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「野中一二」の言いたい放題

2005年6月17日 住民協定とは

去る6月12日甲府市北公民館において「湯村が丘自治会」での住民協定、及び第一回目の説明会が開催されました。相談を受けてから約1年間と言う月日はあっという間に過ぎてしまい、それでもこうして住民説明会が開催できた事は何はともあれ安堵でした。

そもそもこの自治会が抱えている問題は何かと言うと、昭和46(1971)年以前(このときまでは宅地開発許可が山梨県で発行されていた)に住宅地として開発されたこの一帯は、区域内を通っている道路が狭いと言う事でした。現在、建物を新築、もしくは増築するときには、建築許可と言うものを発行して戴かなければなりません。それによると建築基準法第42条、及び43条で規定されているように一定の幅で道路に接していなければならず、しかもその道路は一定の幅(4メートル、現在の甲府市道は4.75メートル)以上の幅を持って幹線道路に接道している必要があるのです。ここの湯村が丘自治会は、開発当初からその道路幅を持たない区間が存在し、尚且つ道路自体が一部個人所有になっている部分があるなど、実に問題が多い地区なのです。

甲府市にはこの様な場所がまだまだたくさんあり、いわゆる都市基盤整備率が8パーセント程度しか無いのが現状です。この様な状態ではちょっと奥にお住まいの方が建替えをしようとした場合は、幹線道路からその方の住宅に至る道路に面した方々で4メートル以下の道幅しかない部分の方からは道路の中心からそれぞれ2メートルづつの「セットバック」の合意文書を戴く事。道路所有者が個人や法人などの場合はそけぞれ該当する部分について分筆し、特定行政庁(この場合は甲府市)に提供する旨の同意書及び分筆した権利書を提出する必要があるのです。この作業はちょっとやそっとでは出来ない問題として、現在は多くの方は放棄して従来どおりの住宅に住んでいらっしゃいます。しかし、この地域の方々も、あるいは他の簡単に建替えが出来る地域の方々も同じように「固定資産税」をお支払いいただいているのです。しかも同じ利率の宅地としての課税金額をです。

そこでこの問題を解決するべく、「住民協定」を結ぼうと言う事になったのです。簡単な内容は「お互い様ですから、それぞれの家の前の道路を4メートルにしましょう」と言う事なのですが、これが結構ややこしいのです。敷地・建物については大切な個人財産です。その上ある程度高齢化している地域だと、自分としてはこのままでよいという気分が蔓延しています。そんな中を協定として締結するのですから、これは当初から相当の反対が出ることだろうと予想していました。しかし、いざ説明会を開き、一定の説明そして質疑応答の後、当日出席者46名の内38名がその場で署名捺印していただく事が出来たのです。スタートしたばかりの説明会としては驚異的な賛同率です、その上当日は出席出来ないが必ず賛同すると言っている方がまだ他に沢山いるということ、これで今まで住民が実際にこの道路幅の件で悩んでいたのかが良く理解できました。最終的にこれが一定の数となり(おおむね100パーセントとしています)、住民協定が成立したあかつきにはもっと暮らしやすい住宅へと改装する方が相当出てくるのでしょう。

私としては2件目(北口地区景観形成住民協定につぐ)の住民協定立ち上げと言う今回の事で、改めて感じた事があります。
「法」とは人間が互いに生きてゆくための決まりごととして作ったものです、だから法が合わなくなったら暮らし方を人間が変えるのではなく、人間が法を変化させてゆけばよいのです。今までもそうだったように、これからもずっとこの地球上で暮らしてゆきたいのなら、このことを繰り返し・繰り返し続けてゆけばよいのです。

法が定める事ではあるが、特定の地区・地域になじまないとするならば、そこに暮らす人々が一定のルールを作って遵守する事でずいぶんと暮らしよくなる事があります。その様な紳士の協定が住民による地域の協定なのでしょう。私は尊法の心をもっと広くおおらかなものであると捉えたいと考えています。

この協定の内容などは「街づくり」の記事として「道に関する協定書」(建築基準法第43条第1項ただし書きの許可に関する道の協定書)を掲載しています。

メールマガジン『野中一二の人は石垣、人は城』 平成17年06月17日・第102号所収


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