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青森県青森市・八戸市

東北新幹線駅アクセスおよび周辺開発について

平成25年11月13・14日 リニア中央新幹線対策特別委員会視察記録

甲府市は2027年に開通する東京―名古屋間を走るリニア中央新幹線の中間駅を有する県庁所在地になるという報道があったのは、今年の夏のことであった。その場所が甲府市南部の大津町付近になるという事で、甲府市ではかねて準備していた特別委員会を今度は実際に起動させ、8キロメートルの間隔のある現甲府駅―リニア甲府駅(仮称)間のアクセスや、リニア新駅の周辺開発についての調査を行うため、青森県へと向かうこととした。

ここでの大切なことは、新青森駅には奥羽本線が走っており、青森駅との距離は4キロメートルという現実。八戸駅はこれも東北線八戸駅と同一場所で、すでに100年もの間市街地から離れた場所で営業しているという点を念頭に置いておかねばならない。
もう一つ、通常の報告では2日間にわたる視察であるが、内容が同一なので1つの報告としてまとめさせていただくことも了承願いたい。

新青森駅の事情

昭和47(1972)年 6月 東北新幹線盛岡以北の基本計画決定
昭和57(1982)年 9月 整備新幹線の建設計画の見合わせ
昭和62(1987)年    整備新幹線建設凍結閣議決定の解除
平成10(1998)年    建設計画起工式
平成22(2010)年12月 東北新幹線八戸新青森間開業

ざっとこのようなスケジュールで動いてきているこの事業は、直近10年間ほどで駅周辺整備も行われる中、事業化が推進してきているのである。駅をはさんで東西にわたる開発については、1,000台にも上る駐車場整備や観光センター、駅前広場、そして以前から存在した横断橋を利用した南北通路など、公共整備が行われているのだが、その周辺には補償で得た対価を利用して作られたアパートや、区画整理によって誕生した住宅街などで新しい街が生まれようとしている動きが感じられる。そのコンセプトは「縄文から未来へ−ほっとして郷愁が感じられるあずましい北の駅−」となっている。

市街地開発は住宅を中心に進んでいるようだが、新しい街はいつみてもすがすがしいイメージでよい。しかし商業地域などは旧青森駅周辺に散在し、特に青森市が「コンパクトシティー」を売り物に整備を続けてきたアウガをはじめとして、アスパム、メモリアルシップ八甲田丸、そしてA-FACTRY、ねぶたの家ワ・ラッセといった商業施設は新幹線開業以降200%ほどの入場者があるという。これぞ新幹線効果だと思っていたのだが、私の心配するところと一緒で、青森市の担当者は、この路線が北海道まで接続すると札幌に多くの観光客を吸引されてしまうのではないか、と言う恐怖感を持っているようであった。それを防ぐために、北海道の小樽市などと共同で観光キャンペーンなど企画しつつあるという。これぞまさに品川に商売をとられてしまうと感じている甲府市商業者が直面する課題と一緒であろう。しかし青森県立美術館の2000%という伸び率は異常としか言いようがないのだが、それらもすべて新幹線のなせる業と言い切ってよいのではないか。

一方、新青森駅と青森駅間の移動は奥羽線が直通しており、バスに至っては実に不便な路線になっている気がしている。実際奥羽線の乗客数は増加しているというのだが、バスはちょっと見込み違いのようである。しかし民間の自主運行により一定の範囲では路線を維持しているとはいうものの、少し違った角度から見直すことも必要ではないだろうか。

八戸市の事情

八戸駅は100年以上前から現在地にあり、市内中心部にあるのが本八戸駅という名前であることは意外と県外の方には知らない事実であろう。

1891年    日本鉄道の上野・青森間が開通、八戸駅も開業
2002年    東北新幹線が八戸駅まで開業
2010年12月 東北新幹線が新青森駅まで開業

この様な史実を踏まえて考えてゆかねばならない八戸市は、中心市街地活性化によって本八戸駅周辺整備事業を行っているという。その成果は平成23(2011)年ポータルミュージアムはっち(総工費40億円)開業をきっかけに、全国一の減少率であった計画地内の歩行者量にも歯止めがかかり一定の進化を認知できるまでになってきたと言う。この街づくりの基本が「そこで暮らす人々」に視点を置いて行われてきたことで一定の成果を得られたようである。

そして新幹線八戸駅周辺は大規模な区画整理事業(240億円)を通じて、住居地域などの整備が進み、河川も加えた区画整理事業は全国にも珍しい事業であり、八戸の特徴である「雪が少ない」という事から、新幹線開業後は青森市からも転入者を迎え入れ、一定の範囲充足しつつあるという。

この4キロメートルの二つの駅間の移動はJR八戸線(9分)、路線バス平日往復109.5本(25分)、新幹線最終便接続乗り合いタクシーなどによりスムーズに行われているようである。
今後については八戸駅と中心街の流動性・関連性の確保によりコンパクト&ネットワークの都市構造を目指してゆくという。青森市で聞かれたような危機感はなく、移動軸としての都市の姿について個々の移動手段の連結強化に磨きをかけ、市内来訪者に対しては信頼でき、使いやすさを追求した交通手段を提供。それらが街の活性化につながってゆくという理念の一端を垣間見ることができた。

この二つの都市における新たな移動手段としての新幹線は、まさに我が甲府市におけるその在り方について大きな指標を示してくれている。これからの交通手段のあり方ふと、それを活用しつつ市街地の活性化を推進してゆくという二つの動きに今後との注目してゆく必要があるだろう。

リニア駅というものに対する考え方を、多くの学者が空港のようなものととらえているのが面白いではないか。ならば甲府市はそれを逆手に取るくらいの進取気鋭さがあってもよい。

青森写真集

青森市視察
新青森駅前のモニュメント
青森市視察
開発されてゆく市街地

青森市視察
開発されてゆく市街地−2
青森市視察
青森市役所

青森市の皆様、ありがとうございました。

八戸市写真集

八戸市視察
八戸市駅新幹線口
八戸市視察
区画整理が進む八戸駅周辺

八戸市視察
八戸駅から市街地へ向かう道路
八戸市視察
市役所 光を取り込む窓

八戸市の皆様、ありがとうございました。

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