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山形県上山市

コンパクトシティー(カミン)について

2006年8月−経済建設常任委員会視察報告

29日・山形県上山市→30日・31日・宮城県仙台市
本年の甲府市議会経済建設常任委員会の視察は、2006年8月29日、30日、31日の三日間で行い、山形県上山市(コンパクトシティー、「カミン」、観光及び農業振興について)、宮城県仙台市(シティーセールス戦略プラン及び観光行政について)であった。

平成18年9月2日 甲府市議会議員 野中一二
この文書は野中一二個人の視察感想文です。

山形県上山市
上山市役所
このような施設は以前この市に地方競馬があり、
全盛だった頃に作られたものとして充実している。

国土交通省東北地方整備局のホームページに「コンパクトシティー」に付いて研究している「街なか居住研究会」と言うのがある。

そしてその事例の一つに、以前会派の視察で訪れた事のある青森県青森市駅前再開発ビル「AUGA」アウガがあり、その上にあったのが再開発事業による公共公益施設整備の事例、山形県上山市再開発ビル「カミン」であった。これからの甲府市のあり方について、このコンパクトシティーという街づくりは必ずや一定の方向を示してくれるものと考え、今回の視察場所に選定したのである。

ここでは、歩いて廻れる生活の拠点づくりと題して、その手法の一つに「公共公益施設の整備」があるとしている。つまり 再開発事業による公共公益施設整備では、都市再開発の代表的なものとして都市再開発法に基づく「市街地再開発事業」があり、それ以外にも「優良建築物等整備事業」などの制度を利用した再開発や、等価交換事業、信託事業ビルなどの任意再開発も「都市再開発」に含まれます、と言う説明で括っている。

山形県上山市
5階平面の図書館

ここ上山市における「カミン」の整備がその代表例としてあげられているのだが、そもそもこの原点は昭和52年ジャスコによる当地域への出店表明からスタートしているとの事である。その後、市街地再開発事業国庫補助が採択されるなどの変遷を経るのだが、昭和57年に一旦計画休止となってしまった。その後、平成8年の竣工にいたるまで、当地区は小規模連鎖型再開発事業の検討などを繰り返し、平成4年第一種市街地再開発事業施行に関する条例制定と進み、平成6年キーテナントの決定へと進んで起工式を迎えることとなったようだ。

主なる開発概要は面積8,283.64u、地権者44名、容積率314.8%、建ぺい率90.0%となっており、店舗1・2階、銀行1・2階、コミュニティー施設2階、駐車場3・4階、図書館5階であり、特にここの特徴は図書館を5階(最上階)へ設置し、しかもワンフロア−平面図書館となっている事だろう。同時に駐車場が3・4階にあり、特に冬場の積雪を考慮しているようである。ちなみに総工費は約70億円だ。

山形県上山市
平日午後4時のカミン店内

ここで私の個人的な感想を述べさせていただくと、開館後10年という月日は街の様子を変えてしまっているのだろう。上山市と山形市の中間ほどに郊外型の大型店舗ができているという現状の中、精一杯の努力を行っている様子が店内から見て取れるのだが、少々寂しい気がしてならない。青森で視察した 「AUGA」では来店客が非常に増加し、活気があったのだがそれも市内人口の少なさゆえなのか。

旧来上山市内の商業は、31軒ある温泉宿に対して卸売業的な要素を持ち、純粋に小売店としての機能は少なかったという話を聞いた。当然市内の居住者もこの温泉という一大産業に関連している方々が多いのではと推測できるのだが、やはりここでも中心部の市街地空洞化の風は吹いてきているようである。それを食い止めようとしているのが「コンパクトシティー」の発想と理解していたのだが、この「カミン」という施設はどうもそこまで集約しているようには感じられない。しかし、その中でもコミュニティー施設の利用度は非常に高く、ほぼ毎日満杯という状態が続いているようである。

この2点、つまりここに来てしまえば冬でも全てそろっているという館内、上山温泉郷に対する商品供給。どうやらここに今後のキーワードが隠されている気がする。

山形県上山市
大正時代の建物

私が個人的にわくわくしたのは、この施設のある交差点すぐに発見した大正時代の建物であった。少なくとも3軒のその様な古い建物が交差点脇にあり今でも使用されている、それとあわせてすぐ近くに前川が流れているのだが、これらを一体的に整備してゆく事は不可能なのだろうか。何でも上山市には公衆浴場がいくつか設置してあり、そこにはなんと80円で入浴できるのだそうだ、しかも市外・市内関係なくである。これは良い、実に良いので前川と古い建物と80円の浴場と無料足湯、そして今行われている毎年夏の「浴衣祭り」がセットになれば、これは楽しい。その上、この温泉街では各宿が協力して館外で楽しめる温泉地を目指しているということだから、きっとこれからの新しい(実は古い)温泉宿街としてのスタイルが出てくるに違いない。

 

最後であるが、上山市役所の方々には大いにお世話になってしまった。日本有数の温泉宿を格安にて宿泊できるよう交渉して頂いたり、市内を見るにつけその交通手段を提供していただいたりと、山形人の温かさをしみじみと感じさせていただいた視察となった事、改めてお礼申し上げます。

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