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鳥取県鳥取市

中心市街地活性化プラン

平成22年10月14日 経済建設常任委員会視察記録

2010年10月13日・姫路市 → 14日・鳥取市  → 15日・尼崎市
鳥取市視察
鳥取市の目抜き通りシャッター通りです。
甲府市の方がひどいですね。

人口197,264人(男95,037人、女102,227人)、世帯数77,206世帯。古く室町幕府による守護体制の頃は、因幡国は守護山名氏によって統治。戦国自体にあっては武田高信率いる武田方と布施方によって度々戦闘が繰り拡げられ。後の住友本家の創始者とも言われている尼子の遺臣山中鹿之助幸盛によって、天正元年(1573)、甑山城(こしきやまじょう 岩美郡国府町)攻防の後、山名豊国は鳥取城を本城とし天神山城にあった三層の天守櫓を久松山頂に移したとされている。現在の鳥取市の姿としては元和3年(1617)姫路城主池田光政が、因幡・伯耆32万石の領主として鳥取城へ転封された後と考えられ、この時の城下大拡張整備策によってほぼ現在の姿が形成されたとしている。

現在は全国的な人口減少・少子高齢化の波を避けて通るわけには行かず、大幅な税収減が見込まれる中にあっては「コンパクトシティー」(鳥取ではコンパクトタウンと呼んでいる)の推進こそ持続可能な都市づくりであるとして取り組んでいるとの事である。その主な理由を以下の通り具体的に上げている。

鳥取市視察
パレットとっとり、交流施設です。
入場者は結構あり、近隣の野菜市場などが賑わっています。

 1−中心市街地は長い歴史の中で地域の文化、伝統をはぐくみ、各種機能を担ってきた「地域の顔」。その空洞化は「地域のアイデンティティーの喪失」につながる。

 2−今後の人口減少・高齢化により税収減が予想される一方、市街地が拡大する事により、道路・下水道の整備・維持や除雪、ごみ収集など、行政コストは増加し、財政を圧迫する。すでにある程度のインフラ整備がなされている中心市街地をリニューアルし、活用する事が環境的にも財政的にも負荷が少なく、効率的である。

 3−高齢化が進展する中で、車を運転する事が出来ない市民が増える事が予想される。公共交通機関、生活、文化等の活動に必要な施設が集中する中心市街地は、高齢化社会に対応するための潜在的能力を有している。

以上の事からこれ以上の市街地機能の拡散を抑制し、効率的な中心部の市街地機能を強化して、環境保全に優れた品格と個性ある市街地(コンパクトタウン)へ転換する事を目指す。とその方針を定めている。

中心市街地の2極化

鳥取市視察
こもどとっとり 一時保育施設、働く女性のサポート施設です

鳥取市は駅周辺の商業地域と、袋川を挟んで県庁、市役所などが集積する官庁街とに分かれている。市ではこれらを含めて210haにおよぶ基本計画エリアを設定し、二核二軸の都市計画として取り組んでゆきたいと説明していた。
その中で驚いたのが「月極駐車場の増加」である。とくに官庁街周辺については、居住をあきらめた市民が建物を取り壊した後駐車場にしている。それが2003年では18haであったのが、2007年には21haと増加しているのだ。そのような需要が一体どこにあるのかという問題の解答は「公務員の通勤用駐車場として個人で契約している」との事、確かに中心市街地の人口が、市域人口の20パーセント以上あった1965年頃と、6.2パーセントまで落ち込んでしまった2005年では、通勤してくる公務員は当然一定の遠距離通勤と言う事になるのだろう。まして県庁、市役所とその他官公庁の出先機関が集中している鳥取市は、古くから行政主導型の都市と言われてきたのであるからなおさらだ。

鳥取市視察
起業支援施設
ここで5年間様々な業種を育成し、町中で開業してもらうのだそうです。

商業についても大型店舗の郊外進出によって、1995年以降中心市街地の商業売上高は減少の一途をたどっているようだ。

以上の事から、鳥取市は中心市街地再生の目標を次の通りとしている。

○居住人口の回復
○人の流れの創出
○安全・安心な歩行環境の整備
○民間投資の促進(新陳代謝の向上)
○人材育成(街を動かすには原動力となる多くの「やる人」が必要)
  <上記行政主導型都市は人材が育ちにくいという事からの脱却>

以上のような事から鳥取市は具体的な事業として「ふれあいホール整備事業」、「賑わい交流施設整備」、「五臓園ビル再生事業(街づくり会社いちろく)」「智頭街道商店街活性化事業(街づくり会社いちろく)」等を通じて目標を達成しようとしている。当然事業推進に伴い地域住民の意思は尊重されつつ、その目標は達成できると判断しているようである。

鳥取市視察
視察とは無関係ですが、
町中の古民家を改造した芸術館、
個人で運営しているようです。

一方市域を通過していた交通は、迂回バイパス道路の完成で激減しているようであり、私たちが市役所へ向かった午前8時45分ごろであったが、4車線化がされている市内幹線道路は通行量が非常に少ないと感じていた。市ではこの事を利用し、通行量の減少した道路の内2車線を開放してイベント広場の形成や賑わいを醸し出す様々な行事を実験的に行っているようである。
十分な広さを確保した道路上の空地は、様々なイベント会場として利用可能であろうし、広島市で行っている「オープンカフェ」の展開も可能であろう。

目下道路拡張を考えている甲府市にあっては、来る北部環状道路の開通などの後には同様な事例の展開が当然考えられるだろう。それならば現状の道路幅を最大限有効に利用する事で、1回で信号を渡りきれない高齢者の問題などを複合的に考慮する事で今後の道路政策の方向性が垣間見て取れた気がするのは当然だろう。実にうらやましい限りなのだが、鳥取市ではこの道路開放はまだ一時的なものであって恒常的には開放されていないという。

今後について、鳥取市では駅ビルに入居している商店が活性化している事、またそれとは相反して駅周辺の1等地である商店街に空き店舗が目立つことなどからデッキなどを利用して駅舎と駅前商店街の連結なども視野に入れているようである。しかしいわゆる平面駅舎と平面商店街をデッキで結ぶには少々問題があるだろう、ここは広幅な歩道橋の設置程度にとどめたほうが費用対効果が出やすいのではないか等、いろいろと参考になることの多い視察であった。

鳥取市の皆様、ありがとうございました。

 

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