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広島市立安佐動物公園−新政クラブ視察報告

2005年5月13日

11日・東大阪市→12日・広島県廿日市市→13日・広島市
広島市立安佐動物公園視察報告
ぞくぞくとやって来る大型バス

昨日までの行程をすべて消化しつつ、大幅にスピードを上げた結果として本日の動物園視察が可能になりました。これは来年3月に行われる市町村合併で、甲府市は上九一色村・中道町と新たな市域を形成する事となっています。これに対して現在の「甲府動物園」移転問題が数多く取り上げられており、その話の結果から場合によっては移転もありうるとして事前調査を急遽行う事としたのです。勿論本日現在移転計画は全くの白紙ですが、これからの動物園の使命等を考えるには、先ずその先端を知る事が肝要ですから。

この安佐動物公園は、「広島市に動物園を」という市民の強い願いが実り、1971年(昭和46年)9月1日に開園した広島市の施設です。総工費9億4千万円をかけ、日本で62番目の動物園としてスタートしました。その後、はちゅうるい館の建設、西園の開園、動物科学館の新設、動物の国際交流、教育プログラムの創作など、「勉強動物園あるいは研究動物園」として充実を図ってきています。その後は広島市動・植物園協会(会長は広島市長)の中で委託を受け、予算規模年間6億円、職員数72名で160種類の動物1500頭(匹)と言う規模で運営されているとの事です。また最近では夜間開園の開始や、子供動物園として「ぴーちくパーク」を開園しています。しかし入園者数については昨今の動物園離れにも負けず最大67万人から下がりはしているものの50万人を超える年間入園者があり、それなりの評価を得ているものと判断できる施設です。

動物園概要

本園2.2km、西園1.8kmの遊歩道があり、正面にそびえる「ヒヒ山」は、来たぞと言う感じにさせてくれるコンクリート作りの岩山です。その裏手から横にかけては、アフリカのサバンナを模した作りになっており、シマウマ、ダチョウ、キリンが放し飼いにされています。ダチョウとキリンはいっしょに放し飼いになっていますが、シマウマは分けてあり、その境は約1メートル程度の石が置いてあるだけですがこれで充分と言う事です。不思議な事にこの放し飼いのエリアはそんなに動物臭はしないのですが、ヒヒ山は毎日水洗いしていても独特のにおいがついてしまうと言う事です。

動物の中でもサル、キツネ、タヌキなどがその臭いが強いという事ですが、もし最近の人間のようにデオドラントとか言ってそれらの動物臭を消してしまうと、動物はストレスを強く感じて場合によっては死んでしまうと言う事です。さすがに獣医でもある園長先生の話は重みがありました。世界で初めての死体から回収して凍結保存した精子を使った人工授精を成功させた事でも有名ですが、それ以上に子供がとっても好きな、温かみのある園長先生でした。

ここでは「園内各所にたくさんの広場があります。団体でも余裕を持って利用できます」と案内にも書いてあるとおり、子供連れなどでお弁当持参で丸一日楽しめるように配慮がしてあります。また、雨の日には野外ステージなどでお弁当を食べていただくことができます。として積極的に一日楽しめる動物園を目指して新しい試みを続けているようです。これは従来の動物園がともすれば研究と保護を目的とした施設になりがちだった物を、もっと身近に楽しめる施設として市民と共有すると言う最近の動物園のあり方を手探りで見つけ出そうとしている結果だと感じました。

ぴーちくパーク

広島市立安佐動物公園視察報告
ぴーちくパークの入り口

『私たちの仕事は、動物からのメッセージをお客様に伝え、動物とのすばらしい出会いを提供することです』と言う言葉どおり「いつでも、誰でも、自由に動物とのふれあいができる」場所としての動物園として、旧来あった子供動物園を2001年4月14日に「ぴーちくパーク」として新たに開園したそうです。

「子供達の教育活動の一環として」と言ういかにも役所的な言葉も使われていますが、実際の内容はとても楽しいものでした。ヤギ、ヒツジ、ミニブタ、チャボが群れ遊び、日常的に飼育係の方が、お客様(来園者をこの様に呼んでいます)の相談を受けたり、動物たちの健康に気を配っているとの事です。この中にある鳥小屋では、あたかも人間が鳥かごに入って回りを自由に飛んでいる鳥達を見せて頂いているような錯覚にとらわれます。そして動物達がストレスを感じないようきちんと避難場所を作ってある心配りもされています、ここでは動物でなく子供達がネットの橋を伝わって移動しています。

水場は丁度山の上流から下流に流れているように作ってあり、その下流のほうでは水棲動物を「水めがね」で観察できるようになっています。一方上流の一部区域は一連の流れのようですが、しっかり区切ってあり、しかもプールの水質と同様の管理が為されているため、夏になると子供達が水遊びをしているそうです。いわゆる「ミズガキ」と言われるような川辺などで遊ぶ子供達が最近はいなくなってしまった、それをここでは復活させて戴いてるのです。

広島市立安佐動物公園視察報告
入って遊んでも平気な水辺

この動物公園の開放的な雰囲気を最も表しているのが「売店で生ビール」を売っていると言うことではないでしょうか、お話によると戦後日本の動物園ではアルコールが入ったために動物に危害を加えたと言う事例は無いそうです。両親と子供達で来た場合、お父さんかお母さんのどちらかが子供と遊んでいる、それを見ながらビールを飲むと言うのはすばらしい発想ですね。大方の公共機関としての発想では「アルコールはちょっと」となってしまうでしょう、しかしリラックスできると言う観点からはこれは大きな一歩だと思います。

時間の都合でほんの一部しか見学出来ませんでしたが、園長先生自ら園内を案内して頂けました事改めて感謝いたします。この動物園が子供達に大好評と言うのは、一歩外に出て駐車場を見渡すと、その車の多さにびっくりとそして納得です。およそ11時ごろでしたか、なんと大型バスだけでも20台以上止まっており、幼稚園児らしき団体が次から次へと園内に入ってゆくのですから。ちなみにナンバープレートにはお隣の県など、実に様々な所からやって来ているのが解りました、広島市の施設ですが、これはもっと来た方から「動物のえさ代」などの名目で寄付を戴いても良いのではないでしょうか。

結局動物の種類や数ではない、その園の考え方・あり方なんでしょうね。

2005年5月14日  新政クラブ事務局  文責 野中一二

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