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「野中一二」の言いたい放題

2005年10月24日 議員の視察とは(札幌中央卸売市場、場外市場)

札幌視察
市場全景、こんな雰囲気です

議員がとかく槍玉に上がることに「視察研修」ということがあります。私が現在所属している「甲府市議会経済建設常任委員会」では、10月の18日〜19日にかけて、北海道旭川市の「旭山動物園」、そして翌日の20日は札幌市中央卸売市場、場外市場を視察してまいりました。

実際、聞くと見るとでは大違いという言葉がありますが、この動物園でも同様でした。しかも常任委員会の視察というのは、各市町村でもそれぞれ行っている事なので、特にその対応がその市を表すとまで言われています。そんな中での視察ですが、結構行程的にもきつい部分があるのです。

例えば今回は札幌市では決算特別委員会が開催されており、同時に市場が全面改修中と言うことで内部(場内)は視察出来ませんでした。それでも他に時間的に行けるところが無く、丁度甲府でも場外市場の活用について様々な意見が出はじめているところでしたので、朝7時という時間でしたがその様子を見ることといたしました。

まあ、きっちりと説明責任を果たしていれば、この「視察」についても後ろ指さされる事は無いのですが。

甲府と同じく、札幌においてもスーパーや量販店が軒を連ね、従来からの小売店は以前ほど力がなくなってしまい、それがこの仲卸業の営業不振へとつながっているということでした。

昨今大型量販店は、魚だと漁船が港に入る前に1隻いくらという単位で取引してしまうようです。まして冷凍で入ってくるような魚は、この手法が当たり前だとか言われています。日本人は世界中の海からそれこそあきれるくらい魚をとっていると言われています。

タコなどは、モロッコからのものが日本人の食感にもっとも合うと言う事で、資源に壊滅的打撃を与えるくらいまでとってしまい、禁漁になってしまったぐらいです。それと同じく日本人が好むものにカニ、ウニ、イクラと言う北海の三大食材と言われているものがありますが、これらも「こんなに採っちゃって大丈夫」と言うくらい日常、回転すし屋などで見かけます。

地元北海道でも、さすがに現地産の物が少なくなって、輸入していると言う話を聞きましたが、そうなると益々この様な仲卸さんは営業の場が狭まってしまい、地元のお得意さんだけを対象にしていたのでは生活が成り立たないそうです。ここで聞いた話ですが、すでに札幌市中央卸売市場の仲買人さんの多くが、売上は50パーセント程度落ち込んでしまっているとの事です。これは厳しい事態ですね。

札幌視察
朝早い時間から大勢の観光客で賑う

そこで従来は行っていなかった場外(市場内部を場内、市場の外を場外と呼び、通常場内で売買するにはそれなりの入場許可証が必要になっています)販売を行い、少しでもその落ち込みを食い止めようとしているのです。

ここに目をつけたのが観光会社。ツアーを作り、例えば「札幌朝市、食べつくし」などのタイトルで、ホテルの朝ご飯の替わりにこの市場内で食事をしていただくと言うツアーを企画したのだそうです。ご多分に漏れず大当たりと言う事で、当日も多くの観光客が朝から「ウニ、イクラ丼」などをほおばっていました。

勿論地元の方もこの場外市場で買い物をすると言う事ですが、日常と言う事ではなく、なにかの行事に合わせて買い物をすると言っていました。

札幌と言えば庶民の台所として二条市場が有名ですが、あちらは最近ではあまりぱっとしないとの事、これも流通の変化がもたらしているお家の事情なのかとちょっとがっかりですが、その分この場外市場で特に観光客の要求を満たしてくれていると言う事はうれしい事です。

その様な中、甲府市の中央卸売市場との比較は如何なものかと思い、周辺を含めて路地裏まで駆け足で見てきました。

札幌視察
場外市場、朝早い時間

「出来る」、甲府でも充分この対応は出来るはずだ。これが簡単ですが結論でした。現に甲府市中央卸売市場は山梨県内およそ62万人に対して食材を提供している市場なのです。しかし最近は、市場取引が大手の場合は直取引となり、市税からの持ち出しは年間数億円と言う規模になってきています。にもかかわらず手をこまねいて市場をこのまま存続させると言うのはあまりにも無策すぎるのではないかと言う事で、今回の視察になったのですが、その手ごたえは充分すぎるほどでした。

幸い、すでに甲府の市場は場外市場が形成されていて、多くの消費者が直接買える仕組みにはなっているのですが、あまり機能としては動いていないのが現実です。しかし、札幌と同じく水産中卸の皆さんは、売上の低迷を直接肌で感じているはずです。あとはやる気かなと思いつつ、足早に空港に向かった私ですが、この視察の結果を是非市場の皆さんに伝えたいですね。またそうしないと自己満足になってしまいますから、必ず伝えて皆さんの奮起を待ちたいと思います。

メールマガジン『野中一二の人は石垣、人は城』 平成17年10月24日・第117号所収


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