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市街化区域編入についての地権者意向調査結果から

特に農地と税金に関する問題

平成16年4月30日公開記事として「市街化区域編入についての地権者意向調査結果」を掲載しました。ここで「意向」とは選択肢の事になりますが、 という結果として地区ごとにグラフ(このページの下欄に抜粋)に示されています。

都市計画においては計画的に市街化を図るため、都市計画区域(一体の都市として総合的に整備し、開発し、保全する必要がある区域として指定されるもの)を市街化区域と市街化調整区域に区分し、無秩序に街が広がらないように建物の建築などを制限しています。都市計画区域を1本の線で市街化区域と市街化調整区域の2つに分けることから「線引き」と通称されています。

「線引き」を実施するメリットとして考えられることは、
(1)無秩序に街が広がらないよう市街化区域とそれを抑制する区域を明瞭に区分できる
(2)道路、公園、下水道等インフラ整備が計画的に行えるので良好な生活環境の街づくりが可能
(3)市街化調整区域では宅地化や開発行為に厳しい制限があるため優良農地や山林などの自然環境が保護できる

その一方で一般的に考えられる「線引き」のデメリットは、
(1)市街化区域と市街化調整区域との土地価格の格差が拡大、資産価値の差が生まれる
(2)市街化区域内農地の課税が宅地並み評価となるため市街化調整区域内農地との税金の格差
(3)市街化調整区域におけるインフラ整備が進みにくい
(4)市街化調整区域では開発・建築の規制による人口減少の可能性
などが考えられます。

都市計画法と首都圏整備法(このページの末尾参照)で「区域区分を定めるものとする。」と決められている山梨県では、「甲府市を中心とする都市計画区域」(甲府市、竜王町、敷島町、玉穂町、昭和町、田富町、春日居町、石和町、双葉町)で「線引き適用区域」を「山梨県都市計画区域マスタープラン」に織り込んでいます。

『県内で最も集積性の高い市街地を形成しており、今後も市街地の拡大の可能性が高いこと、効率的な基盤整備を図っていく必要があること、郊外部の保全すべき優良農地や自然環境への市街化の圧力が懸念されることなどから、実効性のある土地利用制度の活用が求められます。 また、高次都市機能が集積する中核拠点の整備強化という都市の将来像を実現するためにも、区域区分の必要性は高いものと考えられます。 このような点を踏まえ、当都市計画区域には区域区分の適用が必要であると考えます。』(山梨県都市計画区域マスタープラン

甲府市においては、新たに市街化区域編入予定の500ha、11区域について地権者の皆さんのご意向をお尋ねした意向調査の結果が前頁に掲載したものとゆうことになります。回収率などの要件が所定の基準に達していない現状から、7月を目途に更に回収をすすめる地区がまだ9地区残っています。
下に抜粋した意向調査のグラフですぐに気が付きますが、市街化区域に編入されることについて「整然としたまちづくり」について考えつつ「税金問題」を考慮する事で賛否どちらにしようかとお考えになられた方が多かった事がわかります。

この税金問題と言うことは農地に関して「一般農地評価・農地課税」から「宅地並み評価・農地課税」、「宅地並み評価・宅地並み課税」に移行する事で税金が高くなること、及び市街化区域に編入される事で新たに「都市計画税」がかかる事についての問題とゆうことになります。

甲府市としては今回の事で変る税制について説明会を少なくとも2回開いています。下記にその時の説明資料を掲載しました。

甲府市では北部山付地区、東部果樹園および南部平坦(水田)地域は、農業振興地域の農用地区域に指定され、田園風景となっています(甲府市環境基本計画)。そして甲府市の農業振興地域を地図に(残念ながらこの地図はホームページでは公開されていません、但し閲覧は可能です)落としてみますと、随分とばらつきが有るのが解ってきます。これについては昭和47年3月30日に策定したのですが、当時の各地区の農業委員さん及び其処を地盤としている議員さん方の説明に住民が敏感に反応したと言う事実もあるようです。つまり、「その後5年ごとの見直しが行われます」と言う説明と、「将来にわたる税金の問題を開発と別の事として負の条件と説明した事」です、ですから甲府市の東部地域は比較的農振地域から除外が行われています。
この農振地区は結局は人為的に決定されたのです、もちろん其処で営農されていた方の自発的申し出によるものですが。以上が今日にいたる歴史的背景の一端です。

今回、これら農振地域が市街化区域に編入されていきなり税金が高くなるのでは無いのですが、ご参考までに農地課税について解説しているホームページとして、東京都町田市、「固定資産税・都市計画税:土地の評価」は、甲府市と同じく「三大都市圏の特定市」すなわち、「東京都の特別区及び首都圏、近畿圏、中部圏の既成市街地、近郊整備地帯などに所在する市」に相当します(下記の参考法令を参照してください)。税務会計情報ネットには、「市街化農地の固定資産税はどうなる?」という記事があります。

