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奈良県御所市

最終処分場について

平成22年2月19日 新政クラブ視察記録

すでに御存じだろう、甲府市の焼却灰を埋め立てている「西高橋最終処分場」が、本年度末で一杯になり、使用ができなくなってしまうのだ。その代替地を探すということで市議会環境水道常任委員会では昨年以来各地の最終処分場を視察に回っている。当然我が会派でも各地の最終処分場について調査してきたのだが、今回はすでに平成12(2000)年よりお世話になっている民間最終処分場を一度視察しておこうという事となったのだ。
奈良県御所市
古紙プレス場

場所は奈良県御所市(ごせしと読む)にあり、甲府からだと地図検索でおよそ480キロメートルにもなってしまう。なぜこんな遠いところへ最初から処分しに来たのだろうか、その答えは福井県敦賀市にあった民間の処分場が廃棄物清掃法違反で告発を受け、操業停止という事態になったとき受け入れを表明して頂いたという縁である。(後に福井県敦賀市は排出責任として甲府市に対して4千万円ほどの損害賠償を支払うよう要請があり、甲府市はその費用を昨年度と今年度で支払っている)

甲府を早朝に出発しても午後1時30分という先方指定の待ち合わせにはぎりぎりという場所で、いつも姉妹都市の大和郡山に行くのと一緒ではらはらするような時間が過ぎていった。

先方の会社名は「南都興産」という会社で、そのグループには製紙原料を扱う会社(どうやらこの会社が創業会社らしい)や、麒麟麦酒の廃棄物を扱っていた関係で食品廃棄物から堆肥を製造している会社など、実に幅が広く展開している会社である。本社の御所市にはすばらしいきれいな社屋が建ち、そのすぐ脇には製紙原料のプレス工場があるというアンバランスが実によかった。

奈良県御所市
遮水シートで覆われた部分が処分場

その後はすぐに最終処分場へと向かい、およそ20分ほど車で走ると工業団地の裏山がそっくり最終処分場となっている。この場所は和歌山県との境あたりに位置し、流水系は「大和川」となっているようだ、もしこれが和歌山側に流れるとたぶん処分場はできなかったに違いない。およそ60万立方メートルの埋め立てが可能というその地形は実に適している形である、つまり表面積が少なく断面積が多いのだ。浸出水の管理は降って来る雨水に対して行うものだから、表面積が小さいというのは理想的、そして1回の許認可で大量に処分するには断面積が大きいほうがよい。その上下流および周辺には30件ほどの民家しかなかったという。

この会社の社員で、この処分場に勤務している社員は全員「接合技術者」(耐水シートおよび導水シートの)資格を持っているという、つまり処分場を小分けにして必要な場所だけシートを張って次第に広げてゆくという作業を自分たちで行えるのだ。もちろん現在の法律ではこれはだめだが、この処分場が完成した折にはそれでも良かった。行政が決める法律とはこのように後からついてくるものが圧倒的に多く、ほんとの意味で考えているものは極めて少ないと日ごろから思っている。
余談だが、条例・法律というものは事件が起こってしまい、好ましくないというときにそれについて次からはだめだよという意味で施行されるものがほとんどである。だからそれらをいつも扱っている公務員は「先へ進むのを嫌うよう仕込まれてしまう」事となるのだ。

奈良県御所市
遮水シートサンプル

処分場全景で一番気になったのが疎水シートがはってある部分が非常に深い、なんと斜長距離で30メートルもあるという、その部分こそ埋め立てている部分であり、現在までの15年間でおよそ20万立方メートル。よって事業終了までにはまだずいぶん余裕がありそうだ。会社の方針で、新規顧客は増やすなという指示が社長から出ているという。ここには距離の問題ではなく運び込んでくるお客様がいる、内容のわからないものはそのような方々でも一切お断りなど、実に厳しい制約を自らかしている処分場である。
場所柄だと思うのだが、この地には自治体の焼却工場・自治体の火葬場があり、決して暮らしたいという場所ではなかったようだ。昭和59(1984)年に第一期の処分場が開業し、埋め戻した後の平らな場所には少年野球チームの野球場があった。地元への還元というのはこの程度しか行っていませんと言うとおり、実に正々堂々としている処分場である。

処分の方法についてこれでも良いのかと思った部分が、廃棄物をいったん品目ごとに受け入れ、その後地耐力を増すように層を作りながら埋めてゆくと言う方法である。少なくとも私が今まで視察させていただいた処分場ではこのような方法はとっておらず、日にちごとに受け入れたものについて覆土をしながら次の工程へと進むと言うものであった。今回のようなことが出来るのならばそれが一番望ましい、何といっても埋め立て終了後にはきちんと計算された地耐力が維持できるのだから。
それにしても処分品にはずいぶんとプラスチックごみが入っているものだと思える光景であった、少なくとも白く光っているものはすべてプラスチックだと言うではないか、今後はこのようなものについては分別の上運び込むことになってくるだろう、それでなければ地球がかわいそうだから。

奈良県御所市
水処理場後ろの山は第一期の埋め立て処分場
機械はその当時のままをオーバーホールしながら使っているとか
奈良県御所市
野球場使用料はもちろんただ
 

詳しくは会社のホームページ www.nanto.co.jpをごらん頂きたい。

最近の最終処分場に関する記事は以下のとおりです
草津ウエイストパーク
御影最終処分場

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