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群馬県草津町

草津ウエイストパーク

平成21年11月5日 環境水道常任委員会視察記録

11月5日・群馬県草津町 草津ウエイストパーク→長野県小諸市 御影最終処分場

当日早朝甲府市環境部をバスにて出発、中央道・長野道・上信越自動車道を通り、浅間山を右手に見ながらJR吾妻線「万座鹿沢口」、現地へと進み午前中の視察予定地である「草津ウエイストパーク」へと時間通りに到着した。

草津ウエイストパーク
草津ウエイストパーク全体図

 草津ウエイストパーク(一般廃棄物最終処分場)はそもそも白根硫黄鉱山の鉱碎処理地であり、特段の掘削などを行う事無く最終処分地に変更できたとの事である。この事業には草津町が深くかかわっていて、バブル景気で発生した残土処理の場所として町が望み、同時にこの事業者である「株式会社ウイズウエイスト ジャパン」(本社埼玉県さいたま市)が、町の事業と同時に最終処分場の建設に加わったということのようだ。
その後バブルが崩壊し、当初予定の残土捨て場としての機能よりも一般廃棄物最終処分場としての機能が特化され、現在の形態に移行している。この事がとかく近隣住民が嫌がる施設がこの様な周囲を良好な農地に囲まれた場所、しかも温泉保養地としての草津と言う名を阻害することなく完成し、当初の1期工事のみならず2期・3期工事と事業が拡張できた遠因なのではないかと推察される。
当然地元対策事業(ここでは幼稚園の建設であったが、昨今の少子化に伴い本年3月をもって町内の幼稚園に統合されてしまった)も一部にはあるのだが、現在に至るまで何も争いが無いという事は、事業者が適切に運営していることの証以外何物でもない。

草津ウエイストパーク
現処分場

事業規模は、当初埋め立て規模が440,000立方メートル、その後第2期工事として合計970,000立方メートルとなっていて、現在その下部に新処分場844,860立方メートルの新処分場を建設中である。

受け入れ品目は焼却灰、ばいじん、不燃物残渣であり、一般廃棄物最終処分場である事からおおむね100の地方公共団体から受け入れを行っている。この公共団体の受け入れと言う事は支払い面などでは非常に有利ではあるが、ひとたび事故があるとその信用は一気に失墜する事から、日ごろの管理については非常に慎重である。また受け入れに対しては共同事業者としての草津町の管理という立場から草津町の職員による受け入れ検査が日常業務となっている。ここにも地元住民に対する安心安全の配慮があるのかと感じたところである。

施設全体は傾斜が少ない沢に沿って作られているので操業当初から雨水浸透の問題があったのではないかという質問については、埋め立てを行う部分のみ開放し、未利用地については疏水シートなどで覆い雨水浸透を極力減らしてきたとの事。
また敷地内には10,000立方メートルの調整池が用意されていて、急な大雨などで浸出水水処理能力(1日当たり150立方メートル、すべて水処理専業メーカーであるエバラインフィルコと共同開発した処理施設に任せることで安心感を増加させているとの事)を超える事があっても安全に処理できるという事であった。

草津ウエイストパーク
管理棟

工程としては通常の水処理工程をすべて行っており、特段の心配はないものと思われる。むしろこの様な工程に異議を唱えてきたいわゆる従来の反対派は、最新技術をなにも吸収することなく頭ごなしに「これは危険だ」と言う事だけでのろしを上げてくるのだが、現実のこの様な水処理工程をしっかり認識するとそれらは滑稽にさえ思えてくるのだが。ちなみにこの水処理工程は管理事務所に併設されていて、外観はアルペン風のしゃれた建物になっている、これも観光地草津に対する配慮であるとの事だが、その2階の多目的会議室は地元の住民に開放されていて、いつでも利用が出来るようになっているとの事である。

ここの処分場の大きな特徴は「自社車両による収集」ではなかろうか。最終処分場で大きな問題となる事は、出来上がった後の搬入車両による交通量の増加が挙げられている、しかしこの施設ではそれらを解消するべく回収車両はすべて自社製特装車両で行っている。これが実に機能的で、環境にも配慮されている。しかも車両の運行などで細かな制限を加えてあり、たとえば安全運転・交通規則の順守は当然のこと、搬入時間の厳守(月曜日〜金曜日など)、隊列走行の禁止などが細かく規定されていて、観光客に不快な印象を与えないように配慮がされている。
自社車両は25t〜8tまで都合46台用意してあり、しかもすべて清潔に管理されている。それら車両が自治体から廃棄物を収集してきた後敷地内の専用駐車場で待機し、午前7時から12時までが搬入時間と制限されている。この様な細かな配慮は住民サイドから見れば好感が持てるというものだろう。

草津ウエイストパーク
シート形状

もう一つの大きな特徴は遮水シート二重構造を採用している点である。このシートはブリジストンと開発した我が国初の多重構造シート(商品名はジオライナーD・Rというようだ)でその中間には傷がついた場合の事を考え、自己修復シートを使用し、たとえ漏水があっても膨張し遮水する事で第2層への浸透を防いでいる構造になっている。この様な安全性の高いシートを共同開発してゆく会社の姿勢は高く評価されるべきではないか、また多少の支持基盤の動きに対しては伸縮性が200%あり、十分対応できるという説明もあった。

最後の特徴はこの処分場では不慮の事故があった場合でも民間の「保険」がかかっていることだと思える。通常損害保険はこの様な施設にはなかなか同意しないものなのだが、その難題をクリアする努力が普段行われている証拠であろう。

草津ウエイストパーク
工事中の新処分場と水施処理施設

最後になるがこの施設の浸出水処理は処分場業務終了後15年と聞いたのだが、残念ながら現在わが国では浸出水の処理を停止した処分場は1件も無い。群馬県がその時点でどのような判断を下すのかちょっと楽しみなのだが、それは余談にしておく事とする。
業務終了後の処分場は草津町に寄贈されるという事をちょっと聞いた。町ではこの場所をサッカーグラウンドにするという意向があるようで、そのため階段状に埋め立てられてきた場所を平地にすべく最終調整を行っているという説明があった。しかも最終埋め立て終了後には若干不陸(ふろく、ふりく 平らではなく凹凸がある状態)が生じるのだろうが、最終覆土をおよそ1メートル載せる事で調整できるのだとしている。その折には統合で園児がいなくなってしまった幼稚園がクラブハウスとして生まれ変わるのだろう、楽しみでもあり、これで「ザスパ草津」がまた一段と強くなれば、ヴァンフォーレ甲府もうかうかできないなと思いつつ現地を後にした。

株式会社ウイズ ウエイスト ジャパンの皆様、ご親切な対応ありがとうございました。

 

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