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100年で考える都市計画

人口問題

甲府市の人口推移

現在の日本の人口はおよそ1億2500万人と言われています、そしてそのピークはまもなく2007年です、そのときの人口が1億2700万人。そして我が甲府市は現在およそ19万5千人、では平成65年つまりあと50年後には甲府市の人口はどうなっているのでしょうか、一説には13,000人という人口になってしまいます。その年に生まれてくる子供の数がなんとたったの28人という驚くべき数字が試算上出てきます、これが現在の特殊出生率1.32という数字から導き出した結果です。

その一方もう少し現在の甲府市の特殊出生率から推測数値を加えたり、生存率などの細かいデータを集め50年後、100年後と追跡してみますと100年後には35,766人の人口となり、10歳未満の子供は17,681人が2,142人にと減少してしまいます。

そんな馬鹿な、これって冗談でしょといって笑う人がほとんど、そして「そのときは私はもう生きていない」という方がほとんどなのが現状です。もしですよ、これが現実ならば一体どのような事態が待っているのかについて考えたことがあるでしょうか。悲観的な見方だといわれますが、それを承知で進めて見ると。

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甲府市の人口推移−2000年〜2100年
甲府市人口推計
甲府市
人口ピラミッドの変化
  1. 2005年
  2. 2010年
  3. 2015年
  4. 2020年
  5. 2025年
  6. 2030年
  7. 2035年
  8. 2040年
  9. 2045年
  10. 2050年
  11. 2060年
  12. 2070年
  13. 2080年
  14. 2090年
  15. 2100年
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甲府市人口ピラミッド
 

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公務員は要らなくなる。
つまり50年先のことだからといっても、現在のように公務員が解雇出来ないようなシステムなら今からその削減についてもっと真剣な議論が必要になってくるでしょう。もちろんその様な地区には議員など要らなくなってしまうでしょう。

学校は甲府市内で1校あればよい。
上の問題と一緒です、学校の先生もおのずからしていらないということ。そしてスクールバスを走らせるとかしなければならないのでしょう。

商店のうちすくなくとも90パーセントは廃業せざるを得ない。
人口が無いのだからこれもあたりまえといえば当たり前です。工業も同様です。一部サービス産業だけが活況になるのでしょうか。

交通網などインフラの維持管理が出来ない。
道路はどこも穴ぼこだらけ、バスの需要は無くなり自分で自家用車で出かける以外外出は出来ない。

超高齢化が進行しているわけだから福祉は手がつかない。
高齢化してしまった人たちは自らの力で生き抜かなければならない、全てにおいてである。当然年金は破綻しているであろうし、経済的にも困窮してくる人々が多くなるでしょう。

こうなればもう都市を収縮させるしかありません、つまり徹底的にコンパクト化してしまうということです。

今から何をなすべきか

ではそのとき世界の人口はどうなっているのでしょうか。おそらく100億人を超えているのでしょう、さもなくばそれまでの50年間の過程の中で世界人口が著しく減少するようなことが起きているのでしょうか。ここで一部の方々は「日本は移民を受け入れればよい」といっていますが、現実その様に移民を受け入れるだけの経済基盤や発展が望めるのでしょうか。とにかく未来に何が起きるのかは予測がつかないことも事実ですが、今必要なことはいずれやってくる厳しい時代に対して、「周到な準備と、それに向かってゆく対策を講じる」ということしかないと言い切っても良いと思います。

周到な準備と対策とは一体なんでしょうか、この問題を解決するには国家としてプロジェクトを組む必要があると思います。つまり特殊出生率の向上を図り、限りなく国体を維持できるようにするというこの一言です。

そのためには一体何が原因でこの事態が起こっているのか、そしてこの事態に対して何を望むことで解決が図れるのか、これを徹底究明する必要があります。

海外の事例ですとフランスは多子化に対して金銭的な裏づけを図っています、スウェーデンでは就業の確保という裏づけを図っています。とにかく欧米諸国では何らかの方策を必死になって模索しているのです。然るにわが国ではこのことに対して危機感さえ感じられません、それどころか一部ではこれを良しとする風潮まであります。

