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岐阜県可児市

焼却施設、併設最終処分場について

2006年5月24日−新政クラブ視察報告

23日・高知市→24日・可児市
ささゆりクリーンパーク市
最終処分場

可茂衛生施設利用組合は美濃加茂市、可児市、加茂郡、可児郡の2市7町1村で構成・運用されている。2市の他、坂祝町、富加町、川辺町、七宗町、八百津町、白川町、東白川町、御嵩町と言う地域であり、平成17年4月1日付管内人口は232,125人、世帯数は79,288世帯と言う数字になっている。
この人々の排出する一般廃棄物を処理するため平成11年4月から稼動しているのが「ささゆりクリーンパーク」であり、敷地面積/25,789平方メートル、建築面積/10,430平方メートル、延べ床面積/24,595平方メートル、総工費/82億560万円(焼却施設、その他事業全体では186億円との事)となっている。

「ささゆりクリーンパーク」は、焼却施設併設灰溶融炉、排水クローズ化、最終埋め立て処分場を備えた『廃棄物ゼロの循環型処理』を目指したごみ処理施設としてその名をはせた処分場である。この施設内には環境問題やごみ問題について、住民が気軽に研修、啓発ができる施設「リサイクルプラザ(小学校4年生が主なる対象であるとしている)」や、宿泊やガラス工芸など各種体験を通して研修する施設「わくわく体験館」があり、これらの施設に隣接する場所には、展望台やアスレチック広場等がある「遊林の森」など、自然の美しさや環境保全の大切さを学べる施設となっている。

ささゆりクリーンパーク
わくわく体験館

この施設の流れは、全連続燃焼式ストーカ焼却炉(80t/3炉/24h)、電気プラズマ式灰溶融炉(30t/2炉/24h)の施設と、余熱利用発電機として蒸気タービン2,500kW、排ガスは乾式及びバグフィルタ、触媒反応塔と流れ、発生スラグは再生利用および最終処分場、排水についてはクローズド方式となっていて、施設からの排水は全て施設内で処理すると言う一連の行程である。

特筆すべき点としては、電気プラズマ式溶融炉で、この方式は2本の8インチ2メートル長黒鉛電極から発生したプラズマアークによって焼却灰を溶融すると言う仕組みなのだが、単価的に非常に割高(この施設でも600kWhの電力と、3日で2本の割合で黒鉛電極が使われている。これではおよそ7〜8万円/tかかるのではないか)となる事が多く、導入が躊躇されている溶融炉の一つなのだ。
しかし、周辺住民との合意の段階で「最終処分場へは溶融スラグしか入れない」と言う条件がついているので、どうしてもこの行程を端折る訳にはゆかないとしている。

ささゆりクリーンパーク
この検査室が命と言ってました

次には水のクローズドシステムである、これはゴミ処理施設及び不燃物処理施設、そして最終処分場における浸出水について、全て併設する処理プラントで前処理した後、施設の各所で再利用されている。ここには今後のゴミ処理施設のあり方が示されているものとして、この最終処分場を含む施設内におけるクローズドシステムと言う考え方は実に貴重である。

当然溶融スラグの再利用については行っていて、平成11年には発生量3,000t/再利用1,000tとなっている、そして平成15年では発生量4,500t/再利用4,300tであったが、公共事業の落ち込みにより昨年度は発生量4,500t/再利用2,000tと減少している。今後についてはより多方面で再利用が出来るように検討していると言う事だが、国・県の基準がまだ整備されていない段階では難しい事も予想されるだろう。しかもここでの様な方式によって発生するスラグと、他の様式によって発生するスラグでは若干ではあるが性質が違うとされている。それらを踏まえたリサイクルと言う考え方の根幹を定める事が出来なければ、基本的な解決にはつながらないと思えるのだが。

可茂衛生施設利用組合は年2回広報を発行している。それには定期観測されたこの施設の様々な排出物のデータが掲載されていて、住民に安心感を与えているようである。また、その観測時には周辺住民の代表者を同行させて観測する事でデータの信頼性を高め、同時に地元住民の意識啓蒙に役立っているとしている。

ささゆりクリーンパーク環境報告(クリックすると大きな画像を別のページに開きます)ささゆりクリーンパーク

このような完全オープンな態度が、特に処理施設を抱える地域の人々にとって如何に信頼を高めるものであるのか、そしてごみと言ういわば「厄介物を大切なものと言う位置付けに」変えてゆくことが出来るのかが、これからの自治体の大きな一つの責務であると考えたい。

特に焼却施設の視察は久しぶりであったが、今後の甲府市における処理が笛吹市境川町寺尾地区にほぼ決定し、そこでの処分のあり方を探る非常に良い視察となった。今後は今回の視察を含め、様々な角度から新しい処分場の可能性について探る日が続く事となるだろうが、このささゆりクリーンパークでの視察結果が必ず役に立つと思える。なんと言ってもクローズド方式と完全監視の元データの全面公開であろう、安全と安心は一朝一夕では出来ないのだから。

最後であるが、この施設建設の折この一体には「ささゆり」がずい分とたくさんあったそうだ。そこからついた名前であり、同時に八百津町の町花でもあるこのささゆりも大切に保護されていて、もう少しするとたくさん花を咲かせるそうだ。

2006年5月29日  新政クラブ事務局  文責 野中一二

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