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川越に見る街づくり

新政クラブ視察報告・2004年12月14日

川越市視察報告
川越といえばこの景色

甲府市において現在進んでいる「甲府駅周辺整備事業」について町並みの形成と言う事の参考にするべく、今回は埼玉県川越市にやってまいりました。この町は第二次世界大戦の空襲にも遭わず、昔ながらの土蔵作りとレンガによる耐火作りが混在した不思議な雰囲気をもっている街として有名です。

川越に蔵造りの町並みが形成されるきっかけは明治26年の大火だそうです、川越にあった大沢家をはじめとする蔵造りが焼け残り、耐火建築であることが実証された事によるものが大きな原因でしょう。このあたりの事情は長野県松本市と非常に似ています、川に沿ってあると言う事もその類似点の一つでしょう。

また、古くから川越の商人は荒川の支流である新河岸川を利用した舟運によって繁栄し、富の蓄積があった事も大きな理由と考えられます。つまりこの町は北関東の富の集積を一手に請け負っていたのではないかとも考えられるのでしょう。江戸に既にあった蔵造りが、数々の江戸の大火の際に貴重な財産を守り通してきた事についても見聞きしていたと考えられます。その商売上のつながりの中で江戸に対する憧れや羨望があったこと、あるいは江戸に対する対抗意識が心のどこかに存在し、知らぬ間に江戸情緒溢れる街づくりになっていったと言う事もその原因として考えられるのでしょう。それが現在「小江戸」という言い方でこの町をあらわす事となったと考えられます。そんな事から、今回この町を歩いてみると、蔵造りの漆喰壁と煉瓦という独特の取り合わせが妙になまめかしく感じられる町として現在残っているのでしょう。

川越市視察報告
レンガとブリキの塀と漆喰の壁

本日は先ず「菓子屋横丁」に向かい、まだ開店準備を行っている町の様子からゆっくり見学いたしました。

ここの由来は明治の初めから菓子(千歳あめ、芋飴など)を製造していたようですが、関東大震災で被害を受けた東京に代わって駄菓子を製造供給するようになり、昭和初期には最大70軒ほどの業者が軒を連ねていたといわれています。たった50メートルほどの鉤小路ですが現在10軒ほどの店舗が連なり、横丁気分が満喫できます。狭い横丁の雰囲気とあめやせんべいなどの下町風の駄菓子は、否が応でもノスタルジックな雰囲気をかもし出してくれ、それを求めるファンを増やして来たのでしょう。

平成13年度には、横丁が醸し出す雰囲気と下町風の菓子の懐かしいかおりが漂うということで、環境省の実施した「かおり風景100選」に選ばれたと看板に書いてありました。其処からメインストリートの蔵の町並みへと向かい、埼玉りそな銀行の前を過ぎて「大正浪漫夢通り」と名づけられた商店街へと足を向けました。

川越市視察報告
菓子屋横丁

一帯の建物は古い商売屋をそのまま手を入れて利用しているのに、全く古さを感じさせない不思議な雰囲気が漂っていました。角にあった商工会議所の建物もしっかりリフォームされて大切に使われている感じです、各商店一軒一軒がしっかりと管理を行っている。それは歴史を含めて町というもののあるべき姿に対して、実に前向きに感じられました。簡単に言い切ってしまうと「自分たちの町は自分たちで作る」という意識が非常に高いということのようです。

途中にあった「熊野神社」という小さな神社の参道には、60センチ幅、長さ10メートルほどの中に石が埋められている歩道があり「土足禁止」とありました。つまり足の裏健康法をここで実践しようということのようです、私たちもみんなで靴を脱ぎ一列になって歩き始めましたが、これが痛い。あ〜日頃の不健康が身にしみると感じた歩道です、これはぜひ北口のどこかに造りたいものです。

川越市視察報告
熊野神社の健康歩道

その後、今来た道を今度は反対側の歩道を通って戻ったのですが、この歩道が殆ど無いのです。甲府の街と同じく、道路幅がとっても狭い上抜け道が無いのでしょうか、車両の通行量が結構多いので二列が精一杯、散策とは程遠い世界になりそうです。ここでもあの松本の蔵の町は一方通行だった事を思い出し、何かそういった交通施策を絡める事が必要なのではと感じた次第です。ましてやこの場所は鉄道の駅からは少し離れているので余計不便さを感じてしまいました、周囲に駐車場は結構あるのですが、その場所まではちょっと遠いのが難点です。

先日あるテレビ番組でも取り上げていましたが「川越にかげり」ということでしたが、そのこともこの駐車場との連携や、地域内交通の不足が関係があるように思われました。例えば甲府でこのような事業を行うとするならば、これは絶対に循環バスを使うべきだと。しかも15分に一台が通過するような循環バスを当初計画の中に入れておくべきだと痛感しました。実際そのせいでしょうか、ちょっとこの蔵の町並みを外れると空き店舗が目立ち、一部「大正浪漫夢通り」にもそれと思える空き店舗がいくつか目に付いたのは非常に残念でした。おそらくこの町の方々は「コンビニエンスストア」を規制したのでしょう、界隈には一軒も見る事が出来ませんでした。せっかくこの様な細かい事にまで気を使って街づくりをしているのに、交通施策は行政のなせる技ですから特に残念でした。

それにしても川越、さすがの商人の町という感じです。非常に参考になりました。

2004年12月17日  新政クラブ事務局  文責 野中一二

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