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環境・水道常任委員会の近畿地方視察

2004年10月6日〜8日

今回の甲府市議会環境・水道常任委員会の視察は、2004年10月6日、7日、8日の三日間で行い兵庫県明石市(ごみ有料化と分別収集・ごみ収集の民間委託)、奈良県大和郡山市(ペットボトルリサイクル施設)、京都府八木町(食品廃棄物・家畜排泄物からのバイオマスエネルギー活用)であった。
平成16年10月9日 甲府市議会議員 野中一二
この文書は野中一二個人の視察感想文です。

奈良県大和郡山市の事例(10月7日)

大和郡山市は甲府市と姉妹都市を締結している都市で、享保9年(1724)3月/柳澤吉里が甲府から郡山城主に封じられ(15万石余)当時約5,000人の住民とともに甲府より移ってきたとしている。

そのころの甲府の人口の約半分であったとされ、一族の内ほぼ半分はこの地に移されてしかも2隊に分かれて甲府から移ってきたようである。徳川幕府がいかに武田を恐れていてたのかがここでも解る、そしてその折「金魚番」と言う一隊によって運ばれてきたのが現在の大和郡山の金魚(金魚すくいでおなじみ、年間出荷量は約8千万匹だそうだ)の始まりといわれている。

現在では市議会議員選挙によって新しく当選してきた議員をそれぞれ交流事業として迎え、都市交流の一助としている。また4月にこの地で行われる「お城まつり」では「時代行列」に毎年甲府市の正副議長が招かれ、騎馬武者に扮して馬に乗ってこの祭りに参加するのも恒例の行事である。


プレスされたボトル
プレスされたボトル

その様な大和郡山市であるが、ここでは平成9年から「ペットボトルのリサイクル事業」を地元の社会福祉法人、知的障害者授産施設である「ひかり園」に委託し、その作業を行っている。

施設は大和郡山市の焼却センターの中にあり、現在は11人の知的障害者と、3人の指導員ががこの作業にあたっている。その処理量は年間約120トンほどになるが、ペットボトルと言う特性から、その見かけの量は膨大なものである。

大和郡山市では専用のごみ袋を用意して毎月1回の回収で市内を2分して回収しており、回収当日はこの建物から溢れるほどのペットボトルが回収されてくるそうである。またその回収するボトルはジュース、お茶等の飲料用、酒、ウイスキー等の酒類用、しょうゆ用のペットボトルに限っており、ソースなどが入ったペットボトルはどうしても汚れが付着しているので回収しないこととしている。

「中身を洗い、キャップ・ラベルを取って出してください」と市民に呼びかけてはいるもののなかなか徹底せず、特に夏場は中に残っているジュースなどがかびてしまい、その選別も重要な前工程となっている。

工場内の粉砕機
工場内の粉砕機

作業としての大きな流れは、[回収]―[選別]―[キャップ取り・ラベルはがし]―[口はづし]―[粉砕]となっているが、汚れのあるものはそれだけ一まとめにしてプレスしたうえで売却となり、その他プラスチックに分けるべきもの等が混入している場合はキャップやはずした口とともにその他プラスチックとして分別し、処理センターに運んでいるとの事である。

フレーク状(粉砕して細かくしたいわゆる優良品)になった物は、対価がつくのでごみとしての扱いではなく、製品原料として売却されている。最近の経済情勢の中でこのフレーク状のPET原料は67,000円/トンあたりで引き取られているそうである、またプレスされた状態のものは15,000円前後で引き取られているとの事で、これも中国などでの加工原料の値上がりからか、じりじりと値段は上がり気味だそうだ。

しかしこの施設はそれらを販売すると言う事が最終目的ではなく、あくまで知的障害者の授産施設として機能していると言う。本年度の11名に対する賃金は3,295,000円で、一人あたり1カ月2万円ほどの賃金となっているようだ。この金額が妥当であるのかどうかはそれぞれが判断してほしいのだが、障害を持ってしまった方が健常者と同様の作業が出来るということの意義は金額ではあらわし様の無いものだと思うが。

大和郡山市ではこの施設を計画した折、時の厚生省に対して市長自らが何度となく足を運んで説得したと言う。この事を以前新人研修で私がこの地を訪れたときに聞いていたのだが、今回念願かなってこの現場を見ることが出来たのはうれしい限りであった。

分別中
分別中の写真を撮らせていただきました

しかしその最初の選別工程を目の当たりにした時、市民の理解度の不足は嘆かわしい事だと感じてしまった。「中を良く洗ってください」としているにもかかわらず中身の残った状態でのボトルの多さが目に付き、「ふたを取ってください」とお願いしているにもかかわらず飲んだ後のほうがどういう訳かきっちりと蓋をしてあると言う係員の話からである。

この施設で彼らが特殊なはさみとカッターナイフでその口の部分をはずしている姿を見るに付け、障害をもつ手ではキャップをはずすと言う作業は思いのほか時間がかかってしまうと言う事を実際に見ていると、日ごろの私たちの何気ない行動はこの様な形で他人に降りかかってきているのかと言う思いがしてならない。しかし、その様な私の心配や思いを全く気にせず、一心不乱にペットボトルの山と格闘している彼ら彼女らに、思わず心の中で大きな声を出し「がんばれ〜」と叫んでいた私であった。

この施設を計画し、自らが率先して行動した前市長に乾杯であった。

 

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