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区画整理事業と都市計画−山形市視察記録

山形市視察
歩道と道路の様子

平成17(2005)年8月2日午後山形市に到着の後、早速駅周辺の街づくり事業について検証する事とした。大きく捉えた実際の事業規模としては山形駅周辺整備事業、もしくは中心市街地活性化整備計画などの事業を複合しつつ推進しているようであるが、今回はその中の一事業である駅西口開発についてを中心に検証する。

この山形駅西口において行われている事業は「山形広域都市計画事業山形駅西土地区画整理事業」と言う名称で、施行地区面積約29.9haという事から、甲府駅北口土地区画整理事業とほぼ同規模の事業のようである。この事業は施行期間を平成5年度〜平成18年度 とし、総事業費は約354億円 と、ここでも甲府駅周辺で行われている事業と同様の規模である事がわかる。

しかし平均減歩率33.67%と言う数字が確認できたが、甲府の場合はおよそ18%であることから、なぜこの様な減歩率で住民が納得したのかなど興味深いものがあった。事業計画決定は平成6年1月25日と、甲府の場合より3年遅くはじめられたようだが、その終了年度を平成18年としている事などから、ここでは人口が約5万人多い事がこの様な事業推進上大きく働くのではないかと思える。

山形市のホームページによると『駅西地区は,生活・文化・情報機能等の役割を果たす「新都心地区」として,周辺住宅地と調和した,都市拠点にふさわしい,いきいきとした市街地の形成を目指しています。』として開発してきたようであるが、若干の聞き取り調査の結果で、予定地のかなりの部分が企業所有であったとの事、どうやらこのあたりに平均減歩率の高さの謎がありそうである。同時に大型店舗が進出しているが、これについても行政主導でありながら最大の地権者が民間という事の早さ(民間企業では当然の事ながら空地としてあそばしておく事の不合理さを十分理解していると言う意味)も関っているのだろうか。甲府市の場合は残念ながらその最大の面積をもっていたのが市であり県であり、且つ国鉄清算事業団であった。

山形市視察
モニュメント

この区画整理事業地域で気がついたのが、車道の整備状況が交差点部分においてタイル張りであったということである。その上歩道においても同様の白いタイルが敷き詰めてある事に気がついたのだが、どうやらこれは冬でも歩行がしやすいように無散水の消雪設備が埋設してあり、交差点部分での事故防止や歩行者の快適歩行を担保すると言う、雪が深い都市ならではの工夫がしてあるようだ。

また、この区画整理事業の手法としては、道路を一定の国補助事業としての位置付けを得られる幅まで広げて整備し、同時に公園などを順次整備してゆくという一般的な手法のようである。またおそらく減歩による措置として作られた公園にはモニュメントが飾られ、階段状にそこに向かって半円の空間が広がっているように作られている。その外側には植樹がなされ、適当にベンチが配置されているが、まだ植樹されて間もない為か樹木が茂っていないのでこの夏の暑さをゆったりさえぎってくれるところまでは成長していないようである。もう少しの時間が必要だなと感じたが、その後には市民に潤いのある空間を提供してくれる事だろう。

この問題については整備された街路についても同様で、もう少し樹木が繁茂するのを待ちたいところである。それにしても暑い当日、日本一と言う暑さの記録を持つ山形市としてはこのアスファルト面積を少しでも少なくするか、あるいは保水性アスファルト(昨年の花博で使われた事で脚光を浴びている、舗装体内に水分を蓄え、この水分が日中に蒸発して気化熱を奪うことによって、舗装の温度上昇を抑制する。また、高湿度となる夏季夜間においては大気中の水分を舗装体内に吸湿することも出来、これにより晴天が続いても散水することなく機能が持続される)を使うなどの工夫が見たかったところであるが、もしかしたら使われているのかもしれない。

山形市視察
霞城セントラル

またこの地区には「霞城セントラル」と言う名称の24階建て、高さ115メートルにもなる複合ビルが建設されており、これは山形県、山形市、民間企業が共同で運営していると言う。実際ビルに入居している団体企業は、県市関係の組織が多く、70パーセント近くを占めているようである。

また、広場をはさんで反対側には『山形テルサ』と呼ばれる勤労者福祉センターの建物があり、それを含めた一帯は地域冷暖房が施されているという。昨今の経済状態の中でまだ埋まっていない部分も見られるのだが、果たしてここに進出してくる企業団体はどのような形態なのか注視したい。

この区画整理地区を過ぎると「霞城公園」と呼ばれている旧最上藩の居城跡が続いている。この城址は山形市の管理地だが、その中に点在する施設は多くが県立のもので、県立博物館、教育資料館などが点在し、市民の憩いの場となっている。

この博物館は昭和46年開館という由緒あるもので、建物こそ古いが山形を知るには充分であろう展示物が陳列されている。ちなみに15名の学芸員を擁し、されどその運営費は平成16年度で31,000千円との事。総額でも90,333千円ですんでいるのが印象的である。平成16年には24,629名の入館者を数え、しっかり市民に根付いている感じがする博物館である。

山形市視察
霞城公園と区画整理地区

その他この公園にはテニスコートや野球場があり、当日は真夏の炎天下という事で人影はまばらであったが、大切に手入れがされつつ利用されているのが良くわかる公園となっていた。

さすがに当日の34度と言う気温の中、ここまで歩き回るときついものがある。しかし一定の時間がたち、町並みに落ち着きが出てくるに従い歩きやすい快適な都市が出来上がってくる事だろう。

今回のこの視察は全く独断でいろいろなものを見させていただいた。本当は違うと言った部分もあるかもしれないが、もしそれら該当する部分があれば是非ご一報いただきたい。

 

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