結局市民が一番税金の問題で嫌がっているのは「都市計画税」の新規負担のようです、これは都市計画区域に居住するとかかって来る目的税で例えば下水道整備、道路整備などの住環境整備に使われる税金です。現在の甲府市は税率0.2パーセントで、これは以前の山本市長が政策公約に掲げた税率です。つまりそれ以前は0.3パーセントだったのを選挙公約で引き下げたのです。これを編入予定地区の市民が嫌がっていると言うのが今回のアンケート調査で明確になりました。

その他の税については固定資産税の宅地並み課税などあるのですが、住民(特に農家の)は自発的にこの問題を生前贈与や負の資産所持(アパートやマンションを建設する事で負担を増やす事)によって解消しようしています。

同時に甲府市の下水道は市街化区域が99.9パーセントの普及率になっています。そして今度の計画では市街化調整区域に延伸するとしていますから、其処に住む住民は「別に市街化区域にならなくても下水が入るなら余分な負担はしなくて良い」と言う考えの方もかなり多くいるようです。

いずれにしても、市街化区域を拡大して人口を増加させたいと考える方々と、優良な田園風景を残して周辺開発と協調させたいと考える方々の其々の思惑が入り乱れているのが現状でしょう。

2004年05月10日記

計画に対する意向の選択理由

整然としたまちづくり
道路網の整備
法的規制緩和
周囲の宅地化
周囲の人が賛成
他のまちづくり計画を検討
十分な時間をかけたい
地区施設の配置に不納得
通過車両の増加が心配
税金問題
営農継続
周囲の人が反対
その他
意向調査結果・濁川東蓬沢地区 意向調査果・和戸地区 意向調査結果・大里西地区 意向調査結果・大里東地区 意向調査結果・向上阿原地区
整然としたまちづくり
道路網の整備
法的規制緩和
周囲の宅地化
周囲の人が賛成
他のまちづくり計画を検討
十分な時間をかけたい
地区施設の配置に不納得
通過車両の増加が心配
税金問題
営農継続
周囲の人が反対
その他
意向調査結果・川田地区 意向調査結果・上今井地区 意向調査結果・酒折地区 意向調査結果・国玉地区 意向調査結果・上町地区
濁川西地区は地区計画が成立すると言う意向調査結果が得られました。
意向調査結果・濁川西地区

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市街化区域編入による税額変化について

新たに課税される都市計画税額の目安は、次のとおりです。
1.家屋に関しては、課税されている固定資産税額の15%程度の金額です。
2.宅地(住宅用地)に関しては、課税されている固定資産税額の30%程度の金額です。
3.農地に関しましては、課税されている固定資産税額の15%程度の金額です。

◎一般的な一戸建住宅の場合は、課税されている土地・家屋を合計した固定資産税額の20%程度の金額です。
 ただし、宅地(住宅用地)および家屋の評価額に占める割合により、金額の増減がある。

※ 前提条件
1.固定資産税の税率は1.4%、都市計画税の税率は0.2%である。
2.地価は変動のないものとする。
3.現在の負担水準は考慮しない。
4.平成18年度は、評価替え年度となる。
5.市街化区域編入は、平成16年4月とし、都市計画税の課税は平成17年度からとなる。
家屋の課税の例  一般的な木造住宅(面積120平米、築5年)の評価額として500万円を想定した場合
 税目評価額課税標準額税額合計
16年度固定資産税500万円500万円70,000円70,000円
都市計画税   
17年度固定資産税500万円500万円70,000円80,000円
都市計画税同上同上10,000円
18年度固定資産税評価替えにより評価が下がる家屋については、税額がさがる
都市計画税
宅地(住宅用地)課税の例  地積300平米(約90坪) (33,000円/平米)程度の専用住宅用地を想定した場合
 税目評価額課税標準額税額合計
16年度固定資産税1,000万円222万円31,100円31,100円
都市計画税   
17年度固定資産税1,000万円222万円31,100円39,900円
都市計画税同上444万円8,800円
18年度固定資産税評価方法が市街地宅地評価法に変更になる
都市計画税

・負担水準を考慮していないので、実際の課税標準額及び税額は想定より低い水準です。

農地の課税の例  地積1,000平米(約1反) (100円/平米)の農地を想定した場合
 税目評価額課税標準額税額合計
16年度固定資産税10万円10万円1,400円1,400円
都市計画税   
17年度固定資産税3,000万円11万円1,540円1,780円
都市計画税同上同上220円
18年度固定資産税3,000万円12.1万円1,694円1,936円
都市計画税同上同上242円

