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ごみをいただきます

第3章・視察の内容

6.千葉県幕張メッセ ウエステック99と2000

廃棄物処理・再資源化展での研修

今回の研修では日本最大の廃棄物処理・再資源化展である「ウエステック'99」において、ゴミ問題の一定の結論を出すべく一日かけて研修を行なった。同時に平成12年に行われた「ウエステック2000」の様子についても同様表記しておく。(ウエステック実行委員会のホームページ

この展示会は世界中から約370社の企業が一堂に集まり、それぞれの独自技術とコンセプトを一般の人々を始めそれぞれの業界の人々に広く周知せしめるための展示会であり、4日間の会期中に8万人もの人々が来場する大掛かりな物であり、当然私が研修を積んできた施設・方法など一つ一つはすべて網羅されていた、それ以上に同業他社との技術比較や最先端の考え方などにも触れる事ができ、改めてこの「ゴミ」という問題の大きさや、これから先抱えて行く数々の事柄についての重大さに直面し思いを新たにした視察であった。

この展示会の中でも、ゴミ焼却については各社ほとんどが溶融施設をメインに打ち出し、また生ゴミ問題についてはバイオ技術を提唱し、「大量消費は美徳ではない、もう使い捨てではない」といった提案型の展示が多く、まさにゴミ研究の最初にして最終にふさわしい展示会での研修であった。

 その中でも特に興味を引いたブースが「リモネンプラント」であった。

リモネン発泡スチロールリサイクルシステム

 現在、容器・包装にもっとも手軽でしかも断熱効果の高い「発泡スチロール」が多用されている事は周知の事実です。しかしこの発泡スチロールと言う商品は、スチロール樹脂を約50倍に膨らませたものですから(体積率で)使い終わって処分する時になるとまことに都合の悪いものになってしまいます。細かく砕けると風に乗って散らばってしまう、埋め立てと言っても空気を埋め立てているようなもの、水に浮くので河川・湖水等の景観を著しく損なう、腐らない、焼却すると黒煙が発生する。など誠に扱い難い代物です。

従来の発泡スチロールの処分は「減容」と言って熱で溶かしてその体積を減らしてしまい、例えばカセットテープのケースのようなものに作り変えるという処理の方法が一般的でした。しかしここでも処分前の発泡スチロールに異物が付着していると再商品化は難しくなり、「ごみを洗って出す」というような選別工程が必要になってくるのです。少量の発泡スチロールなら良いですが、一度に大量に出てくるような場合はとてもこんな事は出来ません。(例えば築地の市場では1日10〜15トン、2〜3,000m2排出されています)

リモネンというものですが、これは「オレンジオイル」で100%天然のものです。最近ではシャンプーなどずいぶん身近なものにも使われてきていますが、このオレンジオイルで発泡スチロールを溶かしてしまうと言うのがこのシステムです。

オレンジオイル
オレンジオイルを滴下して2秒後(左)と、何もせず(右)

この[写真]のようにオレンジオイルを発泡スチロールに加えると数秒で発泡スチロールは液化してしまいます。これを利用し、焼却のように熱を加えることなく処理してしまう。その後この中からオレンジオイルとスチロール樹脂を分離して取り出し、スチロールの樹脂はもう一度発泡スチロールへと使いつづける事が出来ます。もちろんオレンジオイルは再利用できます。但し0.3%は気化して周辺に飛散しますが、そもそも天然のオレンジですから香りもオレンジその物です。

今、甲府中央卸売市場の発泡スチロール処理は自前の焼却炉で平均日量640kg焼却処分しています。周辺には人家こそありませんが、企業の事務所などで問題になっていると聞いております。当然平成14年のダイオキシン規制には適合していないため、焼却炉そのものにも問題があります。この設備を見直し「リモネンリサイクル」を導入してゆこうと言う動きがあると聞いていますが、正に今環境が叫ばれている折このような形でのリサイクルは最適ではないかと思います。

この自前で処理しようとしている動きを「背中を押す」為には、県・市が強力にバックアップしてあげる事が大切だと思います。例えば最低量だけのプラントにせず、スーパーからのトレイや家電販売店から緩衝材として使われている発泡スチロールを集め、事業として成り立つようPFI方式などを十分検討しながら協力するなどです。ひとつの団体や企業ではなかなか採算が合わないこの様なリサイクル産業に、広がりをもたせながら協力する事こそこれからの地方自治体のあり方ではないでしょうか。

ちなみにこの事業、民間主導のPFIで行うと少しですが利益が出ます。法人税が入る県・市としてもうれしいのではないでしょうか。

(「ごみをいただきます」−平成13(2001)年7月発行−より抜粋)
視察研修・1999年11月25日、2000年11月30日

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