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2000年から未来の甲府へ PART−2・北部山岳地帯編 PAGE 5

黒平に行こう

甲府盆地の一番北にある町は昔から水晶鉱山の採掘と林業で成り立っていました。この付近の山から採掘された水晶は、現在の「宝石の街甲府」という日本有数の貴金属加工産地に押し上げる原動力としてかなり昔から加工されてきました。最近ではここからの原石はすでに掘り尽くしてしまい、ほとんどを海外からの輸入原石に頼る「加工技術の街」になってしまいました。しかし相変わらずその技術は高く評価され、甲府市の地場産業として多くの人々の生活を潤しています。

黒平(クロベラ)に行くには金桜神社手前から猫坂を通ってゆく方法と、荒川ダム上流の野猿谷を経由してゆく方法がありますが、本来の道は猫坂経由の道です。

野猿谷はあまりにも急峻すぎて川窪部落の人々が水さえ引けなかった地域です、最近でこそ土木技術の発展でここに林道を通すことが出来ましたが(現在林道の拡幅工事中で通行できません)、本質は猫坂を経由していました。

昔の山岳信仰業者はこの坂を越えはるか甲府の最北端金峰山に向かったことでしょう、実に信仰の強さを感じますし、やわな現代人はとてもそのようなことを考えつかないのではないかと思います。

この猫坂の道筋には「桜の木」が数多く植林されているのが目に付きます。これは甲府市が市政施行100周年にあたった折に、市の職員が一人一本運動として桜の木を植林したとの事、今でも自分が植えた桜の木に名札をつけ大切にしている人がいるそうです。名札も何度も何度も付け替えたり、休日になるとやってきて下草を刈り取ったりして大切に育てている人がいるのを聞くとなんだかうれしくなってしまいます。

次にこのようなイベントがあるときは「一人一本運動」などを催し、広く甲府市民に呼びかけるようなことがあっても良いのではないでしょうか、でも苗木の手配など結構大変そうです。そうそうここで取り上げた帯那山をそんな形で作っていったら如何でしょうか、市長さ〜んみんなで帯那山を甲府市民の憩いの山にしませんか

さあ、黒平に向けて出発しましょう。やっぱり夏がいいです。もちろん桜の季節もいいですし、紅葉もすばらしいものがあります。でも私としては「」しかも甲府盆地が灼熱地獄になっているときに行きましょう、午後からでよいですから。午前中にさっさと用事を済ませ、お昼を食べたらさあ出発です。この時期には一番読みたい本を一冊車の中に入れて置いてください、この日もそれが大いに役に立ちます。

一番普通の道は北新町から和田峠を抜けて千代田湖のほとりを通り、グリーンラインをひたすら走り御岳の町から猫坂に向かいます。夏草が生い茂っていますし、周辺の木々も枝をめいっぱい伸ばしていますから途中の景色はあまり望めません。そんなことにはお構いなくどんどん登って行きましょう、ただし先ほどの桜の木が道路沿いに植えてありますからそこだけは注意してみてください。

御岳から約7キロ進むと左側に沢の名前が書いてある小さい看板がいくつか目に付きます。その中で最後の看板に「ラムネ沢」と書いてありますが、これはこの沢上流の水を飲むとピリピリすることからラムネ沢と言う名前がつけられたと言います。実はこれは「炭酸泉」で、湯量は少ないですが鉱泉です、実に貴重な鉱泉だと思いませんか。

昇仙峡
天然記念物燕岩

この辺りに「天然記念物」があります。道路右側の山に突然切り立った岩場が見えますが、この丁度反対側左側に「天然記念物燕岩」があります。

これはこの辺りの山が黒富士山の岩脈で、百万年程前に作れた折に出来た柱状節理と言う特殊な岩の状態が露出しており、燕が良く巣を作ることから「燕岩」となったことが看板に書いてあります。

