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ごみをいただきます

第4章・ごみに対する取り組み

 総論賛成、各論反対。ごみ処理工程において最も重要になってくるのは、その住民の意識です。このことはごみを排出するときはもちろん、買い物をする時、すなわち生活をはじめるときからの姿勢が大切になってくる。

REJECT(排斥する。拒絶する。必要のないものは買わない)

 商品を製造・流通・販売するそれぞれの業者は、いかにして市民に対して商品の差別化を図り、自社商品の優位性を出してより多くの商品を消費していただくかに心血を注ぐわけです。このような中で「買わない選択」をする事はなかなか難しい。しかしここから始めなければいけないのです。同時に、ここで商品力を落とさずに環境負荷への低減を図る事、あるいはその様な努力をしている事を商品の前面に出す事。すでにいくつかの商品においては実施されているが、このようなコマーシャルや商品パッケージの差別化などの作る側での努力も、これからのごみ問題をどのような方向に持ってゆくのか大切な要素となります。

REUSE(繰り返し使う)

 使い続ける事、もう大量消費の時代は終わったのです。これからは益々「個」を大切にする時代、その様な変化した時代に移っている。気に入った自分のものを使い続ける事。このような事がこれからの人が豊と感じる事のひとつになりつつある。そんな中ですべての商品にわたってこのような考えを当てはめてゆく事、その様な生活の中にこれからのごみの将来像が隠されています。

RECYCLE(循環。リサイクル)

 この言葉だけが一人歩きしている気がします。生活の中でやむなく捨てる場合は「何かに使えないかな」という事を少し考えるだけでも良いでしょう、必ずそこからは何かの智恵が生れてくるだろうから。同じ物から違うものへと形を変え、変化させ、生まれ変わらせ使いつづけることがリサイクルという事のような気がします。ただしリサイクルはその価値(リサイクルする事)を十分に理解し行う必要があります。むしろリサイクルをする事でかかる費用が新たに作るよりはるかにかかってしまう(5倍とか、10倍とか)様であるならば、ちょっと考えるべきです。もちろん些少のコストアップでできるなら推奨しますが、それとて化石燃料を大量に使って生み出すようであるならば本当のリサイクルにはなりません。(この事、答えのないシンポジウムIII 大迫先生の話を参考にして下さい)

 以上のような考えを持った上でなおかつごみとして排出しなければならない物、その出し方を自分達でできる最大限行っていただければおのずと自分達の税金が安くなるんだと考えるべきです、参画の時代です。 分別排出すること、有価物・資源物・燃えるごみ・燃えないごみ・ガレキ・粗大ごみなど、今現在それぞれの自治体で行っている分別で良いでしょう。

 もしもっと細分化できるのでしたら収集している行政と話し合うべきです。そうして徹底的にごみの分別を行う事、その上でリサイクルの輪に乗せる事、自らもそのリサイクルの輪に沿った生活をする事。この事で化石エネルギーや環境に負荷のかからない正しいリサイクルの我が出来上がる事となります。

生ごみ。この難しさ

 現在の甲府市では、一般廃棄物の中に占める生ごみの割合は約25%です。そしてこれは実に始末が悪い。先ずこの中には80%の水分が含まれています、つまり水を燃すのと同じです。これから益々一般ごみにプラスチック系のごみが含まれなくなり、その燃焼カロリー数(現在は1,800〜2,200Kcal)が減少してくる事が予想されます。現在の甲府市環境センターではごみは自燃(自分のカロリーだけで燃焼する事)していますが、今後補助燃料を使わなければならない事も十分考えられます。つまり、一生懸命プラスチック系のごみ(スチロール製のトレイ、ペットボトルなどがその代表)を分別したら、ごみの持つカロリー数が減少して自燃できなくなり、補助燃料として例えば灯油とか、重油を使う。こんな馬鹿げた事が起きないとは限りません。その上栄養価の高いものですからすぐに腐敗・醗酵し嫌なにおいが発生してしまうのです。毎日回収できれば醗酵前に処理できるのですが、現在の回収状況では無理があります。

現在甲府市では業務系生ごみ1日5tを回収し、メタン醗酵による発電事業の調査に入っています(本誌視察の内容―4.鹿島建設調布技術研究所の項参照)。しかしこれはある程度まとまった量を排出する業務系の生ごみ(学校給食・ホテル・食品加工工場・中央卸売市場等)を対処としていますので、一般家庭からのものは対象と考えていません。なぜならきちんとした選別ができるのか、一定量が確保できるのか等非常に難しいものがあるからです。

また「生ごみ処理機」を利用したとしても、前出大迫先生の調査によれば全体としての環境負荷は相当大きいものがある事。出来上がった堆肥については一次醗酵しかなされていないので、家庭菜園程度の利用では良いが、きちんと二次醗酵させるためにはかなりの場所が確保されていなければならない事。その成分が安定していないため市場に流通させたり、業務用として使用するまでには至らないという事。などなど、解消すべき問題がたくさんあります。

繰り返すようですが、生ごみを有機肥料として使用するには一次醗酵だけではだめで、しっかり一定時間をかけて二次醗酵をさせることが必要になります。このことを「有機の熟成」と言っているそうですがそうする事で始めて農作物に対して安定して効果のある有機肥料となるのだそうです。

このように難しい問題を抱えている生ごみですが、人間が生きてゆく上でどうしても必要な「食料を確保し、それを口にする」という行為を避けてとおるわけにはまいりません。しかし現在の日本で年間約2,000万トンもの生ごみが排出されている現状はどのように説明したらよいのでしょうか。
もしかしたらこの家庭から排出されている生ごみこそ宝の山となり得るものかもしれません。

いつの世でも、世界中どこの国でも
   そう、大切な事はよくわかるよ。
     だけどうちの裏庭だけはやめてくれ。

(「ごみをいただきます」−平成13(2001)年7月発行−より抜粋)

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