このレジュメは、当日配布したものへ加筆したものであり、実際の講義の内容に沿ってかなりの部分が書き加えられている。
持ち時間は1時間20分と言う事だが、質疑応答に20分ほど割いてほしいとの事であったので、所要時間約1時間と言う事で今回の講義を終えることとした。
本日の講義のうちで私が特に伝えたかった部分は
「議員、行政、市民の関係はじゃんけんぽん」、
「法律は人が作ったもの、ならばそこに住む人々が不便と感じたら、自分達でその適応を考えたらよいと言う事」
であった。
つまり、行政がじゃんけんの「ぐう」ならば、市民は「ちょき」である。そして「ちょき」の市民に対して、議員は「ぱー」なのだ。つまり融通の利かない行政に対して市民の力は集団を持ってしても非常に弱いものがある、しかし「ぱー」の議員には、「ぐう」の行政は誠に弱いのだ。しかしその「ばー」の議員も、「ちょき」の市民の前では実に弱い存在なのだと。
そうした中でも、市民と議員、あるいは行政と議員と言った具合に2者が協力する事で今まで想像もし得なかったことが具現化できるのだ。
さらに、市民は「住民協定」などの手段によって、自らが居住する町を自ら快適にする事が出来てくるのが、法律以上の自主努力なのではないか。
しかし、そこには住民自らの犠牲と、自らの戒律が必要になってくる。場合によっては従来一般的と考えられていた法律以上に厳しいものになる可能性さえあるのだ。
と言う2点であった。
講義終了後の質疑応答では、聴講生達からの質問はすぐに出てきたが、いまだ選挙権を持ったか持たないかの学生達にとっては少し遠くの話だったのかもしれない。
それでも今回の講義を聞いて、少しでも地方政治に目を向けていただけるならば私の役割もあったのだろう。
しかしそれ以上に現職議員として報酬を戴いているならば、今まで以上に切磋琢磨する必要があると感じた次第である。
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