私はこのことに対してこれは「基本的教育の荒廃」であると考えています。つまり、過去のバブル期からこんにち迄経済的な不況が続き「不安な心」が人々の心底にどっしりと根をおろしてしまっている、その上に現在の親たちを教育してきたその理念が「自由放任で快楽的」であったため、「国家に対して責任と自覚を持つという心が育っていない」まま現在の子育てに入ってしまっているのが現状ではないでしょうか。高学歴を最善とし、全てをそこにつぎ込んで子供を教育してきたこと。その過程において、人としての人間観を育て上げることなく、心の問題を放任してきたこと。社会のルールがはじめにあるということをきちんと教育せず、人としての道徳感を養うことなく義務教育時代をすごさせてしまったこと。などなどあげてゆけば限りないほどこの「教育の荒廃」についてはあらためて考えてゆかねばならないのでしょう。

経済的条件からの「不安な心」についてはどうでしょうか。
現在は働いていてもいつリストラされるかわからない、収入がいつ減少に転じるのか見当がつかないといったかつて無い不安が人々の中に蔓延しているのも事実だと思います。でももしかしてこの原点にあるのが「経済は右肩上がりに成長するものだ」ということだったら如何でしょうか。現在のように企業会計は総資産評価よりキャッシュフローが重要視され、日本と言う国は拡がらないから土地は必ず値上がりするという土地神話は崩壊し、大量生産ストック販売と言う商工業の原点は売れるだけしか作らないと言うスタイルが当然と言われる現在の経済原則の元では、経済だけが成長神話に則り上昇するとは考えられません。しかし一体どの時点をもって自らの暮し向きを良しとすることが出来るのでしょうか。ここで「人間は飽くなき向上心を持ってひたすら成長することを望む生物である」という事を再認識する必要があるのでしょう、つまり不安は解消しないのです。

心をつくる自治体

こんな事を言っていると「俺たち日本人には明日は無いのか」ということになってしまいますが、実際明日は無いのでしょうか。

「子供は生まれてくるときには自分の財布を持って生まれてくる」と言います。すくなくとも自分が成人するまで、一定の人間になるまでは何とか食べてゆくことが出来るという意味です。その様にしてこの世に命を受け精一杯生きてゆくことに対して、私たちは感動さえ覚え、また無類の喜びを与えてくれる、これが子供の姿でしょう。その前に「生物は子孫を残そうとする」という大原則も忘れてはなりません、つまり甲府市民である前に日本国民であり、人間であるということなのです。この事の誇りを持つことが出来、不安の解消や知的教育により、一定の水準までに出生率は回復できるでしょう。しかしそれとて黙って見ているという訳にはゆきません、今こそ国策として前出フランスの事例やスウェーデンでの事例を元に具体的な施策として打ち出す必要があります。もちろん国に対して大きな声を出しているだけでは事態の打開は出来ません、この時こそそれぞれの自治体の持てる力と発想が試されるのです。

成人し大学を出るまでに一人あたり4千万円かかるといわれている教育費ですが、これについても全額見ろと言うのではあまりに無責任です。しかし他の地区以上にこの環境を整えることは十分に出来るはずです、もちろんただ設備を新しいものにするといった単純な発想からではありません。「学ぶこと」の意義をきちんと示すことは物質の力を借りずとも出来ることです、心の教育をするのには心を持って行うしかないのです。例えば「甲府教育」と言う物を実現化すること、このような環境にしかない育みかたといったものを提示することはやろうという意欲があれば出来ることなのです。

「10年かけて荒廃してしまったものは10年かけなければ元には戻らない」、このことを忘れず今から取り組まないと50年後には間に合いません。自らの現在に自戒を込めて、将来を託す子供たちに対する教育を行うこと。これほど難しいことは無いでしょう、そしてこれほどやりがいのある事は無いでしょう。今わが街を思うときここから出発です。

結局「心を作ることが都市を作ること」なのでしょう。

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