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熊本県熊本市

熊本駅西土地区画整理事業について

平成24年4月24日 新政クラブ視察記録

2012年4月24日・熊本県熊本市 熊本駅西土地区画整理事業 → 25日・鹿児島県鹿児島市 平川動物公園 → 26日・ かごしまプロモーション推進室かごっま屋台村
熊本県熊本市視察
熊本駅

 平成24年4月1日(日)、熊本市は政令指定都市に移行しました。平成22年4月の相模原市に続き、全国では20番目の政令指定都市です。
熊本市は「九州ど真ん中!日本一暮らしやすい政令指定都市 くまもと」をキャッチコピーとして九州の中で存在感を増している都市です。

本市は九州の中央、熊本県の西北部、東経130度42分・北緯32度48分の位置にあります。
地勢は、金峰山を主峰とする複式火山帯と、これに連なる立田山等の台地からなり、東部は阿蘇外輪火山群によってできた丘陵地帯、南部は白川の三角州で形成された低平野からなっています。人口は平成24年3月現在で 736,625人 と言う規模であり、明治22年以来発展しているようです。

今回の視察は駅周辺における区画整理事業及び九州新幹線開業と、JR鹿児島本線・豊肥本線連続立体交差事業についてが目的で視察してまいりました。

熊本県熊本市視察
上記地図は熊本市HPより 「熊本駅西土地区画整理事業設計図」

上記図で示された範囲がこの事業範囲であり、18.1haの広さがあります。

この場所は熊本市の中心からおよそ2キロメートルほど離れた場所ですが、熊本駅が位置し、JR鹿児島本線によって東西に分断され、東を白川、西を花岡山・万目山に挟まれていると言う場所であり、古くから道路基盤などが脆弱であったため都市の中にあって主要な起点として機能していなかったようです。しかしここへ新幹線駅が出来、その重要性は一気に変化してきたのが開発推進の大きなきっかけだったとの事です。途中平成9(1997)年には「熊本駅周辺地域の整備方針」が策定され、「県市協定」も策定されて開発が一気に進行したとしています。

もちろん反対運動もあったと聞きましたが、新幹線が来ると言う事で合意形成も一気に進んだとの事です。このあたりの動きは本年2月視察調査させて頂いた長野県佐久市の事例と非常に共通しており、興味深いものがありました。やはり事業にはその目的はなんだと言う事を明確に示す必要があり、同時にそれが納得できるものであることが重要だと言う事の良い事例ではないでしょうか。

熊本県熊本市視察
駅西口、新幹線口 区画整理はこの駅の外側です、
囲まれているのはデザインで城壁を表しているのだそうです。

事業の概要
① 事業名   熊本都市計画事業熊本駅西土地区画整理事業
② 施工者   熊本市
③ 施工面積 約18.1ha
④ 施工期間 平成13年度〜平成28年度
⑤ 総事業費 約248億円
⑥ 減歩率   36.18%(公共減歩率)  最終減歩率 19.81%
⑦ 公共施設 都市計画道路5路線、駅前広場1ヶ所、街区公園5カ所
⑧ その他   権利者数306人 (減価買収前  377人)
⑨ 進捗率   93%  (事業ベース、平成23年度末)
⑩ 宅地使用収益開始率   約84%  (平成23年度末)

となっており、これだけの事業を15年という短期間に収束させるにはそれなりの費用とうかがい出来る自治体であると感心したところです。

この事業の特徴として従来の居住者のうち借家世帯が292世帯もあり、高齢化率が26%を越えていると言う事から、合意形成に向けてコミュニティー施設併設の集合住宅を建設したところが非常に気になりました。従来区画整理事業はそれを推進すると地区居住者は必ず減少してしまいます、その事を解消するには「立体換地」と言う方法しかないと考えていたのですが、この様に最初から集合住宅を建設し、快適居住の確保を進める事によって住民負担も解消するのではないかと思えるのです。

熊本県熊本市視察
区画整理された地区と駐車場のために舗装されている区画があります。

 この様に計画どうり進捗している事業ですが、この場所には同時進行している「熊本駅高架化」、「新幹線駅としての駅前整備」などが重なっており、非常に緻密なスケジュールで進行している事に驚かされました。

現地はかなりの部分が平地化されていたり、新しい建物が建っているなど開発が進行している様子がはっきりと見て取れるのですが、その中にあってアスファルトで舗装された駐車場用地が点在しているのには違和感を覚えました。

ここから新幹線で博多まで39分でついてしまうとなれば、確かに通勤する方も多いのではないか。そうなれば当然駐車場の必要性も高まって来る、しかしそれは民間がばらばらに用意するのではなく、公共が主体あるいは民間による共同事業として集約された駐車場が出来たほうが理にかなっているのではないかと思えました。

実際新幹線開業前はひとケタしか通勤・通学定期利用者はいなかったそうですが、現在では400名ほどが博多まで定期券で通っているそうです。しかし通勤定期で10万円ちょっと、通学定期では6万円ちょっとと言う値段では非常に難しい事もあるでしょう。ちなみに博多の企業では新幹線定期の費用を100%認めてくれる企業は3%しかないそうですから、これは難しいかな。

熊本駅周辺整備事業について
 この事業は「熊本都市計画事業熊本駅西土地区画整理事業」と同時進行で行われている事業であり、分けて調査するわけにはゆかない事業として同時調査しました。

熊本県熊本市視察
工程表は配布資料より抽出させて頂きました。
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東A地区の再開発、高層住宅は完売しているのだとか

このスケジュールでおわかりのように、国、県、市が共同で行っている事業であり、新たな熊本の玄関口の形成をひとまとめで行ってゆこうと言う大きな事業です。
すでにこの内のいくつかは完成し、東A地区再開発などは本年4月まさに完成したばかりの事業として注目を集めています。
この表にあるように総額1,892億円と言う巨大な事業であり、これらの事業が完成する平成28(2016)年には随分と様変わりした新たな熊本駅が高架化したJR線の下に出来上がりそうです。
ちなみにここで行われている駅前整備は市民による検討委員会を経て東口は西沢立衛氏、西口は佐藤光彦氏によって設計されたもので、駅舎については安藤忠雄氏の設計によるものが出来上がるそうです。実に楽しみな空間が生まれてきそうです。

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九州新幹線
熊本県熊本市視察
市電停車場は、駅前の設計で雲をイメージしたものに覆われています。

今回の視察では熊本市議会事務局、建設局駅周辺整備課の皆様には大変なご苦労をおかけいたしました。心より感謝いたします、ありがとうございました。

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