廿日市市においては、主たる交通機関がJR山陽本線、広島電鉄宮島線であり、道路については国道2号線、同433号線また県道廿日市佐伯線である。これら交通機関は海岸線に沿って大規模団地を新たに形成している市街地にとって、公共施設などを結ぶについての補完は十分に機能していないと言えていた。そこで平成12年、当時の市長の施政方針でシティシャトルバス導入が位置付けられ、行政施策として数々の先進地を視察の後導入される事となった経緯がある。

平成12年10月に実験走行を開始すると同時に、愛称を広く市民から募集した結果、応募総数は284点で、廿日市市だけでなく県内各地から応募があった様である。この「さくらバス」は、高齢者や児童、障害者の方にも気軽に利用出来るよう、小型低床車両を導入しているのが特徴である。また内部には、車椅子固定スペースや、運行はワンマンで行うため、車内アナウンスと電光ボードでわかりやすく案内出来るようになっている。さらにバリアフリー対策として握り棒や押しボタンを内部に増設しているのが大きな特徴である。外見からは解らないが、乗降時には最高で車体がおよそ10センチメートルほど下がり、ここでも十分な配慮がされている。当然料金は100円であり、市役所を中心として公民館、ふれあいセンターといった公共交通機関を東回り、西回りと言う2路線で結んでいる。まさに市民の足であり、特に交通弱者に対する強力な日常の助っ人である事は言うまでもない。
さて、ここで行政の果たす役割であるが、あくまで公共施設を結ぶ日常市民の移動手段ということなので、通勤通学の時間帯を避けて運行していると言う。日頃の交通渋滞対策としてはこの時間帯が最も渋滞するのではと言う質問に対して、通勤通学時間にバスを運行すると小型のバスでは間に合わず、不公平感が出てしまうということである。当市では「当初のバス運行に対するコンセプトをきっちりと持つ事」がとても大事な事であるとして、明確にこの問題を処理しているのである。

運行については広島電鉄に委託しているのだが、財政負担としては平成17年度予算では最高額を24,000千円と決めており、その他に事務費として3,596千円が計上されている。ちなみに過去どの程度支出しているのか問い合わせたところ、平成13年18,565千円、平成14年20,357千円、平成15年度19,395千円、平成16年度19,389千円となっているということだった。
このバスは平成13年3月から本格運行を開始し、平成14年2月にはすでに10万人目の利用客を搭乗させている実績がある。一日あたりの利用者は東循環コースで平均137人、西循環コースで平均240人という事であり、一便あたりの利用者は平均25人と言う実績を誇っている。このことは如何にこのバスが市民の日常の足として定着しているのか、あるいは設定された路線が的確にニーズを満たしているかが窺い知れるのである。我が甲府市の利用状況については、昨年の実験で一定の好評を戴いてはいるものの、とても及ぶ数字ではない。今年は年末にかけて改めて実証実験が行われる事となっているのだが、是非市民ニーズを盛り込んだ路線決定を行い、十分満足の行く結果を出していただきたいものである。

廿日市市の皆様、大変お世話になりました。
2005年5月14日 新政クラブ事務局 文責 野中一二
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