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「野中一二」の言いたい放題

2006年6月20日 創立三十周年

(あいさつ文リメイク版) 創立:昭和52(1977)年 山梨県立甲府東高等学校

 三十年前。一口で言っても、人間生れてから新しい家庭を築いていてもおかしくありません。社会に出ていれば一番脂が乗り切って仕事が出来る年になっているでしょう。三十年前の社会ではどのような事があったのでしょうか。ベトナムではサイゴンが陥落し、二十年にわたる戦いがその幕を下ろした年でした。東海道を走っ ていた新幹線は博多まで延伸し、国を挙げての高速移動時代の幕が切って落とされています。つま恋では吉田たくろうとかぐや姫がコンサートを行っています。またブームの走りとしてスキー場が賑わいを見せる中、青木湖ではスキーバスが転落し二十四人もの死者を出した事故などもありました。一方日常世相の中では「ハルマゲドン説」が流布され、戦後一貫して経済優先の成長を続けてきたわが国の、心の未発達さが露呈してしまったのもこの時期だと記憶しています。

 思うに、第二次世界大戦で負けたと言うショックで、日本人は国を挙げて失意の底へ落ちてしまったのでしょう。それまではあくまで国内の局地戦のみであり、総じて負けを感じた事の無い国民性にとっては、痛恨の出来事であったのでしょう。そこでは千年以上もかけて育んで来た日本人的良心をも同時に放棄してしまったようにも見えてなりません。

しかし、まだまだわが国の伝統は完全に失せてしまった訳ではありません。むしろこれからの五十年、あるいは百年にかけて、再び心の時代がやってくると信じて止みません。四十六億年の歳月をかけて、やっと美しい惑星にしてくれたこの地球に 対して、たったの百年あまりでそれを破壊する事は出来ないのですから。

始まったばかりの二十一世紀、これからの時代を背負って立つ、そんな人々を心で支える学校を目指し、先生方、保護者の皆様のみならず、地域の方々と一つになって明日の日本を支える人材を送り出す。本高校には、未来に向けての使命があると感じている次第です。

30周年をむかえる県立高校。はて30年前はどのような時代だったのだろうか、その頃の出来事を思い出していると、自分のこれまでの道筋も次第にはっきりと見えてくるから不思議だ。様々な出来事が走馬灯のように思い出してくる、そして最後は常に反省となってしまう。今となっては取り返しのつかない時間なのだが、それにしてもよくまあこれだけ失敗の連続だったと我ながら感心、であった。

メールマガジン『野中一二の人は石垣、人は城』 平成18年06月20日・第144号所収

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