて不自然だと考えております。日本の教育委員会制度は、戦後、教育の政治的中立を確保するとの立場もあり、そのようにしてとられた制度でありますが、世界的な冷戦構造の解消以来、我が国においても政治、思想の対立やイデオロギー論争を教育の場に持ち込む状況は急速に解消しており、その論拠を失いつつあります。

 以上のようなことから、日本の教育委員会制度は、フランスなどヨーロッパ先進国に見られるような、自治体の責任者たる知事や市長が諮問委員会や視学官などに支えられながら、直接教育行政に参加するような形に変革していくことが望ましいと考えます。

 そこで、組織論といたしまして、市教育委員会の管轄を学校教育部門だけにし、生涯学習、文化・スポーツ振興など、社会教育部門を市長部局の直轄とする組織改革を提案いたします。具体的に申し上げますと、現在、教育委員会が統括している事業のうち、教育施設課、生涯学習課、文化振興課、スポーツ振興課、図書館を文化創造部として市長部局へ、学校教育課、学事課、甲府商業高等学校事務局、甲府商科専門学校事務局を統合して教育長の配下に置くという組織に変えるべきだと思います。また、現状の教育委員会を改めて見直し、自治会や商工会議所といった市民全体から、広く市長がみずからの教育行政を推進すべく人材を募り、市長が考えるあすの甲府をつくる子供たちを守り育てる中心的役割を担う組織として据えること、魅力ある地方教育行政を展開しつつ、教育における地方主権の確立に向けて答申や提言ができる組織として機能するよう改組し、常に時代を見据えた甲府教育のあり方を議論していただく場所とすることとすべきだと考えますが、いかがお考えでございましょうか。

 また、この質問は、平成16年の6月議会に私が全く同じ質問を一度行っております。そこでの回答を見ながら、これに対してどの程度その後5年間で教育委員会の皆さんは考えていただいたのか、あるいは市長部局にあっては、組織論としてどの程度このことを前向きに検討していただいたのかを質問させていただきます。

72 : ◯教育長(奥田 理君)

◯教育長(奥田 理君) 教育委員会のあり方についてお答えいたします。

 教育委員会は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律により、都道府県及び市町村等に設置が義務づけられている合議制の執行機関であり、独立した執行機関として置かれている意義は、教育行政における政治的中立性、安定性、継続性の確保とともに、多様な民意の反映や教育行政の一体的推進により効果を上げることにあると言われております。

 こうした中にあって、平成19年に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され、教育行政における地方分権の推進として、教育委員の数の弾力化や、教育委員への保護者の選任の義務化とともに、文化・スポーツの事務を首長が担当できるようになったところであります。

 現在、本市では、教育委員会において、学校教育や生涯学習の推進を初め、文化・スポーツの振興など幅広い分野にわたる教育行政を一体的に推進しているとともに、学校評議員制度の導入や、市民と教育委員との対話を実施するなど、住民の多様な意向を反映させながら、地域に根差した教育行政を展開しているところであります。

 今後につきましても、教育委員会のあり方について、国の動向などを注視する中で、組織運営上の改善や制度上の課題につきまして調査研究してまいりたいと考えております。

74 : ◯野中一二君

◯野中一二君 非常に丁寧な、平成16年と同じ答弁をいただきましてありがとうございます。この中で、教育長、今の答弁に対しての質問がございます。それは、意見を聞くための学校評議員制度を導入しているということでございますが、どのような意見、評定が過去に学校評議員制度から出されたでしょうか、何件出されたか、それを教えてください。

 それと、中央教育審議会によって平成19年に改正されて、市長部局が携わるということで先ほど私が言った、生涯学習、文化・スポーツ振興などの部局を市長部局の方へもっていってもいいのではないかという答申も出されているようでございますが、そのあたり、市長としては、教育行政は教育だけに特化しようと。それから、市民の要するに文化レベル向上のための文化事業、生涯学習事業、スポーツ振興事業などは別に市長部局へもってこようという、そういう組織論を市長自身はお持ちなんでしょうか。それをお聞かせください。

76 : ◯教育長(奥田 理君)

◯教育長(奥田 理君) まず、学校評議員からのいろいろな評価等ですけれども、学校運営に関すること、それから子供たち、いわゆる生徒指導に関すること、それから地域における学校のあり方等が出されておりますけれども、具体的に今何件かということについては、ちょっと手持ちに資料を持っておりませんから、後ほどまたお知らせしたいと思います。

78 : ◯市長(宮島雅展君)

◯市長(宮島雅展君) まあ、組織論というよりか、教育論なんでしょうな、基本にあるのはね。で、どのような組織形態で今の教育行政をやっていくかというのは、確かに野中議員さんのような意見も一つの意見であるだろうなと、またそういうふうに考える人もいらっしゃるだろうなと、そんなふうに思っていますね。当然、教育行政も市政全体の中で考えなければならないことだから、市長という立場、そして教育委員会という立場、お互いが密に情報交換をしながら全体で考えていかなきゃならんことでありまして、教育委員会がやることだから市長部局は何も知らんよというわけにもいかない筋合いのことでありますね。

