2004年10月26日 歴史を感じさせる街づくりについて
6月議会での質問の「街中に潤いのある空間」が実現しました。
6月議会では「ここは一つ街中に小さい空地が発生した場合には、それこそ市で買い上げ、ポケットパークを設置する」と言ったような施策を行う事が必要と考えます。と言う私の質問に対して、次のような市長からの答弁がありました。(その他全文は 「甲府市議会 会議録の閲覧と検索」にあります。「野中一二の質問集」にも収録しました。)
ポケットパークにつきましては、市街地再開発事業や建築基準法に基づく公開空地等の活用や、一定期間利用計画のない宅地を街の杜と同様、固定資産税の減免などにより活用することも有効な手法でありますので、地元の自治会や商店街の協力をいただき、土地所有者の御理解を得てまいりたいと考えております。
一番最後に議員おっしゃいましたけれども、そこに住んでいる人々が生き生きと誇りを持って暮らしているまちでないと、人は訪れてくれないというようなことを近年有名な観光地になっていった町の町長さんがおっしゃっていますけれども、まさにそのとおりだと、そんなふうに思っています。そういう意味で、いいまちをつくれば、それを見に訪れてくれるのだろうなというふうに思いながら聞いておりましたけれども、まちなかの憩いの場の設置については、今のところこの答弁ですけれども、これをもう少し抜け出て考えていきたいと思っております。
と言う事で10月15日銀座通りに実現しました。(大きな声で売り込みたいです)
ここでは買い物中に気軽に休める「憩いの場」として、中央4の銀座通りのアーケード沿いの空き地約100平方メートルに開設しました。この場所は地主の方に協力いただき、住民や買い物客のコミュニケーションの場として活用し、中心市街地の活性化を図るのが目的です。
たまたまこの土地は一定期間利用計画がなく、土地を固定資産税の減免と引き換えに市が借り受ける事としました。6月に私の議会での質問から事業開始の方針を決め、市商工会議所などを通じて協力に応じる地権者を募ったところ、約3カ月で実現にこぎ着けることが出来ました。ここでの固定資産税の減免は100パーセントで、その金額約3万円弱/年額と言う事です。この金額でこれだけの公園が整備できれば十分でしょう、
今はプランターでのナデシコ(甲府市の花)の栽培が中心ですが、今後は真中に木を植えたり、周囲を竹垣で囲ったりと進んでゆく事になればもっとうれしいですね。あいにく今日は雨で、正面のアーケード内に引っ越してありましたが、テーブルや椅子が配置され、誰でも自由に立ち寄り、付近で購入した飲食物を持ち込んで気軽にくつろぐことができる場所として活躍しそうです。
今後のナデシコへの水やりなど、維持管理は地元商店街が作る「銀座1丁目発展会」が行っていただけるそうです。今後も協力して頂ける地権者の募集も引き続き行う様ですが、この場所のように建物の撤去は地権者が行う事ですから、税金の節約だけだとはならないでしょう。その様な利害を乗り越えて、このポケットパークを中心に周囲で飲食店などが繁盛してくれるといいです ね。
大月市でも、こちらは空き店舗を使ったコミュニティー広場ですが、学生たちの手で作られたようです。さわりだけ紹介しておきます。
大月市立大月短大の学生が24日、同市の中心商店街の空き店舗を活用して読書喫茶「ブックス・アンド・カフェ」をオープンした。
地元の大月商店街協同組合(箕田雅友理事長)と短大で経営学を学ぶ19人の学生サークルの共同事業だ。旧雑貨店1階を改装し、市民のチャレンジショップなども併設。明治時代に周辺が「広里村」だったため、店全体を「コミュニティー広場ひろさと村」と名づけた。(毎日新聞10月25日山梨版より)
メールマガジン『野中一二の人は石垣、人は城』 平成16年10月26日・第84号所収