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佐賀県唐津市

呼子朝市について

平成23年7月30日 新政クラブ視察記録

2011年7月28日・諫早市 中心市街地活性化基本計画 → 29日・佐賀市 議会基本条例 → 30日・唐津市呼子町
呼子朝市視察
朝市の様子

唐津のまち中から車で30分ほど走ると海沿いに「イカ」が干してあるのが目に入ってきます。その数が次第に増え続け、続く港には誘魚灯がずらっと勢ぞろいしている「イカ釣り船」が並んでいる場所、そこが呼子です。佐賀県の最北部にあった町が2005年(平成17年)合併し、現在は唐津市呼子町となっているのです。

古くから漁業が盛んで新鮮な海産物と「呼子の朝市」で知られ、年間では100万人を超す観光客が訪れ、呼子大綱引が行われるなど、町全体がにぎわっています。気候は、玄界灘からの北風の影響により、夏は比較的涼しいという特徴があり、ここでの朝市は朝7時ごろから始まり11時ころまで続いていて、年間で休みは1月1日だけと言う働くオバサンの町と言った風情がうかがえました。

この発端は約300年ほど前から始まった「捕鯨」で、隣接する小川島や加部島で解体された鯨肉が呼子港へ陸揚げされ、他の鮮魚などと「触れ売り」と言う形で行商されていたそうです。そこへ近郊の農家で取れた農産物を主婦たちが商い籠で町中を流し売りしたのが始まりだそうです。

呼子朝市視察
朝市の様子

大正時代には商店街が形成され始め、自然と流し売りがその商店の軒先での販売へと変化し、現在の朝市の形として定着したのだそうです。その後は警察の指導で朝市存亡の危機と言う事もあったようですが、今度はそれに対抗して組合を設立し、共同で「道路占用許可証」を発行させるなど、地元商工会などと実によく連携して現在まで進んできたという事です。

組合員の数は106名でありそのうち店舗での販売組合員は19名(後はすべて露天商です)という構成との事です。

この日は唐津へ合併した後、商工会で行っていた事務事業などをすべて引き継いだNPO法人SCRUM呼子の事務局長さんが早朝にもかかわらず私どもを待っていて頂き、ここの歴史や現在の様子などを丁寧に説明してくださいました。このNPOは平成19(2007)年、空き店舗の利活用を当初目的として設立されたのですが、現在は朝市の仕切り役としてなくてはならない存在のようです。

呼子朝市視察
NPO法人スクラム呼子の事務所で事前に研修

この朝市全体で年間数億円を売り上げてしまうと言う事にはびっくりです、しかし年間100万人が来る事を考えれば当然の数字なのかもしれません。甲府市の隣にある中央市の道の駅は年間売り上げが6億円あると言いますし、甲府市の中道道の駅でも3億円程度の売り上げがあると言う話ですから。

しかしここでは露天の商いですよ、しかもおばちゃんたちが手作りで作った干物など、すべてひと手間かけた自然からの贈り物です。SCRUM呼子の事務局長さんの説明資料では、何処へだれが出店すると言うのはしっかり割り振りがなされていて動かないそうです、また間口の大きさでその使用料は変わるんだとか、実に合理的です。

呼子朝市視察
朝市の様子

ではなぜこの地がそんなに人が集まる現在のような様子になったのかと言う事ですが、古来からこの呼子港は全国から集まる船の「風待ち・潮待ち」の良港として栄えていたのだそうです。ですからこの港の対岸は昔はすべて遊郭だったと説明してくださいました。

そして有名な豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に建築された名護屋城はこの呼子の隣に位置し、当時は最大30万人の兵士が全国から集まってきたのだそうです。

呼子朝市視察
呼子大綱引きのポスター

ちなみにその頃から続く祭りとして「大綱引き」と言うのが今でもあるそうで、これは秀吉が軍船の友綱を使って呼子のまち中で綱引きをさせたのが始まりだそうで、町中にそんなに長いまっすぐな道がないので、途中すべり棒を立てて綱を民家に当たらないよう誘導すると言うおもしろそうな綱引きです。
昭和62(1987)年には芸術新潮社が選んだ21世紀に残したい日本の元風景第3位に選ばれ、そして最後のとどめが平成元(1989)年に開通した呼子大橋で、それ以前は20万人程度であった観光客が現在の100万人に急増したという事です。

事務局長さんの説明で納得したのが「10年周期でのろしを上げる必要がある」と言う言葉でした。大橋開通から右肩上がりに伸びていた観光客の足が止まり始めた時、平成14(2002)年には全国朝市サミットを誘致する事に成功したのだそうです。

この様に人口はたったの5,300人の町が、全国から100万人を呼び込むという仕掛けは単発ではなかったのです。そして現在は「全国の朝市第3位」と言う順位を頂いているのだそうで、元風景第3位という宣伝からこちらも付いてきてしまった順位かもしれませんが、それはそれで良い事だと感じ入りました。

現在ではイベントは打たない方向なんだそうですが、これ以上イベント打って道路が渋滞してもかえって失礼にあたるという配慮からだそうです。
事務局長さんのお話の最後はちょっと衝撃的な言葉が出ていました、それは「佐賀空港が出来ても、新幹線が出来ても関係ない」と言う唐津独特の心意気だそうです。なぜなら「唐津は福岡につながっている」と言う事だそうです。

呼子朝市視察
九州電力玄海原子力発電所を通りました

事務局長さんいろいろとありがとうございました。

NPO法人SCRUM呼子ホームページ
唐津市ホームページ

 

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