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石川県金沢市

金沢市西部クリーンセンター

2007年10月−環境水道常任委員会視察報告

3日・石川県金沢市→4日・5日・富山県富山市
本年の甲府市議会環境水道常任委員会の視察は、2007年10月3日、4日、5日の三日間で行い、石川県金沢市(金沢西部クリーンセンター、一般廃棄物と下水汚泥の混焼)、富山県富山市(富山市エコタウン、富山グリーンフードリサイクル(株))であった。

平成19年10月6日 甲府市議会議員 野中一二
この文書は野中一二個人の視察感想文です。

金沢市西部クリーンセンターにおける下水汚泥の混焼について

金沢市西部クリーンセンター
左が焼却工場、右は汚泥圧送塔

この施設は昭和55(1980)年に作られた施設で時代的には一定の時間を経過している施設なのだが、決して「古びた」と言う感じのしない施設であり、一定のメンテナンスを経て十分機能している施設である。当然それを管理している職員の方々も当然の施設として管理運営にあたっている。15年と言う甲府の施設にあってはその根拠がどこから来たのか、いつも私の不信感を抱いている問題がここでも無理なく解消している事からもうかがえるものである。ただしその間にあっては2度の大規模改修が行われたそうであり、第一次改修は平成4(1992)年から平成7(1995)年にかけて、そして全国で問題になったダイオキシン対策での改修は平成11(1999)年から13(2001)年にかけて行ったそうである。施設的には「発電」に力を注いでおり、現在1600kWの発電能力をフルに発揮し、施設内使用は100%でその他の余剰電力につては北陸電力への売電を行い、年間20,433千円を収入として得ているそうである。

調査の主題である下水汚泥の混焼については、隣接している金沢市西部水質管理センターから圧送される下水汚泥(日量48t)を焼却工場の一番奥にある専用受け入れピットからパイプ圧送によって建物4階にあるごみピット最上部へ送り、一般廃棄物と同様に直接投入している。この焼却工場は170t×2炉であるので、ピット上のホッパー二基へ交互に下水汚泥が投下されているのが実に印象的であった。

金沢市西部クリーンセンター
焼却灰排出口から内部を見る

また、このパイプ圧送に関しては、一旦コンベアによって送られた下水汚泥(設定含水率65%、しかし実際は72%ほどであるようだ)をパイプで送るについて、パイプと汚泥の隙間に潤滑油として水を流すことで滑りを良くして送っているとの事であり、しかもこの方法は大学の先生と金沢市と業者によって特許が取られているという説明があった。それにしても設定含水率65パーセントと言うのはすごいと思ったが、脱水汚泥段階で消石灰を加えていると言う事なのでそれならばと理解できた。しかし脱水直後に焼却するのだから、消石灰を加える意味はあるのだろうかと言う疑問もあったが、この疑問は隣のいわゆる下水道部に関する疑問なのでこのクリーンセンターでは愚問であったようだ。

この汚泥であるが、当初はピット脇に専用の乾燥施設を造りそこからクレーンで上げることを考えていたようだが、クレーンにごみ袋などの異物が少しでも付いていると汚泥がからんでしまい、見事に失敗したという事である。そこで現在のような形になったそうだが、技術的には可能でもこれがなかなか難物であり、「ごみはごみ、汚泥は汚泥」と言う専門が良いとクリーンセンター長は語っていた。しかし4年後に完成する予定の新工場(現在の管理棟わきにあるグラウンドに建設するとの事で、すでに業者入札も終了し、やはり同様のストーカー炉を建設するという事である。また能力的にも同規模の施設であり、其処でも下水汚泥を混焼するとしている上に、焼却灰のスラグ化は行わないようである)でも混焼してゆく方針と言う事は何を意味しているのか。

金沢市西部クリーンセンター
中央ホッパーの中心へ汚泥が出てくる

余談であるが、下水汚泥の乾燥については、含水率が40%ほどになると有機物の細胞壁が破壊され、汚泥は一気にタール状になるそうである。この状態が一番始末が悪い状態で、装置の壁などに張り付いてしまい手がつかない。しかしそこから水分率が下がると、今度はパラパラの状態になり、そのままでも乾燥堆肥になってしまうという事がわかっている様である。

ここ金沢市では一体その段階でどの位の含水率まで下がっていたのか実に興味があったが、それについても質問するのはやめておいた。

ともかくこの混焼と言う事については全国でもその事例が少なく、これからも検証する必要が十分にあるという事は解っていたのだが、これからの地方自治体がその固有の業務として一般廃棄物の回収を行い、良好な水環境の保持のために下水道整備を行う中、最終的に発生した廃棄物を焼却せざるを得ない中にあって、そのコスト削減と発生する焼却残さについての処理を行ってゆくことは、そこに人々が暮らし続ける間は永久的に続く事業である。事甲府市が新しい焼却施設の建設を行うに当たってはそのことの重要性を十分認識する中で、事業を推進してゆく必要性があることは言うまでもない。今回の視察が新しい焼却施設に対して少しでもその認識が高まるであろうと感じた次第である。

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