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街づくりレポート

昇仙峡に見る新しい風

No.20070524

昨年ごろから気になっていたのだが、昇仙峡滝上の雰囲気が少しづつ変化していると感じていたし、いろいろな話を関係者から聞いていてどうしてもその方と会って話がしてみたいと思っていた。

その話をある方にしたところ、早速に昨日(5月23日)その社長さんと昼食を共にする機会を作って頂くことが出来、想像以上に私の考えている「昇仙峡をきれいにする株式会社」と近い部分があることに驚かされた。

「英雅堂グループ」社長、志村忠良さんのことである。ちなみに日本経済新聞 2007年3月6日の記事によると

観光施設運営の英雅堂、昇仙峡周辺を重点開発
 山梨県内を中心に観光施設の運営を手がける英雅堂(山梨県笛吹市、志村忠良社長)は甲府市北部の観光地、昇仙峡周辺の重点開発に乗り出した。今月中旬に「鉱石ミュージアム」を開設する。これに先駆け昨年11月には宝石販売店を開いた。昇仙峡では地盤沈下が進み、土産物店の廃業が相次ぐが、観光地としての知名度は高いため、空き店舗活用で効率のよい再開発が進められると判断し、積極投資する。・・(以下略)
とある。
昇仙峡
ワイン王国入口

さかのぼること1年ほど前になるが、この場所には「七宝焼博物館」と言う施設が存在したはずだ。それがものの見事に「山梨ワイン王国」と言う名前でリニューアルされていて、しかもその隣地の物置と雑草が生い茂っていた場所は「ローズガーデン」として再生され、約100種類ものバラが植えられて、今咲くぞと言わんばかりにつぼみをふくらませて待っていたのである。

しかもこのワイン王国は、従来は入口出口が同一であったと記憶していたが、ローズガーデンから自然のままに誘導されて建物2階のワインセラーへと誘われてしまったのである。

これは見事な演出である、と同時に今までにない膨らみをこの施設全体へと与えている。ローズガーデンはその駐車場部分や苑遊路に枕木を使い、歩くのに実にやさしい感じを足元から醸し出している。ただしハイヒールを履いてきた方にはつなぎ目での注意は必要だろうが、ここは渓谷美日本一と言われた昇仙峡の滝上である。できればハイヒールはご遠慮願いたいのだが、むしろこの場所はハイヒールが一番似合う昇仙峡と言いきっても良い。

昇仙峡
2階へのエントランス

館内は無料で試飲ができるコーナーがあり、そこではオリジナルワインも販売されている。また一角には貸切ができるスペースや、外の景色と一体化された空間が用意されるなど実に趣がある施設となっている。何よりあのけたたましい「いらっしゃい〜」といった観光地独特の雰囲気がまったく感じられず、こんなにゆったり過ごせる空間が昇仙峡にあったのかと思わず一人で来たのを反省した次第である。

この辺り一角は川窪自治会と言うのだが、春咲く桜を植えたところどうもあまり芳しくないとの事、そこで今度はその桜にそってモミジを植えて秋に紅葉を楽しんでいただこうという計画が出たそうである。

これを聞いた志村社長は、早速25〜30年生のモミジの木を数十本用意してこの滝上の遊歩道沿いに植えてしまったという。実に行動力と着眼の素晴らしさがうかがえるのだが、その裏話と言うのがこれまた面白い。つまりこの辺りの方々は日ごろ森に囲まれた生活をしているので改めて木を植えようという発想が出て来ないのだそうだ、それはそうだが決して責めるわけにはゆかない話である。

昇仙峡
街路へ植えたモミジ

さて先ほどのワイン王国を後にして千ヶ滝までほんのわずかな距離だが、この辺りに志村社長が買い取り改装した土産品店などはすでに4軒以上に広がっているという。

一つ一つの店がそれぞれ独自の主張をしながら、しかも一定の範囲で統一されているこれらの新しいスタイルの土産品店が、きっと昇仙峡の持っていた従来イメージを変化させてくれると感じ、またこの場所へ訪れる観光客にも「もう二度と来ない」と言わせない様な地域を作ってくれるだろう。

さて、従来からこの場所で地の利を生かして商売を続けてきた数々の土産品店や飲食店も、これを機会に是非そのスタイルを見つめ直してほしい。一体ここは何処なのか、ここへきてくださった観光客は何を望んできてくださったのか、どうしたらこの場所がもう一度来てもらえるようになるのだろうかといった足許の議論をしてほしい。

そこからはきっと本来の昇仙峡としてのあるべき姿や形が見えてくるだろう、そしてきっと充実した笑顔でこの場所を離れてゆく大勢の方々の背中が見えてくることだろう。

昇仙峡
昭和30〜40年代の水晶加工場を再現

「野中さん、観光のコストとは一体何かわかりますか」という言葉が私にかけられ、思わず絶句してしまった。

「それは時間なんですよ」という答えだが、つまりこの場所へやってくるのに一体どのくらいの時間がかかるか、そしてそれに見合うだけの時間がこの場所で消費されるかどうかがポイントになって来るという事なのだが。

私が日ごろ「これからの観光は3Kの時代だ」と言っているのと同様に、観光には環境配慮がなければだめで、その上に感動があって初めてお客は喜んで次にまた来てくれる。そして今度はその上に時間コストの感覚をプラスして新しい観光について考えてゆこうとあらためて感じ入った次第である。

あまり細かい施設内容などをここで書いてしまうと、思わずただいまと言う感じになってしまいそうなのでポイントだけをとらえてみたのだが、是非6月上旬の「バラの満開時期」にワイン王国を訪ねてみてほしい。

 
注・「これからの観光は3Kの時代」とは、観光(K)・環境(K)・そして其処での感動(K)

「2000年から未来の甲府へ」では以下のような記事があります、
 ・どこですか白砂青松の昇仙峡
 ・奥昇仙峡
「言いたい放題」には、
 ・竹日向町をご存知ですか
 ・今年の紅葉
 ・いよいよ秋真っ盛り−その2
 ・いよいよ秋真っ盛り

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