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ごみをいただきます

第3章・視察の内容

2.神奈川県横浜市 石川島播磨重工業磯子事業所

「環境テクニカルセンター」

この事業所では、「環境テクニカルセンター」という研究施設を持ち、これから考えられる数々の環境問題と取組んでいる部分のまさに最先端技術を垣間見る事ができた。

コークスベッド方式溶融炉
コークスベッド方式溶融炉

 すでに甲府市で導入している甲府市環境センターにおける焼却炉から発生する焼却灰の溶融化において、直流電気炉方式およびコークスベッド方式を主に技術説明を受け、同時に実証設備についても見学する機会に恵まれた。同社ではすでに甲府市が導入するに当たっての取り組みをシミュレーション化しており、資料等も非常にわかりやすく揃えていただいており、短時間の研修としてはなかなかの成果が上げられたのではないかと思える。

直流電気式溶融炉
直流電気式溶融炉

 次世代はごみを燃やすだけでなく、溶融化して体積を減らしつつ最終処分を考えるべきであり、このテクニカルセンターでの取り組みはまさに時代が要求している事柄ではないかと思えた。

 最後はこの広大な敷地を(30万坪といわれている)バスで移動しながら見学し、市民マラソンはこの中で一周5キロメートル取れることから毎年開放している事。丁度磯子消防署の訓練が行われていたり、工場敷地を路線バスが通る状態を見る事ができたりで、「甲府にもこんな企業があったらなあ」というため息言葉が出るほどであった。

ここで私の議会質問−平成12(2000)年甲府市議会12月定例会−の中にこの溶融施設に関するものがあるので参考にして頂きたいと思い、記載いたします。

ごみ溶融施設建設について

 昨年(1999年)12月1日の新聞には「甲府市は溶融施設の建設を決定した」という報道がなされ、昨年の12月議会はまさに溶融議会・ごみ議会とでも言えるでしょうか、数々の議論がなされたことにつきましてはまだ耳に新しい話でありました。しかし「新甲府市総合計画」の基本篇171ページには、はっきりと溶融システム建設が明記されていますし、その場所は環境センターと隣接する官有地と明記してあり、溶融施設建設という計画は大好きな整合性という言葉もしっかりクリアしている計画であると言えるのでしょう。

 現在民間企業の手で平瀬地区に溶融焼却炉が建設されようとしているわけですが、それら民間施設の利用につきましては私の3月議会での質問の中に詳しく表してありますが、行政の責任で収集したごみを最後まで責任を持って処理するのが行政の義務であると思います。しかし一度打ち上げてしまった花火については、何らかの形できちんと説明しきって頂かないと行政の継続性という観点からも問題なのではないでしょうか。特に西高橋町の方々の協力により最終処分施設が今まさに建設されようとしているところですが、聞くところによりますとその施設稼動年数も6年間前後という短いものですし、その後も焼却を続ければ灰は自動的に排出されてくることになります。そこから先のことは容易に推測できますが、再び場当たり的な処分方法を取るつもりなのかと心配になるのは私一人ではないでしょう。

 今回の西高橋の最終処分場新設に伴う費用概算は約30億円と聞いています、またそこで埋め立てられる量はおよそ6万トン。これは施設利用期間の灰排出量で割りますとトンあたり5万円となり、その使用期間がおよそ6年間という期限付きであることとなろう事から、年間5億円。こんなに費用をかけても良いのかという疑問が生じてまいります。しかも6年という施設利用期間ですから、私なんぞああもったいないと言う気持になってしまいますがほんとにこんなことを続けていて良いのでしょうか。灰であっても溶融することで資源として有効活用が図れるものと思いますし、もったいないので通常再利用いたしますが、仮に投棄するとしても溶融した灰を投棄処分するほうが安全性もはるかに高いことを併せ持って考えれば、ここでは溶融施設の建設を最重要課題とするべきです。

最近の私の調査によれば、もっともコンパクトな溶融炉は電気式溶融炉であると言う結論が出ております。確かに消費する電力は多大なものがありますが、灰1トンあたりのコストとしてはアーク式と呼ばれるタイプで11,000円、プラズマ式と言われるタイプで26,000円というおよその費用も出ています。但しプラズマ式はアーク式より15パーセントほどスラグの排出量が少なく、そのスラグも売却ができる品質になって出てまいります。この数字はランニングコストすべてにかかわる費用と言うことですが、設置する費用も甲府市の灰すべて溶融と言うことでおよそ24億円と言う費用になっています。金額的な問題を考えても、昨年の溶融施設建設の騒ぎが合ったときの金額とほぼ近い数字が出てきますし、今回の最終処分場について分割工事ができればもっと財政負担も少なくなってまいります。

もちろんごみについては自区内処理と言うのが大原則ですから、県外排出を行わなければならない現状から見れば最終処分場の建設は多少の進歩はあるのでしょうが。何も最終処分場に投棄するものは焼却灰だけではないのですから。とにかくここでは西高橋の最終処分場についてその利用期限をできるだけ長くする交渉をすることが大事であると考えますが如何でしょうか。

また、当然地元住民から出されている周辺整備につきましても、この施設が使用期限を迎えたと同時にその整備も終了するわけではないのですから。是非ここは地元の方々と粘り強い交渉を行い、その使用期限の交渉を行って欲しいものであります。

 甲府市は現在日量約40トンの灰を排出しています。また12日に行われた議会で宮川議員の質問に対し「溶融施設建設に対してその必要性を認識している」と回答しております。それならばなぜ最優先事業として位置づけ、この計画を実行してゆかないのでしょうか。溶融することは時代が要求しているのです。これは単に灰を減容すると言う意味だけでなく「ごみの最後の姿として灰ではなくスラグとして排出し、それを資材などで再利用することで、真に地球にやさしいリサイクル循環型社会の構築を図る」ことにあるはずです。

その様な「地球にやさしい甲府」に人々はすみつづけたいと考えるでしょうし、その様な街を作ってゆくことこそ市長に求められている責任です。今こそこの勇気が必要とされているのです。環境行政の停滞を招かないようするため、せっかく上げた昨年の花火をしっかりと継続して見ていただくため、その事よりもこれからの甲府市民に対して禍根を残さず夢と希望のある街甲府を残してゆくためにも市長の溶融施設に対する決断をお聞かせいただきたいものです。

(「ごみをいただきます」−平成13(2001)年7月発行−より抜粋)
視察研修・1999年9月6日〜8日

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