 御指摘の点については、今、教育長が答弁をしましたけれども、すぐ結論が出せるものではないと。でも、考え続けていかなければならんことだし、いつかこういうふうにした方がいいというふうに結論づけるものを提示しなきゃいかんなという気持ちはありますけどね。ただ、今おっしゃられたから、またそういう意見があるからといって、今すぐ来年の組織再編成にはというような感じにはいかん。もう少し議論を深めてみたい、そんなふうに思っています。

 学校教育はもちろんのことでありますが、公民館や図書館などの生涯学習の場で、またそれぞれの地域の中におきましても、人々が生涯を通じて健康で豊かな人生が送れるよう、我々が果たさなければならないことってたくさんあるので、いろんな角度から物を考えていきたいと思います。行政の手法などについては、今申し上げましたように、法の改正などもありまして、そういう趣旨を踏まえながら考えていきたいと思っていますので、また広範な広い立場から意見を聞かせていただけますようにお願いをしたいと思います。

80 : ◯野中一二君

◯野中一二君 今の市長の答弁の中にもありましたけれども、それから先ほどの問題にも実はこれは絡んでくるんですけれどもね。まちづくりという観点から見て、市民が協働して連携をして一緒に甲府というまちをつくっていくというときに、極端に言うと、金峰山の山頂から上九一色のトンネルまで全部を一緒にというわけにいかないと思うんですよね。ですから、どうしてもエリアというとらえ方をしたときに、そのエリアで独特のまちづくりをしたいと。例えば私は、9月議会で市長からお答えいただきました地区の木なんていうのがあるといいなという考え方でいくと、一つの地区で一つの特色ある独特の文化というのがあるわけですね。そういうのが幾つも集まって、それでとりあえず甲府市というこの形をつくっているというように考えると、その地区にはここで言う芸術の部分のノウハウも入っている。それから生涯学習的なノウハウも入っているという、まさに教育委員会が今、管理している部分を実はまちづくりの方へ持ってきて、そこで一緒に組み立てないと、一つのエリアというのは育っていかないんじゃないか。特にこれからのまちづくりは、ハードを整備するのではなくてソフトを整備していかなくちゃいけない、あるいはソフトを加えていかなくちゃいけないというふうなまちづくりをするときには、どうしてもそういった、いわゆる今、教育委員会で携わっているような文化・芸術の、あるいはスポーツ振興のそういうふうなものを、ソフトを入れていかなくちゃいけないという時代が今まさに来ていると思うんですね。そういうときに、やはり相変わらず、従来、教育委員会というのはこういう組織であったからそのままでいけという形でいったのでは、今後、いろいろな部分に弊害が出てくるのではないかということを私は危惧しているわけです。ですから、次の時代の甲府のまちづくりあるいは今からの甲府のまちづくりをより楽しくするために、スポーツが大切になってきたり文化が大切になってきたりするということで、私は組織変更もあり得るというふうに考えているわけですが、その辺について最後の質問になっちゃうんですね、お答えいただきたいのと、教育委員長さんにはここで一つお聞きしたいんですけれども、教育委員と学校の生徒との対話を行ったということを先ほど教育長が答弁下さいました。教育委員長さんは、そういった生徒との対話とか、あるいは毎月行われている教育委員さんの定例会、その議事録をホームページなどで公開する気持ちはあるんでしょうか、ないんでしょうか、どちらかでお答えいただけますか。

82 : ◯教育委員長(齋藤 章君)

◯教育委員長(齋藤 章君) 先ほどの市民との対話の中では、直接子供たちとは、夜の時間でしたからございませんでした。保護者、地域の方たちとの対話でございます。そのようにとらえていただきたいというふうに思っております。

 また、私ども、2時間ほどでございましたけれども、班ごとの対話をする中で、それぞれの委員はそれぞれの課題を受けとめてまいりまして、そしてそれを統合して一つの考え方を出そうというところへは来ております。

 それから、議事録の公開につきましては、その方向でいきたい、公開をすべきだというふうに私は思っております。

84 : ◯市長(宮島雅展君)

◯市長(宮島雅展君) 生涯学習課やスポーツ振興課というか、そういうものをどうしても教育委員会から切り離さなければ、市長部局へもってきた方が活躍がしやすいからという、そういうふうな御意見にもとれるし、もっと多面的にみんなで組み合わせたらという御意見にもとれるんだけれども、ただ、教育委員会から抜いたからといってすぐ活動が活発になるかというわけにもいかないから、だからそこはもっと広やかに活用ができるような形にはしていきたいと思います。組織論的にはもう少し考えを煮詰めさせていただきたいと思います。議員がおっしゃる、みんなでいろんなことにかかわり合うということであれば、もっと広い立場を持たせるようなところへ連れてきてもいいのじゃないのかという意見には一理あるな、そんなふうには思っていますけどね。

86 : ◯野中一二君
◯野中一二君 終わります。ありがとうございました。
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