この先カーブを過ぎると「マウントピア黒平」という甲府市営の宿泊施設があります。

甲府市にはマウントピア計画なるものがあり、この中核施設として作られたのがこのマウントピア黒平です。しかしこれはバブルの折政府によるハーベストリゾート計画の一環として国からの助成をもらって作られた施設で、日本の経済が右肩上がりに推移することを前提として提唱されたものの一つであり、この地域においても例外なく人口は増えてゆくと言う前提で基本計画がかかれています。

しかし実際はこの地域の人々にとって何が大切であるのか、どのような状態に置かれている地域なのかと言う基本がどこかにおき去られてしまった計画のような気がしてなりません。現実この施設においても来館者はうなぎくだりに減少し(このような表現は通常ありません)運営上は甲府市のお荷物になりつつあるような気がいたします。ここにはひとつ先ほどの炭酸泉を引いて露天風呂でも作りますか。

この地域には実はもうひとつ昔からの黒平温泉があるのです、こちらの泉質は硫黄鉱泉ですからまったく違う泉質の2つの風呂が同時に楽しめると言うのは如何でしょうか。できれば五右衛門風呂などあれば満天の星を見ながら湯につかるとか出来ると良いのですが、お金がかかるならやめましょう。でも少しは投資していただかないとなりません、周りから石を集めて露天風呂を作る程度でも良いですから、ここは是非目玉の風呂を用意しませんか。地元の人はもちろん大歓迎、一泊していただければもっと歓迎です。但しこの黒平温泉はすでに下黒平の各家庭には引いてありますし、所有権は金桜神社が持っていますから市の担当者は神社との交渉になります。同時に炭酸泉の元は県の砂防工事の折湯元が損壊していますので県と交渉して少しだけでも補助金をいただいてください。

この周辺には地元で昔からそばを栽培していた関係で「蕎麦屋」が2軒あります。それぞれ美味しいそばですのでお昼ご飯を済ませていない方はここで済ませるのも良いかと思います、地元の山菜もいろいろ揃っていますから満喫してください。

ここからは下黒平の部落を過ぎ上黒平に向かいます。途中廃校になった小学校の跡地が広がっていたり、整然と植林された林を見たりしながら3キロほどで部落はずれの「いこいの里」に到着です。

いこいの里は勤労者のための保養施設として昭和51年からありましたが、あまり知られていないのか真夏のお盆前後の他には利用者は少なく閑散としています、ちなみに平成11年は1,503人しか利用しませんでした。

ここの正面には黒戸奈神社があり、ここで奉納されていた能は「黒平の能三番」として非常に有名でした、残念なことには町の中だけでは後継者がおらず現在ではその姿をみることは出来ませんが、この部落が只者ではない証拠がここにあるような気がいたします。この「能三番」は鎌倉時代に都から落ちのびてきた藤原房秀が伝えたといわれ、昭和35年には県の無形文化財となり、現在は甲府市街地に転出した子弟などと共に甲府噺子保存会に受け継がれ往年の姿をみることが出来る能です。

前置きが長くなりすぎましたが、さあこの辺りです。ここの駐車場周辺でも良いですし、ここから少し登って荒川林道に入った辺りでも良いでしょう。用意しておいた本を取り出しましょう、日陰を見つけて入り込めばそこはもう別天地。甲府盆地の熱さがまるでうそのようです。そうですこの黒平こそ「昼寝の里」です。盆地より10度も下回ろうかという気温は、冷房で作られたあの刺さるような冷気と違い実にさわやかです。

ここまで車で1時間、ここでしっかり休んで甲府に戻ればおよそ午後4時。うまく行けば夕立でほてりがおさまった甲府の町に丁度戻れる時間です、その間しっかり読書も出来たし、これで明日もまた元気ということになれば最高です。今度の夏は是非一度黒平で「昼寝」しませんか。そうそう今度昼寝に来るときには携帯用のハンモックがあると便利ですよね、無い場合はキャンプ用の仮眠シートでも良いから一枚車の中に入れておきますか。本当は甲府市でいこいの里に貸ハンモックでも置いておくととってもしゃれていると思うのですが。

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