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100年で考える都市計画

これからの甲府都市圏

5.都市近郊農林業のあり方

4.甲府都市圏の林業

都市近郊における林業については農業問題とは別の深刻な問題を抱えている。問題となっている事項を思い浮かべるだけでも、後継者難、木材価格の低迷、松くい虫をはじめとする病虫害、森林の高年齢化、水源涵養林の適林化難(この言葉が正しいかどうかは別問題として、本来の水源涵養林は広葉樹混合樹林帯が望ましい。しかし戦後の復興期にこれらの木材を大量に伐採し、その後に成長が早い唐松などを大量植樹してしまったため水源林としての保水効果が著しく低下している。しかもこの唐松は現在の木材市況にあっては価格低迷しており、伐採適齢ではあるのだが思うように進んでいないのが甲府市北部の現状である)などなどである。水源涵養林としてはともかく、地球温暖化防止対策として考えたとしても、一番光合成作用があるといわれているのは青年年齢の40年前後の樹木といわれている。その程度の樹木を伐採出荷しながら、継続して植林してゆくような林政政策を取るべきなのだが、甲府市水道局の地道な努力などは見られる物の、残念ながら現在の甲府都市圏周辺では積極的に進行しているとは言いがたい。

平成元年頃から政府が積極的に進めてきたいわゆる「リゾート法」についても、この甲府都市圏にも数々の事業が持ち上がってきていた。ただ幸いなことに実行段階になってまもなくバブルの崩壊があり、事業化されたものが非常に少なかった。その様な中にあって、自然志向が定着してきたことによる「軽登山ブーム」は自然破壊と常に隣りあわせという皮肉な側面を持ち合わせている。此処ではとにかく「守るべき自然」と「見せるべき自然」という相反する二つの側面を打ち出しながら、その都市の価値を高める大いなる自然という観点からの林業振興を行ってゆかねばならない。今からでも遅くは無い、例えば林野庁が主催している「森林倶楽部」、山梨県が推進している「フォレストサポートクラブ」といった事業を積極的に活用し、森林に親しみ林業に理解を求める工夫から始まるのではないか。こういった地道な部分にしっかり投資してゆかないと都市は成り立たないことを理解してもらおう、そして「飲水思源」の言葉をかみ締めながら、この都市を守るという「治山治水」のための林業であることを改めて認識したい。

宮城県白石市は水道水源保護条例を制定した。

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