・評価額につきましては、17年度から宅地並みの評価額となる。
・税額につきましては、現在の農地並みの税額を基本に年次的に10%ずつ上昇し、25年間で約10倍となる。

問合せ先 甲府市役所 資産税課土地係 055-237-1161 内線 3517〜3519

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甲府都市計画区域 線引きの経緯

平成16年5月6日現在 山梨県都市計画課「都市計画の現況」から作成
(甲府市、敷島町、竜王町、田富町、昭和町、敷島町)

 告示番号計画決定年月日都市計画区域面積 
市街化区域面積市街化調整区域面積
当初決定山梨県告示第180号1971.03.31125225142.67379.4
第1回見直し山梨県告示第326-2号1981.07.07125225193.87328.2
第2回見直し山梨県告示第425号1987.12.09125225217.27304.8
第3回見直し山梨県告示第420号1995.10.05125185395.27122.8
第4回見直し山梨県告示第229号2004.05.061251854717047

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ちなみに都市計画法の改訂と同時に、建築基準法(昭和二十五年五月二十四日法律第二百一号)の改訂法、平成12年5月19日法律第73号の第七条で「用途地域の指定のない区域に関する経過措置」が規定されており、それに基づく措置が『「用途地域の指定のない区域」における建築形態規制の素案について』という平成16年1月の甲府市都市建設部建築指導課の広報です。

参考法令

都市計画法(昭和四十三年六月十五日法律第百号)を改訂する法律が平成12年5月19日に法律第73号として制定され、平成13年5月18日に施行されましたが、その第二条3項で「この法律の施行の際現に旧都市計画法の規定により指定されている都市計画区域について、新都市計画法の規定により行う都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の決定及び告示は、施行日から起算して三年以内にしなければならない。」と定められている事から、平成16年5月17日までという期限が切られていることが前頁の図として示してあります。

都市計画法は「都市計画区域」について、次のように定めています。
第五条  都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。この場合において、必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる。

山梨県では次の12地域を都市計画区域として告示しています。
峡東、東八代、市川大門、増穂、峡西、韮崎、身延、富士北麓、都留、大月、上野原、そして甲府都市計画区域マスタープランは平成16年5月6日に告示されました。(山梨県告示第228号)

平成13年5月18日に施行された改訂都市計画法では、「区域区分」について
第七条  都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる。ただし、次に掲げる都市計画区域については、区域区分を定めるものとする。
一 次に掲げる土地の区域の全部又は一部を含む都市計画区域
 イ 首都圏整備法第二条第三項に規定する既成市街地又は同条第四項 に規定する近郊整備地帯
 ロ 近畿圏整備法第二条第三項に規定する既成都市区域又は同条第四項 に規定する近郊整備区域
 ハ 中部圏開発整備法第二条第三項に規定する都市整備区域
 二 前号に掲げるもののほか、大都市に係る都市計画区域として政令で定めるもの
2  市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。
3 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。

首都圏整備法(昭和三十一年四月二十六日法律第八十三号)
第二条 この法律で「首都圏」とは、東京都の区域及び政令で定めるその周辺の地域を一体とした広域をいう。
2  この法律で「首都圏整備計画」とは、首都圏の建設とその秩序ある発展を図るため必要な首都圏の整備に関する計画をいう。
3  この法律で「既成市街地」とは、東京都及びこれと連接する枢要な都市を含む区域のうち、産業及び人口の過度の集中を防止し、かつ、都市の機能の維持及び増進を図る必要がある市街地の区域で、政令で定めるものをいう。
4  この法律で「近郊整備地帯」とは、既成市街地の近郊で、第二十四条第一項の規定により指定された区域をいう。
5  この法律で「都市開発区域」とは、既成市街地及び近郊整備地帯以外の首都圏の地域のうち第二十五条第一項の規定により指定された区域をいう。
(近郊整備地帯の指定)
第二十四条  国土交通大臣は、既成市街地の近郊で、その無秩序な市街地化を防止するため、計画的に市街地を整備し、あわせて緑地を保全する必要がある区域を近郊整備地帯として指定することができる。
2  国土交通大臣は、近郊整備地帯を指定しようとするときは、関係地方公共団体及び審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議しなければならない。この場合において、国土交通大臣は、関係地方公共団体から意見の申出を受けたときは、遅滞なくこれに回答するものとする。
3  近郊整備地帯の指定は、国土交通大臣が国土交通省令の定めるところにより告示することによつて、その効力を生ずる。

首都圏整備法施行令(昭和三十二年十二月六日政令第三百三十三号)
(東京都の区域の周辺の地域)
第一条  首都圏整備法 (以下「法」という。)第二条第一項 の政令で定めるその周辺の地域は、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県及び山梨県の区域とする。

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