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「野中一二」の言いたい放題

2006年8月12日 一度行きたかった美術館

竹中英太郎記念館
竹中英太郎記念館

美術館とは言ってもとても小さい画廊のようなたたずまい、その上入り口からただならぬ物が気配を忍ばせている。別に怖いものを見に行ったのではありません、それはとっても想像を沸き立たせるエントランスから始まっている美術館です。

場所は甲府市湯村3−9−1、湯村温泉脇のちょっと小高い山(湯村山)の中腹にある「竹中英太郎記念館」と正式には言います。以前から私をいつも励ましてくれている勝手連さんのブログなど、その名前は知っていたのですが、なかなか訪れる機会がなく昨日までたってしまいました。

実は今日、あるグループの訪問を受ける事になっていて、そのときの話の内容が「湯村温泉の活性化について」と言うことだったのです。この方々、私の専門である都市計画と言う観点から、湯村温泉の活性化策を探りたいという実に熱心な方々でした。それにしても小生湯村の写真を持ち合わせていない、これは困ったという事で早速向かった一番目がこの美術館だったというわけです。動機は不純でも理屈が合っていればいいじゃないですか、と言うことで早速ご紹介がてら感想を述べさせていただきます。

竹中英太郎記念館
竹中英太郎記念館

「この裏側あたりに石切り場があり、そこの石を使って石垣などを作った」と言う話を聞きました、上手に石が配置され、しかもその凹凸が実に計算され尽くしたすばらしい石垣の脇を20メートルほど歩いてゆくと入り口があります。そもそも竹中英太郎さん本人がお住まいだった家を改装して作られたこの美術館、自然とその人柄がにじみ出てくる気がするのです。

4時閉館ということなので慌てて声をかけ、しばらく拝見させていただきましたが、その展示してある美術品以上に私的には建物がとっても気に入りました。家が建っている部分は石垣が柱と壁の役割をしているのです、そして内部は以前居宅としてお使いだった時にはすべて南側に窓があったとの事。当然でしょうね、この高台から見える甲府盆地の景色はすばらしいものがありますから。そして、トイレとバスルームからもこの景色が見えるように作られていたとの事です。残念ながら今は美術品にとっての大敵が直射日光ですから、全て壁で覆われてしまっていますが、その北側の壁面は石垣そのままです。

もちろん部屋の内部の階段も石積み、但しこれはおばあさんがお住まいだった頃からカーペットを敷いてしまい、それが改装の折にどうしてもはがす事が出来なかったということで板張りの階段になっています。これが実に残念と言いながら「すみませんトイレの写真取らせて戴いていいですか」と聞くと、「建築関係のお仕事ですか?」と聞かれてしまい、慌てて名刺を出させていただきました。そりゃそうです。見ず知らず、はじめていった場所でいきなりトイレの写真取らせてくれなんて、さぞびっくりしたでしょうね、失礼致しました。

竹中英太郎記念館
竹中英太郎記念館

コレクションが飾ってある各部屋も実にコンパクトな作りになっていて、最初からこのような美術館になる事を予期して建てたのかと思えます。そして所狭しと並んでいる数々の作品は、大正浪漫を感じさせる独特の雰囲気にあふれ、時間が知らないうちにゆっくりとしか流れなくなっているような錯角にさえ落ち込んでしまいます。

これ以上ここでは作品の事は触れません、実際に御覧になる事をお勧めいたします。9月15日から生誕100年を記念した展示会を開催するそうです、その折に御覧になっては如何でしょうか。

うっかり外の時間を忘れるところでしたが、今日はまだまだこの界隈の湯村温泉を回らなければと言うことで、急ぎ足で失礼致しました。

竹中英太郎記念館
「清風明月不用一銭買」

玄関(ちょっと変な表現ですが、そもそも居宅だったので)から出ると、その石畳に「清風明月不用一銭買」と、石で書かれています。これは唐の詩人李白の歌にある句で、その内容についてはつぎのホームページに詳しく書いてあります。http://e-yumura.saloon.jp/meigetsu.htm

それにしても竹中英太郎さん、良くぞこの山紫水明の地をお選びになりましたね。

館長さん、不適切な部分がありましたら、どうぞおっしゃってください。
これからも時々お伺いいたします。

メールマガジン『野中一二の人は石垣、人は城』 平成18年08月12日・第148号所収

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